夢と希望と

そして力と意志と覚悟があるなら、きっと何でも出来る。

さて、どちらが本当の下町ボブスレーでしょう。

2018-02-11 | 中身
ラトビア

かつてエースとして活躍したボブスレーの代表選手が怪我で引退を余儀なくされ、失意から酒浸りの日々を送る。
そこへ彼を幼い頃から応援してきた小さな町工場の社長が声をかけた。
「今度は君が次の世代のために良いソリを作ってみないか」
自暴自棄だった選手は一念発起し、昔の情熱を取り戻して第二の人生に打ち込んだ。

お金も人手もない中、経験と工夫、そして熱意を注いだソリはいつしか世界最高峰の品質を誇るようになり、
今でも従業員わずか6名の小さな町工場が世界中のトップ選手たちから愛され続けている。


日本

大都市東京。官僚と企業が集まって「何か我々をアピールして金と自慢になるものを作ろう」と画策した。
「誰も興味のないマイナー競技なら競争相手が少ないだろう」と目をつけ、ボブスレーのソリでも作って名産物化することにした。
もちろんボブスレーなど見たことも作ったこともないため一応見学してみたが、「こんなもんか。これなら簡単に作れる」と安堵する。
この国の人々はみな国威発揚が大好きだ。
首相が音頭を取り、名だたる大企業が参列し、莫大な税金を投入し、メディアタイアップも万全で一大国家プロジェクトとして進めていった。

しかし、ソリ作りの知識も経験も技術もない彼らに良いものを作ることはできず、五輪の安全基準を満たすことすらできなかった。
頼みの日本代表選手たちすら日本製ソリを拒否し、ラトビア製のソリを使うという。
そこで、貧しい弱小国のジャマイカに日本製ソリを無償で提供して使わせることにした。
飛行機代の捻出にすら苦労する後進国の貧民たちのことだ。性能に劣る粗悪品でもタダとなれば喜んで飛びつくことだろう。

ところが、ジャマイカ選手たちは傲慢にも日本製ソリを嫌い、本番ではラトビア製のものを使いたいと要求してきた。
「日本製のソリは出場基準を満たしておらず、結果以前に失格になってしまう。ラトビア製なら問題ないし、速くて安全」などと主張する。
なんと常識知らずな黒人たちであろうか。無知蒙昧な土人に先進国との契約という概念は理解できなかったようだ。

だが、日本の勝ちだ。こんなときのために契約書に違約規定を忍ばせておいたのだ。
いくら性能が悪くとも、出場基準を満たさなくとも、日本製の宣伝に協力しなければ彼らは3億円の違約金を払わなければならない。
彼らの年収のおよそ200倍の大金だ。小国の労働者風情が大国日本に恥をかかせた報いを、たっぷりと思い知らせてあげようではないか。



 ……現政権が臆面も無くやっているのはクローニーキャピタリズム、日本語では縁故資本主義というものです。縁故関係者や仲間内で国家レベルの経済運営を行い、権益を独占して富を増やしていく経済体制を指します。
 縁故資本主義の何が悪い!などと口にする智恵遅れがいた場合に備えて、どうしてそれが悪いのかも説明して差し上げましょう。
 クローニーキャピタリズムによる共謀関係は、政府内の民主的手続きと市場の自由競争を蝕み、社会全体に短期的・長期的なダメージを作り出すからです。縁故資本主義的社会では、社会の富の大半を権力者とその取り巻きたちが手に入れるようになります。

 競って強者が富を得るのが資本主義社会ではないかと無知丸出しに喚く輩に対しては、踏み込んでこうも添えておきましょうか。
 健全な資本主義社会を維持する為の競争は、そのシステムが公正なものでなければならないのです。国家とはシステムの公正性を管理監督しなければなりません。間違っても権力者が縁故その他によって特定の誰かに肩入れするような事があってはなりません。

 肩入れをするとどうなるのか。その結果がエンゲル係数増加や全世代の貯蓄ゼロ世帯の割合増加であり、森友学園問題であり加計学園問題であり、この下町ボブスレーなどになるわけですね。私などより余程、国賊の称号が似合うのではないでしょうか。

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