あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

ウロボロスの蛇の中で。

2010-11-20 00:23:21 | 本(実用書・専門書)

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発売日:2010-07
先日、友人と食事をしました。

その前に、いつものことですがまず図書館で待ち合わせをし、そのあと近くの喫茶店でお茶をします。

そのときお互い、今日何借りた?と本を見せ合ったりするのですが(相手が多少興味のありそうな本を)彼女が見せてくれたのがこの本でした。

その中で印象的だったのが“ウロボロスの蛇”。

自分のしっぽを呑みこんでいる大蛇の絵の中に、宇宙を構成するものが大きいものから順に描かれている図です。銀河から始まって惑星、ヒトなどの動物を経て細胞に、そして遺伝子に。

最後は、発見されてはいないがあるはずだと考えられている、最小単位暗黒物質(ダークマター)で終わります。

けれど、蛇のしっぽは呑みこまれ、一続きになっているので、どちらが支配しているのかわからない混沌の中へすべては消えてゆくのだ、と思うと不思議な気分に。

この本は科学や物理などを扱っていますが、カラーの挿絵入りで分かりやすく、しかも、“聞いたことはあるけどよくは知らない”というような、基本的なツボを押さえていて面白そうだな、と思いました。

たとえば、“神はサイコロをふらない”とか。聞いたことはあっても、誰が言った言葉だっけと思っていた科学オンチの私ですが、アインシュタインだったんですね。

彼は、この世の中を偶然が支配していると考えるのが嫌いだったみたい。

それでふと、思い出したのはロード・ダンセイニの『ペガーナの神々』という小説です。

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このなかで、こんなシーンがありました。

この世界を賭けて、宿命(フェイト)と偶然(チャンス)がゲームをした。

やがて勝った方が言った。“それでは、この世界は私のものだ”

でも、どちらが勝ったのかはたしか明かされないんですよね。

ウロボロスの蛇の中のこの世界を、支配しているのは誰なのでしょう。

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少女の頃の宝物の本 その1 『ケイトのバースディ・ブック』

2010-01-05 12:08:12 | 本(実用書・専門書)

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20代前半の頃、新年に決まって読み返す本がありました。

それは、自分が中学の時使っていたバースディブック、日記帳です。

少女の頃の自分に触れると、初心に帰れるような気がしたのです。

それにそのバースディブック、少々変わった本でありました。

A5変形というのか、正方形に近い小さめの本なのですが、1ページが4つに区切られており、見開きで8日分が書き込めるようになっています。

したがってただでさえ1日分の書き込みスペースが小さいのですが、その小さい枠の左半分には、もうすでに日記が書き込まれているのです!

『ケイトのバースディ・ブック』新書館から発行されていた、フォア・レディースというシリーズの中の一冊でした。(ケイトのバースディ・ブック自体は入手困難のようなので、フォア・レディースについて触れている本を上にあげました)

ごく小さなポイントの活字で印刷されたその内容は、ときには普通の日記風。例えばこんな感じ。

“4月11日 先生が黒板に字を書いている間、紙ヒコーキを飛ばす、そのスリル。”

かと思うと豆知識風の記述もあります。

“3月6日 1876年3月6日、アレグザンダー・グラハム・ベルは電話を発明しました。その最初の会話は「ワトソン君、こっちへ来てくれ、頼みたいことがある」というものだったそうです。”

中学生の私はすっかり影響され(初めての日記帳がそれだったのだ)精一杯こじゃれたこと書こうとしているのが可笑しい。

年末の方の記述に、“年が明けると17歳になる”とあるので、本の中の架空の少女は、16歳ということが分かります。フォア・レディース自体、10代後半から20代向けのラインナップだったような気がします。

久しぶりに読み返し、背伸びしている中学生の自分に対面したのは少し、くすぐったかったです。

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ミステリ・マジック・パズル

2009-12-11 00:21:19 | 本(実用書・専門書)

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ちょっと、都筑道夫氏の退職刑事シリーズの短編、『ジャケット・背広・スーツ』みたいなタイトルですけど

