一瞬の人生

天外消失 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1819) 価格：￥ 1,470（税込） 発売日：2008-12-10

図書館でこの本を見つけて、ハッとしました。

ずっと読みたいと思っていたブレット・ハリディの『処刑前夜』が入っていたから。

最後の数行で物語がひっくり返る鮮やかさと、読み返したくなる味わいに、満足。

でも解説を読んだら、これが〈世界ミステリ全集〉の最終巻『３７の短編』(そうだった、と思いだした。まだ二十歳そこそこの頃、この本が読みたくてたまらなかったが、絶版になって久しく、手に入れる術がなかったのだ)から１４編を選びだしたものと知って、あとの２３編が入ってたらな～とつい思ってしまった。

選ばれなかった中には、『うぶな心が張り裂ける』や『魔の森の家』、『北イタリア物語』も入ってたんだ！それに傑作短編集にヘンリー・スレッサーの作品が無いなんて、と思ったが、元には入っていた。ああ！

二十歳前後の頃、人生の一瞬を鮮やかに切り取る短編小説に一時凝って、上記作品ももちろん読んだのだが、でも樹海に埋まっちゃってるし、名作は何度読んでもいいものです。

『３７の短編』復刊してくれたらな～！

まあ、この本に収録された１４編は他ではお目にかかることの少ない作品ばかりということだし、私も好きだったフレドリック・ブラウンの『後ろを見るな』とかストックトンの名作リドル・ストーリー『女か虎か』も入ってるので、個人的にもおススメです。

静かな信念

考古学千夜一夜 (小学館ライブラリー) 価格：￥ 809（税込） 発売日：1996-09

ワタクシ、歴史は得意科目でも、詳しくもありませんでした。

けれど、諸事情あって日本史を多少勉強しなければならない羽目になり、ここ３、４年は少し本も読んでいる次第。

これは、そんな中参考に、と同僚が貸してくれたもの。

佐原真氏の考古学エッセイの本ですが、これが読みやすい。

専門的すぎず、文章にユーモアもあって、思わず微笑んでしまう章もあるくらい。

でも、その中で、静かに、しかし力強くテーマとして立ち上がってくるのは、戦争をやめよう、やめられる、という考え。

人類の歴史４００万年を４メートルに翻訳すると、人類はなんと平和に３メートル９９センチまで戦争なしに生きてきた。なのに最後の１センチの所で加速度的に、ボタンを押したらすぐに壊滅するすごい兵器まで作ってしまった、と説く。

“今、英知を以ってこれは捨てるべきであると決断しなければなりません”

という一文は、読後、じわじわ効いてきます。

ランチの定番

母が花が咲く前に、ルッコラを摘んでおいてくれました。 で、今日のランチはルッコラとレモンのパスタです。 手軽なので昼食によく作ります。 もちろんレシピはオリジナルではないのですが、たぶん元より簡略化されてますf^_^; にんにく一片をスライスし、オリーブオイルで炒めます。 微かに色づいてきたらツナ半缶を加え、少し炒めたら茹でたスパゲティー(80～100グラム)を加えて合わせます。 塩、胡椒で調味し、レモン汁半個分を加え混ぜ、火を止めます。 皿に盛りルッコラをたっぷりのせて出来上がり。 (一人分)

スカボローフェア

少女の頃、サイモン＆ガーファンクルの『スカボローフェア』という歌が不思議だった。 色々謎はあるけれど、一番気になったのは、歌詞の中に挟み込まれる“パセリ・セージ・ローズマリー＆タイム”という言葉。 欧米の食卓ではごく当たり前のハーブだということを知ったのは、ずっと後の事です。 でも、ハーブって使いこなすの難しいですよね。 だいたいホームセンターの園芸コーナーってハーブはミントばっかしだけど、ミントティーくらいにしか使えないじゃないか！ (ミントソース使うような料理しないし) と、いうわけで私の一番のお気に入りハーブはこれです！ ルッコラ。サラダ、パスタ、ピザと色々使える！ ただしこのように花を咲かせてしまうと、葉が堅くなって使えませんが。 でも花芽が出ると摘めなくて、つい咲かせてしまう。 でも、菜の花みたいに花ももしかして食べられるのかな……。

お礼……？

とりぱん 1 (1) 価格：￥ 620（税込） 発売日：2006-03-23

私が去年、最もはまった漫画はこれ。

とりにパンをあげるからとりぱん。異色のバードウオッチング(お庭での)マンガだ。

ギャグの部分も、芥川賞作家の人も書いていたが、ちょっとシリアスになるラストページも、好き。

最初は図書館のこども室で見つけ、気に入ったのでアマゾンで次々買って、ついに６巻まで。

気に入ってくれそうな友人何人かに貸し出し、おおむね好評だった。

同僚にも貸したら、妹さんもはまったという話だった。

で、ある日、関連する職場で働いているその妹さんが、こちらの職場に来た。

私が裏でゴミを捨てていると、「あの、〇〇(私の名)さん…」と声をかけられた。

一緒に捨ててほしいゴミがあるのだな、と思った私は、はい、と返事して振り返った。

と、「これ、どうぞ」と私の手にチョコパイを握らせて、彼女は去って行った。

本を貸したお礼だろうか。

あ、ありがとう……。