興味深い質問は続く。
「もし今の技術でやり直したいアニメがあるとしたら、どの作品ですか?」
この質問に少し考えた九里一平先生は…
「ガッチャマンですね」と返答された。

私は「えっ!?」と驚いた顔をしてしまった。
あれ程の完成度を誇り、時代の先を行ったような作品を…と。
しかし、「リアルを求め、アニメーターに負担を掛けた」として
満足の行く動きが表現できなかった。今のCG技術や腕の立つアニメーターを
使って第1シリーズをストーリーそのままでリメイクしたい…と仰ったのだ。
言われてみれば
確かに少し前に見た「ガッチャマン」には違和感を覚えた。
MXテレビでゴールデンタイムに再放送された「ガッチャマン」は
「あれ?こんな動かないアニメだっけ」と思わせられる回があった。
街中を敵のメカが走り、破壊を繰り返すシーンも止まり絵を震わせる演出で
凌いたり、アクションも大味だったり…と元の絵の完成度からすると厳しいと
思わざるを得ないアラも見えたものだ。
熱意を持って参加を申し出るアニメーターもいたが、脱落者も多かったと。
上手いだけじゃダメで、手が早くなけりゃ間に合わない。
難易度は高い、要求も高い、しかし報酬は通常と同じ。
「タツノコ・アニメは見るものだ」「作る側に回るもんじゃない」…そんな
言葉が業界に定着してしまったという。
それでも、達者なアニメーターが集まり、育ち、今やアーティストとして
知名度高い天野喜孝さんのようなリアルな絵も掛ける人たちが「ポリマー」
「キャシャーン」といったハードなアニメに貢献した…と。
一方で「タイムボカンシリーズ」もヒットした。

いよいよ全盛を迎えたタツノコ・アニメだが、そこで志半ばに亡くなって
しまった竜夫さんの事を寂しそうに語る九里先生、やはり兄弟思いの面が
現れていました…。
質問コーナーでは「漫画時代のアシスタントについて」も語ってくれまして
望月三起也先生は「あちらが1才上だったし、横浜っ子らしい口調には逆に
憧れたもんですよ」とコメント。
内山まもる先生に対しては「中学卒業と同時に入門されてきた。真面目で
いい人でしたよ」と話してくれました。
弟子という感じではなく、仕事をしてくれる有り難いスタッフだった…と。
辻なおき先生の時もそうだったが、恩に着せる感じが全然ないのよ。

※会場には
現タツノコプロ社長から花が贈られてました。
さてさて、
皆、お酒も何杯か飲んで、まったりな雰囲気の会場。
「皆さんお疲れじゃないの?私も疲れたよ~」と正直に仰る九里先生。
年齢的に徹夜はキツイ。アニメはもうムリ。
時代物の漫画をマイペースで描くか、1枚絵を描いていきたい。
収入云々じゃなく絵は描いていきたい…との事。
根っからの絵師さんだ。やはり尊敬に値する人です。
いよいよ最後はサイン会。
これまた列が連なり、先生は「九里一平 PAST & FUTURE」に
次々をサインしていく。
記念撮影にも応じ、ファンの思いの篭った言葉にも耳を傾けておいででした。

私もサインをいただきました。
幼いころに出会ったタツノコアニメへの思い入れを語り、「そうですか」と
答えていただきました。
良い記念です。
帰りはタツノコ・アニメのOP・ED曲をウォークマンで聴いてきました。

「ガッチャマン」の曲なんて、贅沢だよなぁ。
小林亜星先生の作曲、歌唱は子門真人さん、演奏にはラテンパーカッションや
ストリングス、ホーンセクション、キレの良いリズムギター、いかにも腕利きな
リズムセクション…。最高です。
あ、そうだ。
「先生はどんな音楽が好きですか?」
「タツノコアニメは劇伴なども素晴らしかったです」と質問用紙に書けば良かった。
次、同じような機会があれば、ぜひ尋ねたいな。
そんな事を考えながら総武線新宿方面行きに乗った9月の下旬だったのでした。
※濃厚だったなぁ…
「もし今の技術でやり直したいアニメがあるとしたら、どの作品ですか?」
この質問に少し考えた九里一平先生は…
「ガッチャマンですね」と返答された。