『ミステリ・ジョッキー①』で、綾辻氏と有栖川氏の対談に出てきたのです。ミステリと手品はトリックがある点で近いようだけれど、両方を好きなひとは案外少ない、と。

同じように本格ミステリをパズラーなんていう言い方もありますが、やはりミステリ好きイコール、パズル好きではないということでした。

ちょっと意外でした。私は、全部好きだから。

松田道弘氏の本は何冊か持っているし、泡坂妻夫氏の本も、最初に読んだのはミステリではなく、ちょっと変わったエッセイの『魔術館の一夜』でした。

といっても、パズルは解けないし、手品のタネは見抜けないし、ミステリもトリックが分かったためしないですけれど

気持ちよく、騙されるのが好きなのです。ちなみに、手品のタネも、一見、“なーんだ”と思うものでもけっこう感動する。こんな簡単なトリックで、こんなに不思議な現象が演出できるなんてと思います。

そういえば、以前友人に、自分よりIQが2、30は高い人の本をたまに読みたくなる、という話をしました。

“理解出来っこないけど、頭のいい人がどういう風に考え、どういう道筋で回答に辿りついたかを、追体験してみたくなるの。実際のジェットコースターは苦手だけど、脳内コースターは楽しい。自分の脳に、普段はかからないGがかかるのを感じるのが好きなの”

そう言ったら、こちらを見る彼女の眼には、あきらかに、“変人!”と書いてありました

コメント (2)
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ジュエリー、でなくてもいい。

2009-11-24 18:31:21 | 本(実用書・専門書)

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唐突ですが、石が好きです。

そしてそれはたぶん、遺伝だと思います。

以前母が、「海辺や河原できれいな石を拾うのが好き!」と言っていて、思わず、「私もなんだ!」と答えてしまいましたが、本当に、石を拾ったり見たり触れたりするのが好きなのです。

宝石は、たいていの女性が好きですよね。もちろん私も好きですけど、別に何の価値もない、ただ見た目がきれいだったり、面白かったりする石も好きです。

なので、先週だったか、『タモリ倶楽部』で、“巨石選手権”のようなテーマで放送していたのを、つい観てしまいました。

番組スタッフ(ADさんとか)がそれぞれこれはと思う巨石の写真やらビデオやらを撮ってきて、一番を競うという深夜らしいマニアックな企画。

石が好きとはいえ別にマニアではないので、何となくだらっと観ていたのですが、きのこ岩だったか、「これは凝灰岩なんですね」という専門家の先生の説明を聞いて、思わず「へぇー!」と口に出していました。(思うツボ)

もう何年も前ですが、きまぐれに石の展示会を覗いた時、県の“愛石会”の方に、「芳名帳に名前を書いてください」と言われてつい書いてしまった。

何度か展示会のお知らせが来ましたが、行かないうちに音沙汰が無くなってしまいました。

ちょっと淋しいです

ちなみに覗いた展示は、名石、奇石のようなものや、石を大きな岩に見立てて、動物や人のフィギアを飾った、ジオラマ的なものもありました。(波打ち際なんかも作ってあった)

シブかったなぁ……

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憧れの、オクトーバーフェスト。

2009-09-01 00:06:21 | 本(実用書・専門書)

ビア・ライゼ―ドイツ・チェコ地ビールを求めて ビア・ライゼ―ドイツ・チェコ地ビールを求めて
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発売日:1999-07

今日、『ブログ人』のホームページを見ていたら、地ビールの特集がありました。

日本の地ビールの記事と、ミュンヘンのオクトーバーフェストの記事の2本立て。

その、オクトーバーフェスト、ビール祭りの写真が、本当に『もやしもん』8巻に描かれている通りの規模と、楽しそうな雰囲気で、おもわず、“行ってみたい!”と思ってしまった。

まったくのインドア派で、国内旅行もめったにせず、海外に出たことのない私ですが(^^ゞ

もともとビール派ではないのですが、『麦酒の旅』という本を以前読んで、チェコのビールに興味はありました。

それが、もやしもん最新刊を読んで、すっかり日本の地ビールも気になってしまって。

ちょっと前に、勤務先の近くの酒屋さんで賞味期限切れ(半額だった)の地ビールを買って飲んだら、期限切れてても、普段発泡酒ばかりの身としては、“う、旨い……!”とほろりとするほど美味しかったこともありました。

(いや、発泡酒も美味しいですけど^_^;その地ビールが底力があったんでしょうね)

急に気候は冷え込んできましたが、今年の夏は地ビールを少しづつ、楽しんでいきたいです。

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