夢と希望と

そして力と意志と覚悟があるなら、きっと何でも出来る。

黄金魂感想。

2015-09-29 | 中身
 聖闘士星矢史上最悪の汚点、聳え立つ糞であるΩと比較するならば遙かに面白い作品でした。巷では旧作から変更されていない黄金聖闘士達の声について劣化している云々という意見も見受けられますけれども、12宮編を見返せばアイオリアもアイオロスも当時からあんなもんです。ただしシャカに限っては老化が顕著であり諸行無常の理を痛感させられました。そして逆にアルデバランは全くと言って良い程に声に昔と比べて変化が無く、玄田哲章という声優さんを改めて凄い人だと認識しました。
 さてΩと比べれば面白いと書きましたが、実はこれ、全く褒め言葉ではありません。Ωというのは掛け値無しにあらゆる意味で正真正銘最低最悪のゴミであり、人類屈指と自負する私の精神力を以てしても最終回まで見続けることが困難を極めた代物。それと比較して勝るなど当然であって、黄金聖闘士とアスガルドという最高の素材を使って制作されたアニメーションの出来映えとしては……まぁギリギリ及第点、といった所でしょうか。個人的な不満点を挙げてみると以下のようになります。

・作画の乱れ
 酷い回は本当にアレでした。黄金神聖衣のプロモーションとしても、もう少し頑張って頂きたかったところ。
・神闘士達が揃いも揃って雑魚ばかり
 とは言え所詮彼等は補欠の神闘士、予備であり二軍です。聖闘士で言う所の青銅二軍、つまり邪武や蛮に相当する連中……いえ、聖闘士でもなんでもない趣味のコスプレ集団に過ぎない暗黒聖闘士レベルでしょうから、黄金聖闘士を相手にむしろ健闘した方かも知れません。
・謎のリフィア推し
 オーディーンの地上代行者であるヒルダ様を差し置いて、このポンコツ娘が出しゃばりまくります。
・役に立たないオーディーン
 北欧神話主神としてアスガルドの危機に際して勇者を甦らせるなら、ジークフリートやシドのような正統の神闘士ではないでしょうか。自分の管轄外であるアテナの黄金聖闘士を復活させ、申し訳程度にオーディーンローブを与えましたが、このゴッドローブが全く役に立ちませんでした。付録のバルムンクの剣はアイオリアが空中戦を行う足場代わりに踏みまくられ、それもすぐに御役御免。あんな産廃が無くとも最初からドラウプニルさえあれば事足りました。やはりオーディーンサファイアを7つ集めないと、こいつは基本的にやる気にならないようです。

 このように色々書きましたが、まぁこれだけならば楽しかったと評価出来たのです。突っ込み所も昨今のアニメのように理不尽な域ではありませんし、黄金聖闘士達は一人を除いて格好良かったですし。では、何故それが「ギリギリ及第点」などという事になってしまったのかと言えば。

・デスマスクがおかしい

 この一点に尽きます!蟹座キャンサーのデスマスクは、黄金聖闘士12人の中で最強の戦闘力という訳ではありません。正面から闘えばおそらくサガやシャカには勝てないでしょう。しかし彼は紛れもなく、黄金聖闘士12人は言うに及ばず聖闘士星矢のあらゆる登場人物達の中で、最強の精神構造を誇っていた筈なのです。それが今作では、アスガルドで知り合ったつまらぬ小娘に情を移し、愛だの情だのといった惰弱な感情に我を忘れるという醜態を晒してしまいます。人情味のある魅力的でコミカルなキャラクターとして描こうとしたようですけれども、制作陣はデスマスクの素晴らしさを完全に取り違えているとしか思えません。あれでは凡百の、取るに足らない聖闘士でしかありませんもの。
 そんな訳で次回、デスマスクのどこがどう素敵な殿方なのかにつきまして、今一度しっかりと解説しようと思います。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今週の刃牙。 | トップ | 理想的な殿方。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