![]() | 魔女の12ヵ月 自然を尊び、知り尽くした魔女の「暮らし」と「知恵」 |
飯島 都陽子 | |
山と渓谷社 |
私にはクリスマスプレゼントを贈りあう友だちが二人ほどいまして、そのうちのひとりは、いつもプレゼントのなかにオススメ本を入れてくれます。
そして、私はいつも、すぐに読まずにとっておいて、一月の初めに、一年の最初に読む本として開くのです。
今年は、この本でした。
民俗学もファンタジーも好きなので、この本のテーマにはすぐに惹かれました。
装丁も、中のイラストも、素敵。
魔女の、と銘打ってはいますが、伝説や魔法のエッセンスを加えつつ、自然と共に生きる、というテーマの本だという気がします。
十二か月それぞれに、行事やその季節のハーブなど、植物や自然を紹介しています。
そして、一月の章に取り上げられていたのは、ミルストー、宿り木でした。
中世ヨーロッパの人々は、冬にもみずみずしさを失わないその植物に、永遠の命を感じていたとか。
薬や、護符にも使われて、また、その独特のかたちや、真珠のような白い実の美しさも愛されていたようです。
以前古墳公園に行ったとき、ケヤキだったでしょうか、大木の梢に宿り木があるのを見つけ、その花のような美しさに打たれたことを思い出しました。
ひと月ずつ、丁寧に読んでいきたくなる本です。