福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

ようやく出会ったモントゥーのドビュッシー「映像」「聖セバスチャンの殉教」Hi-Fi STEREOレーベル

2014-06-23 09:43:46 | レコード、オーディオ

昨日、遅めのランチ後には、ステレオカートリッジに交換し、モントゥー&ロンドン響によるドビュッシー「映像」「聖セバスチャンの殉教」組曲。


ようやく出会ったPHILIPSのHi-Fi STEREOレーベル。

プレスはイギリスなのかオランダなのか?

我が家にある他の盤と比較したところ、英プレスであることが判明。

インナースリーブにもMade in Great Britainの文字が確認できたので間違いない。

晩年のモントゥーの至芸が、超優秀な録音で捉えられている。オリジナル・プレスならではの彫りの深い音色に心が激しく震える。これは一生の宝となりそう。


その後、レコード棚のモントゥーのコーナーを見ていたら、ロンドン響とのブラームス交響曲第2番のHi-Fi STEREOレーベルを2枚発見。

いくら熱烈なモントゥー・ファンを自認するとはいえ、こんな希少盤をダブって買っといたとは、記憶になかった・・。

 

 

 

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ブッシュ室内楽アンサンブルによるブラームス集(英World Records による復刻盤)

2014-06-23 07:30:54 | レコード、オーディオ

 

昨日、シェルヘンのベートーヴェン#3と#7を聴き終えたところで、

ブッシュ四重奏団をメインとしたブラームス室内楽曲集(英World Records SHB61, 7LP)から弦楽四重奏曲変ロ長調op.67を聴いた。

ケイト・ハードウィック氏による復刻は上々。

ダイナミクスの幅が尋常ではなく、表情も豊か。1949年のSP録音がハイレゾみたいに聴こえる!

欲を言えば、多少のノイズには目をつぶっても、あと少し高域の艶を残して貰いたかったのだが・・。

その辺りが欲しければ、古い仏盤を求めなければならないのかな?

それにしても、ブッシュ四重奏団の演奏は全く古びないどころか、永遠に新しい。

このレコード・セットの発売は1981年とのことで、CD時代到来前なのは良かった。

 

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シェルヘンのベートーヴェン交響曲全集 仏VEGA盤(米ウエストミンスター録音)

2014-06-22 21:30:40 | レコード、オーディオ

シェルヘンのベートーヴェン交響曲全集 仏VEGA盤!

「エロイカ」を聴き終えて、端正な外見に狂気を隠し持った名演であることを確認! 

「7番」も、遅めのテンポを基調に腰の据わった音楽づくり。鬼才と言うよりは巨匠の風格さえ漂う。

一般にシェルヘンのベートーヴェンと言えば、最晩年のルガノ放送響との狂気に充ちたライヴ録音が有名であるが、

なかなかどうして、米ウエストミンスターに入れたスタジオ録音も素晴らしい。

VEGA盤の音質も仏プレスならではの華やぎと艶があって、米ウエストミンスター・オリジナルとは別の味わいがある。

どちらか言うと、こちらが好きかも。

何よりコンディションの良いのが嬉しい。

 

ベートーヴェン:
・交響曲第1番ハ長調 op.21(録音時期:1954年6月)
・交響曲第2番ニ長調 op.36(録音時期:1954年9月)
・交響曲第3番 変ホ長調 op.55『英雄』(録音時期:1951年1月)
・交響曲第4番変ロ長調 op.60(録音時期:1954年9月)
・交響曲第5番ハ短調 op.67『運命』(録音時期:1954年9月)
・交響曲第6番ヘ長調 op.68『田園』(録音時期:1951年7月)
・交響曲第7番イ長調 op.92(録音時期:1951年7月)
・交響曲第8番ヘ長調 op.93(録音時期:1954年9月)
・交響曲第9番二短調 op.125『合唱』(録音時期:1953年9月)

 マグダ・ラースロ(ソプラノ)
 ヒルデ・レッセル=マイダン(アルト)
 ペトレ・ムンテアヌ(テノール)
 リヒャルト・シュタンデン(バス)
 ウィーン・アカデミー合唱団
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 (第1、3、6、7、9番)
 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(第2、4、5、8番)
 ヘルマン・シェルヘン(指揮)
 録音方式:モノラル(セッション) 原盤:Westminster

