WHOやCDC(米疾病対策センター)は、健康な人がマスクを着用する必要はないとする馬鹿げた指針を出しつづけてきた。これに従ってきた欧米などの各責任機関は、ついに方針を転換し一般人のマスク着用を呼びかけはじめた(4月4日京都新聞朝刊7面)。シンガポールでも「健康ならマスクを着けないで」とのいままでの勧告を見直し、再利用可能なマスクを全住民に配布するという。欧米での急激なCOVID-19 (新型コロナ感染症)拡大の原因の一つは、人々がマスクを着けなかったことによると庵主は推定している(拙ブログ参照2020/02/06; 2020/03/04)。
昨日(3日)、日本医師会の横倉義武会長はCOVID-19対策として政府が全世帯に配布する方針の布マスクに関し「ウイルス防止の役割はあまりないが、国民の安心をつくるということではそれなりの効果はある」と首相官邸で記者団に述べたそうだ。そのくせ本人はけっこう上等なマスクをして会見していた。
一部の医療関係者は、何故に市民のマスク着用をしつこく嫌うのか?
実は、この連中は市民がマスクを着用すると、季節性インフルエンザがほとんど防止される事を知っていたのではないか。インフルエンザは冬期における病院や医院の「かせぎ頭」で、これの患者が減ると医者の商売は上がったりになる。現に今年に入ってから、インフルエンザに罹った人の数が例年に比べて1/5以下で、どこの医院もガラガラの状況だ(知り合いの町医者はこの状態が続くと倒産だと青い顔をしていた)。これは市民がコロナ禍にそなえて、<マスクー手洗いーうがい>を励行した効果のあらわれである。
インフルエンザの延長でCOVID-19もマスクは効かないといっているのなら、これはもう犯罪的な話だ。
(4月4日付け京都新聞第7面)