私は「えっ!?」と驚いた顔をしてしまった。
あれ程の完成度を誇り、時代の先を行ったような作品を…と。
しかし、「リアルを求め、アニメーターに負担を掛けた」として
満足の行く動きが表現できなかった。今のCG技術や腕の立つアニメーターを
使って第1シリーズをストーリーそのままでリメイクしたい…と仰ったのだ。
言われてみれば
確かに少し前に見た「ガッチャマン」には違和感を覚えた。
MXテレビでゴールデンタイムに再放送された「ガッチャマン」は
「あれ?こんな動かないアニメだっけ」と思わせられる回があった。
街中を敵のメカが走り、破壊を繰り返すシーンも止まり絵を震わせる演出で
凌いたり、アクションも大味だったり…と元の絵の完成度からすると厳しいと
思わざるを得ないアラも見えたものだ。
熱意を持って参加を申し出るアニメーターもいたが、脱落者も多かったと。
上手いだけじゃダメで、手が早くなけりゃ間に合わない。
難易度は高い、要求も高い、しかし報酬は通常と同じ。
「タツノコ・アニメは見るものだ」「作る側に回るもんじゃない」…そんな
言葉が業界に定着してしまったという。
それでも、達者なアニメーターが集まり、育ち、今やアーティストとして
知名度高い天野喜孝さんのようなリアルな絵も掛ける人たちが「ポリマー」
「キャシャーン」といったハードなアニメに貢献した…と。
一方で「タイムボカンシリーズ」もヒットした。

いよいよ全盛を迎えたタツノコ・アニメだが、そこで志半ばに亡くなって
しまった竜夫さんの事を寂しそうに語る九里先生、やはり兄弟思いの面が
現れていました…。
質問コーナーでは「漫画時代のアシスタントについて」も語ってくれまして
望月三起也先生は「あちらが1才上だったし、横浜っ子らしい口調には逆に
憧れたもんですよ」とコメント。
内山まもる先生に対しては「中学卒業と同時に入門されてきた。真面目で
いい人でしたよ」と話してくれました。
弟子という感じではなく、仕事をしてくれる有り難いスタッフだった…と。
辻なおき先生の時もそうだったが、恩に着せる感じが全然ないのよ。

※会場には
現タツノコプロ社長から花が贈られてました。
さてさて、
皆、お酒も何杯か飲んで、まったりな雰囲気の会場。
「皆さんお疲れじゃないの?私も疲れたよ~」と正直に仰る九里先生。
年齢的に徹夜はキツイ。アニメはもうムリ。
時代物の漫画をマイペースで描くか、1枚絵を描いていきたい。
収入云々じゃなく絵は描いていきたい…との事。
根っからの絵師さんだ。やはり尊敬に値する人です。
いよいよ最後はサイン会。
これまた列が連なり、先生は「九里一平 PAST & FUTURE」に
次々をサインしていく。
記念撮影にも応じ、ファンの思いの篭った言葉にも耳を傾けておいででした。

私もサインをいただきました。
幼いころに出会ったタツノコアニメへの思い入れを語り、「そうですか」と
答えていただきました。
良い記念です。
帰りはタツノコ・アニメのOP・ED曲をウォークマンで聴いてきました。

「ガッチャマン」の曲なんて、贅沢だよなぁ。
小林亜星先生の作曲、歌唱は子門真人さん、演奏にはラテンパーカッションや
ストリングス、ホーンセクション、キレの良いリズムギター、いかにも腕利きな
リズムセクション…。最高です。
あ、そうだ。
「先生はどんな音楽が好きですか?」
「タツノコアニメは劇伴なども素晴らしかったです」と質問用紙に書けば良かった。
次、同じような機会があれば、ぜひ尋ねたいな。
そんな事を考えながら総武線新宿方面行きに乗った9月の下旬だったのでした。
※濃厚だったなぁ…