あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

そのひとの背景

2010-03-24 23:50:50 | 本(エッセイ・ノンフィクション他)

あの人の食器棚 あの人の食器棚
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2009-02
これは友達がプレゼントしてくれた本です。

手紙に“他人の食器棚って気にならない?”と書いてあったのですが、“気になる、気になる!”と思ってしまった。

私が食器に興味を持つようになったのは、二十代の終わりでした。

ときどき覗いていたお洒落なインテリアショップが閉店となり、母と閉店セールに行ったのです。

そこで母は、中型の平皿を買いました。北欧のメーカーのものです。

縁に同心円状の盛り上がりがある他は模様も飾りもなく、色は胡粉を刷いたようなくすんだ白で、灰色にもベージュにも見えたりする。

え、こんな地味な皿?とその時は思いました。

ところが、この皿が料理を盛ってみると、実に映えるんです。美味しそうに見える。

食器ひとつで、食卓が変わるなんて、と新鮮な発見でした。

もっとも、私はセンスがない方で、もっぱら他人のセンスに感心するばかりなのですが。

でも、雑貨屋さんなどの食器のコーナーを見るのは大好き。

この本もどの方の食器棚もそれぞれ、面白かったです。

でも、なにより嬉しかったのはレシピがついていること。インタビューした方それぞれの定番メニューが載ってます。

シンプルなメニューが多いのですが、私が美味しそう!と思ったのは、焼きそばパンと、春キャベツのスープ煮。とくに後者は、季節がらぜひ作りたい!

それにしても、私は今まで、“料理が絵画だとしたら、食器はそれが描かれるキャンバス”と思っていたのですが、この本を読んでいて、そのひとの食を中心とした生活の背景でもあるのだなぁ、と思いました。

ちなみに、本を贈ってくれた友達は食器もプレゼントしてくれたことがあり、色はシンプルな白で、デザインがちょっと洒落ているものなどが印象に残って、センスあるなぁ、と思ったものです。(コロン、とした丸いティーポットとか、カップと組み合わさったデザインのものとか)

その潔い白(くすんでない。磁器らしい純白)は、私にはちょっと、手ごわい感じ。でも、いつか使いこなしたいです。

コメント
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