横須賀芸術劇場:カーリュー・リヴァー

2020-10-18 | オペラ

夏の夜の夢にはじまるブリテン月間もこのカーリューで終焉。

「幻(GEN)」と題されたこの公演、能の「隅田川」とのダブル・ビル。

カーリューはこの形で上演されることも多く、これで3度目(うち1回は歌舞伎とのトリプル)。
異分野との公演は弊害となることが多く今回も見送る予定だったが、
きょうはブリテンの対訳を読み込んでいたのが功を奏したか正解(多分経験値?が上がっただけ)。
前半の能も堪能した(鼓でライヒのドラミングを聴きたい妄想にかられたのだが・・・)。

カーリューについては大変充実した上演だった。
音楽面ついて顕著で声楽陣のマスクによるマイナスを除けばほぼ万全。管楽器(特にHr)の見事なこと!!!

感情の振れ幅は演出・音楽共に大きいものだったように思う。
カーリューは感動(感傷?)的な内容ではあっても決して慟哭といった感情の起伏にはないと勝手に思っているのだが、これは信仰なのか、ブリテンの闇からに起因するのか…。
和を意識し過ぎない秀逸な演出。が、入退場が音楽なしだったのは少し残念。また、バロック・オペラでは時折見かけるオケを舞台に配していたが、馬蹄形の劇場でこの形を採用するとオケしか見えない席が存在するのではないか?

帰りの京急で途中から乗ってきた釣り人でいまだに生臭く、きょうはグライムズだったか?