あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

魔女と巫女のあいだ

2009-12-10 23:40:49 | 音楽
ワーグナー:楽劇「ローエングリン」 (3CD) ワーグナー:楽劇「ローエングリン」 (3CD)
価格:¥ 4,101(税込)
発売日:2006-10-23

例によって、夜ぼーっとテレビを見ていたら、無印良品のコマーシャルで、《クリスマス ヘクセンハウス》を紹介していました。

ヘクセンは、たぶんドイツ語だと思うのですが、魔女のことですよね。“魔女の家”つまりヘンゼルとグレーテルのお菓子の家です。

とっても可愛いお菓子の家で、CMも感じが良いのですが、それを見ていて、以前軽いショックを受けたことを思い出しました。

『歌劇ローエングリン』だったと思うのですが、悪役の魔女が出てくるわけですよ。もうベタな悪女で、すごーく憎々しいのです。

ところが彼女が、北欧の神(オーディンだったろうか……)を信仰していることが分かるんですね。

北欧神話に一時期ハマったことがある私は、思わず心の中で叫びました。

だったら彼女は魔女(ヘクセイ)ではなく、巫女(スパーコナ)ではないか!

キリスト教世界では、こういう解釈になってしまうんだな……。スパーコナ、という響きより、ヘクセイ、という言い方の方が、蔑んだ感じあるよな……とか思って、ちょっと悲しかった。

でも、“ヘクセンハウス”という響きはけっこう可愛いけど。

ちなみに、私がヘクセイ、という言葉に初めて触れたのはこの本でした。

グリム幻想―女たちの15の伝説
価格:¥ 4,725(税込)
発売日:1984-01

グリム童話に出てくる女たちにスポットを当てた、ちょっとブラックなメルヘン。

イラストレーター東逸子氏のリトグラフも美しく、内容も好きなのですが、今は入手困難なようです。残念!

そして、私が北欧神話に凝ったきっかけは、小4の時に読んだ、『サイボーグ009 北欧神話編』でした。

私と同じようなひと、いるのかな……。

コメント (4)
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イメージ通りの歌

2009-09-14 22:51:25 | 音楽

私の旅 私の旅
価格:¥ 3,000(税込)
発売日:2006-11-15

すっかり気候が秋めいてきましたので、ふと思いついて車の中でこのCDをかけてみました。

料理愛好家として有名な平野レミ氏のシャンソンアルバム。(彼女はシャンソン歌手でもある)

いつもの雰囲気とはかなり違いまして、二の線で歌っている普通のシャンソン集です(当たり前だ^_^;)

私が好きなのは、ラ・セーヌとパリの空の下のメドレーと、ひまわりだったりしますが、このアルバムのラストに、普段のレミ氏を彷彿とさせる歌が入っていて。

《私のキッチン》というのがその歌。なんと、歌詞がレシピになっているんですね。

四季に分かれていて、春のちらしずし、夏の野菜サラダ、秋のきのこパスタ、冬の寄せ鍋、というメニュー。

料理経験が少しあれば、ちゃんと作れるようになってます。メロディーも軽快でとっても楽しい歌。

解説に“このアルバムのために唯一書きおろされた、ボーナストラックとも呼べる一曲”とありますが、私はほんとに、おまけ、という感じで楽しんでいます。

歌詞は、(他のシャンソンの訳詩もそうですが)旦那様の和田誠氏。

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サマータイム

2009-08-25 22:57:20 | 音楽

音楽の冗談@斎藤晴彦(vo)
価格:(税込)
発売日:1986-10-22

パソコンに取り込んだ音楽を編集してCDに焼き、自分のお気に入りを作るのは、けっこうどなたもやっているのではないかと思います。

私は年代的に(^^ゞ学生時代~二十代半ばまでカセットに入れてたんですけど、ちょっと変(?)なのをよく作っていました。

たとえば、『サマータイム』ばかりを入れたものとか。普通にサラ・ヴォーンとかエラ・フィッツジェラルドとかも入れていましたが、同僚が協力してくれて、ジャニス・ジョプリンや東京スカパラダイスオーケストラが演奏しているCDを貸してくれたりしました。

よくいえばオムニバスですが(*^_^*)『チゴイネルワイゼン』ばかり集めたのも作りました。

これもフツーにヤッシャ・ハイフェッツなぞも入れるのですが、さすがにクラシックのプレイヤーが多い中、一番の珍品がこの、『音楽の冗談』に入っていたチゴイネルワイゼン。

このアルバムは、斎藤晴彦氏が、クラシックの曲に勝手な、いや失礼、独創的な歌詞をつけて歌ったものを集めています。

で、斎藤氏のチゴイネルワイゼンは、パエリアの作り方になっているのですね。最初は普通に米など炒めてる。

ところがこの曲って途中で転調しますでしょう。それまでの哀感のあるメロディーから、激しいジプシーバイオリン調になりますよね。

そこにくると、パエリアの鍋に、火が入っちゃうんですよ。そしてあっというまに周りに燃え移り、火事になり全焼するまでの曲になってる。

“なんじゃこりゃ~\(◎o◎)/!”と思いながらも、お気に入りの一曲でした。

でも、今このアルバム、入手困難なんですね。残念……((+_+))

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シャンソンとミステリ

2009-07-14 00:34:53 | 音楽

ところで、音楽でふと、思い出したこと。

私の『中二病』の話です。

私は、“中二病”という言葉は、十代半ばの少年少女が、身の丈に合わない背伸びをして、後々大人になって振り返ると赤面してしまうような事をすること、と捉えているのですが。

そういうことが、私は結構ある恥の多い人間なのです(^_^;)

その筆頭が、シャンソンでした。昔は振り返るのも恥ずかしかったのですが、今になると十代の自分って遠すぎて他人みたいなので、わりと平静に思い返せるようになりました。

私が十四歳の時初めて自分で買ったレコード(そう!まだレコードだった)は、シャンソンだったのですね。渋すぎる……(^^ゞ

きっかけは、『思い出のサントロぺ』という曲を聴いて、いいな、と思ったからだったんですけど。

手紙、というかたちをとった歌詞になっていて、サントロぺ(フランスの、たぶんリゾート地?)に住むお世話になっている人に、今年はそちらに伺えません、何故ならば……という内容で歌われますが、歌の大半は去年までの楽しかった思い出を語るのですね。

そして最後に、恋人を殺してしまったことを告白して結びます。

ちょうど推理小説を読み始めた時期だったから、超短編ミステリ的イメージだったのかな……(もはや他人事)

そういえば以前NHKで『虚無への供物』のドラマをやった時、深津絵里ちゃんがシャンソン歌手の役だったのですが。

可憐な容姿としたたかな性格のギャップに、「生娘みたいな顔をして」と言われて、「生娘にシャンソンがわかるもんですか」と言い返していましたが、まして中坊にはわからんわな^_^;

(あっ、そういえば、余談ですけど、劇中深津ちゃんが歌った曲も、殺人の歌だった!『コマン・プチ・コクリコ』、たしか不実な恋人を撃ち殺してしまう歌で、“彼女の胸に咲いた赤い色は、ちいさなヒナゲシの花のよう…とかいう歌詞だったような”)

ちなみに、買ったレコードに実は、『思い出のサントロぺ』は入っていませんでした(+_+)

コメント (2)
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追憶のメロディ

2009-07-13 23:41:59 | 音楽

今日HEY!HEY!HEY!を観ていたら、タイトルに星が入っている曲の特集があって。

ほとんどがJポップだったのですが、中にちょっと毛色の違った、美空ひばりが歌う『スターダスト』があって。

私は『美空ひばり コール・ポーターを歌う』というアルバムを持っていて、その中にも収録されているのですが、この曲、美空氏のフェイバリットだったんですよね。

でも、私のお気に入りは、『恋人よ我に帰れ』とか『慕情』だったので、この『スターダスト』って、そんなにいいかなぁ、と思っていました。

けれど、この年になって聴いたら(アルバムを買った頃は二十代だったから)、しみじみいいなぁ、と思いました。

甘く切ない、追憶の曲ですよね。美空氏はなにか思い出があったのかなぁ、とも思ってしまった。

パソに取り込んだジャズのスタンダードを自分の好きなようにピックアップして、CDに焼いて車で聴いたりしてるのですが、今まであまり聴かなかった曲を聴き直すのもいいかな、と考えました。

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