Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

修学旅行の大事件

2015-04-23 21:55:17 | コラム

「犯人捜し」で給食5時間お預け…教諭を減給=新潟 (読売新聞の記事より)

給食費を盗まれたり誰かの上履きがいたずらされたり…
そうした事件が起こる度にみられるのが「正直に言ったら先生は許します」というアレです。
みんなで机に突っ伏して犯人に手を挙げさせるというのも僕の記憶にあります。

さて、多かれ少なかれ今の小中学校でもやられてると思います。
でも、僕のようにその犯人側になった人というのはなかなかいないと思います。

中学校の修学旅行、京都のホテルに泊まった晩のことです。
ちょっぴり浮かれていた僕は、下の階の女子の部屋にちょっかいを出したいと考えました。
そこで、上の階の窓から身を乗り出して口に含んだ水を下の窓にぶっかけるという、なんとも頭の悪い遊びをしていました。

それから翌朝のことです。
朝食後、ホテルの宴会場に全生徒が呼び出され緊急集会が開かれました。
ホテルの隣の駐車場の車が水浸しになっていて持ち主がカンカンになっているとのことです。
そして先生は「犯人が名乗り出ないなら今日の予定は中止だ」と言います。

静まり返る会場の中、しばらく僕も周りをキョロキョロしてみました。
でも、誰も名乗り出るものはいません。
犯人は僕なのですから、当然といえば当然です。
少なくとも同じ部屋のメンバーは僕のことだと知っていたはずですが、彼らも黙っていました。

しらを切り通すことも考えましたが、僕は意を決して名乗り出ることにしました。
それから先生に連れられて女将さんに謝りに行き、なんとか許してもらうことができました。

でもちょっとおかしいと思ったことがあります。
それは先生たちの態度です。
僕が名乗りでた時に担任のY先生が「ありがとう。よく名乗り出てくれた」といったのです。

先生たちも教師として怒りつつも、内心面倒くさいことになったと思っていたはずです。
そこに案外素早く白状した僕には怒りをぶつけるより先に感謝したくなったようでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする