下野/読響ドヴォルザーク:レクイエム

2014-03-12 | コンサート

前半と後半で対比の激しい曲とされるが全般的に流麗な演奏。
奉献唱のフーガもテーマを強調させることもなく壮麗になりすぎず爽やかに鳴り響く。
この曲は旋律線に隠れて特徴的なパッセーシを歌うことが多く、作曲年代が19世紀末であることをほのかに感じさせる。下野にはその辺りに光をあててくれることを期待していたのだが…

怒りの日の再現部では鐘が鳴らされたが楽器のせいか座った位置悪かったかあまり効果的とはならなかったのが残念。
中嶋は好みの声ではないが曲にマッチしていたように思う。藤村は見せ場こそ少いが流石の存在感。この曲はテノールがキーだと思っているが十分責任をはたしたと思う。ピンチヒッターのバスはもう少し艶があれば…。
合唱はバランスも良かったがどうしても深みに欠ける。

中継のカメラが入っていたが、近所のカメラマンは譜めくり(台本?)の音がやや気になる。
それにしても、全曲放送ほしいものだ。