京都楽蜂庵日記

ミニ里山の観察記録

Cliff Ecology: Pattern and Process in Cliff Ecosystem

2018年08月24日 | 評論

 

 

『Cliff Ecology: Pattern and Process in Cliff Ecosystem』

 D.W. Larson, U. Matthes, P.E. Kelly

 Cambridge University Press 2000 (340pages)

 

崖や急峻な傾斜は地表のいたるところに見られる。日本では、あまりはやらないが、

崖域生態学(cliif ecology)という分野があって、この本はそれに関するまとまった

学術書である。崖の動物相 (fauna)や植物相(flora)の特徴を記載し、平面を垂直に分断する

”界面”境界で生物多様性を高める役割をするのなどの記述がある。界面境界とは異質な生態的

空間を分割する地球の膜みたいなもので、崖、河川、海岸、地溝などがある、この書には

一方で “urban cliff hypothesis"(高層都市の崖域起源説)などといった話も出て来る。

Bonnsai(盆栽)の名木を収集するには崖をロッククライムして捜すのが良いとも書かれている。

  

   

(図は掲書より引用。崖は複雑な構造と環境を備えておりコウモリなど

様々な生物の住処となって多様性を高めている。途中洞窟がみえるが

人類の祖先は、このような場所をねぐらにしていた可能性がある。)

 

 

『石器時代と同様に摩天楼の中でも人間は一方で閉ざされた空間に意味を見いだし、

他方では地平線への凝視に意味を見いだす』  ルネ・デュボス

 

 

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蜂の巣はますます太る晩夏かな

2018年08月19日 | ミニ里山記録

 

巣箱の下からデジカメで撮影したニホンミツバチのコロニー

 

5月下旬に巣箱に入った小さなコロニーが大きく育った

(参照:https://blog.goo.ne.jp/apisceran/e/3a6ce42e020eee8be57f0217024362ac)

 

蜂の巣はますます太る晩夏かな  楽蜂

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オオカマキリがアブラゼミを食するの図

2018年08月18日 | ミニ里山記録

 

    

(勇気のある人だけ写真を拡大してみてください)

 

かりかりと蟷螂蜂の皃(かほ)を食む 山口誓子

 

不思議なことに棕櫚の幹でオオカマキリがアブラゼミのメスを獲られた。

棕櫚にはセミは付かないので、どこからか運んできたのだろうか?

セミはしばらくバタバタしていたが、カマキリは2時間ぐらいで平らげてしまった。

なんともおそるべき食欲だが、よほどうまく噛み砕いて消化しているのか、腹部はそれほど膨張していない。

 

蟬狙う螳螂狙う雀かな 楽蜂

「螳螂蝉を窺い黄雀後に在り」(荘子)

 

 

 

 

 

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オオカマキリ(大蟷螂)

2018年08月09日 | ミニ里山記録



かまきりは聲にも出さぬ思ひ哉 正岡子規 

 

オオカマキリ。学名Tenodera aridifolia

日本最大のカマキリ。前肢の付け根が赤くないので

チョウセンカマキリと区別できる。窓ガラスにへばりついている。



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アゲハチョウの交尾

2018年08月07日 | ミニ里山記録

 

 

夏蝶の高揚りせり次の恋へ   中村草田男

 

ナミアゲハの交尾。ナンテンの実に止まっている。上がメスで下がオス。

さかんに停まる場所を移動するが、飛ぶときはメスが主導する。

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ヤマトカブトムシ (大和兜虫)

2018年08月06日 | ミニ里山記録


ヤマトカブトムシ (Trypoxylus dichotomus septentrionalis)

  

 


                  兜虫返しても捻子見えず  能村登四郎

  

トラップを仕掛けて多数のカブトムシやクワガタを捕獲する人がいるが、

そのような乱獲は望ましくない。野外生物の個体数は有限である。

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