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ムラヴィンスキーのブルックナー8番を聴く

2014-06-22 16:31:56 | レコード、オーディオ

今朝のブルックナー8。
ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル 旧ソ連メロディア盤。

古い盤ゆえに、バックグラウンドに針音がするのだけど、オーケストラのサウンド自体には味があって堪えられない。

ムラヴィンスキーならでは、透徹した眼差しによるブルックナー。

銀糸を思わせる弦の響きが、聴く者の心を彼岸へと連れ去る。

気高く美しい。

個人的には、テンポ設定や、ちょっとした楽器の浮き上がらせ方など、たいへんに刺激を受けた。

聴衆として、というよりも、10月26日(日)の本番指揮に備える身として、「ああ、そういう光の当て方もあったのか!」という感動である。

今の時期に聴いておいたことは良かった。

間際に知ると自分の表現にブレがでるかもしれないが、今からなら十分に咀嚼して、自分の演奏に自然に溶け込ませることができるだろう。

ムラヴィンスキー&レンイングラード・フィルのブルックナー録音は、ほかに7番と9番のみ。

しかも、ステレオ録音が9番のみというのが惜しまれる。

まずは、未聴の7番のメロディア盤を探さなくては!

さて、ステレオカートリッジに付け替えるのも面倒と言うことで、つづけてムラヴィンスキーのチャイコフスキー「悲愴」の旧録音を聴く。

旧ソ連 メロディア・レーベルの56年プレス。もちろん、モノーラル録音。

赤くてSP盤のように直径の小さいレーベルだ。

想像通り、後年の盤に較べて針音は多い。

しかし、こちらも、オーケストラの音は魅力的で、手放そうとは思えない。

デジタル録音しか知らない世代には、こんな雑音だらけの音のどこが良いのか?

と訝られてしまうかも知れないが、なぜか心が惹き付けられてしまう。

不思議なものである。

 

 

 

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低周波は残すべきなのか? チェリビダッケ東京ライヴ集成

2014-06-19 15:19:28 | レコード、オーディオ
チェリビダッケの東京ライヴ集成 アナログボックス。
アルトゥス・レーベル。

再生時にウーファーがボコボコいうので、キングインターに問いあわせたところ、
「情報はすべて入れている。40~50ヘルツ以下をローカットしてください」
との返事。

我が家のシステムにはそんなフィルターはおろか、トーンコントロールすら付いていない。一般に、ハイエンドになるほど、音の劣化に繋がる回路は省かれているはず。

デッカやマーキュリー等の往年の名盤は言うまでもなく、最新録音の新譜であっても、こんなに極端な例はない。万を越すレコード蒐集家のわたしが言うのだから間違いない。

度の過ぎたノイズリダクションの道ずれに音の劣化するのはゴメンだが、マイクに空調の風などが当たって生ずる低周波は音楽には無関係であり、寧ろ不要。
音楽に関係ないことの証拠に、例えばブルックナー5冒頭のピツィカート部分では、楽器の鳴っていない無音のところでも、ウーファーが波打っている。

そもそも、ローカットしなければいけない状態のまま、製品化してよいのか?

というのがわたしの考えだが、エンジニア側には、低周波のカットでも原音が変質するからそのままで良い、再生側で対処すべきという意見もある。

果たしてどちらが正しいのだろう?
少なくとも我がシステムに、音質の劣化を招くローカットフィルターを挿入したくはないのだが。

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マイクロアレンジャー セッティング完了!

2014-06-18 17:29:22 | コーラス、オーケストラ


チェックインを済ませ、早速セッティング。

なかなか良い感じ。
重たいもの背負ってきた甲斐があった。

さあ、これから、マタイ受難曲長岡支部 by 長岡混声合唱団の初回レッスン。

張り切っていこう。
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長岡の過ごし方

2014-06-18 13:25:50 | コーラス、オーケストラ


今週から、いよいよ長岡市民音楽祭のための第九レッスンがスタート。本番のある11月までは通常の長岡混声と二夜連続レッスンとなるので、木曜日の日中にドカンと空き時間ができる。

当地に20余年も通っていると、もはや観光する場所もないし、毎回映画館や美術館というわけにもいかない。
どうせなら、部屋で愛知祝祭管演奏会のためのブルックナー、ワーグナー、バッハの勉強をしよう、ということで、持ち運べるシンセサイザーを購入。ミニサイズの鍵盤ながら、なかなか良い音がしているし、シーケンス(16ch 多重録音)機能もある。
勉強熱心といえば聞こえはよいが、結局、買い物が好きなだけだったりして。

雨が降ってきたので、これを背負って歩くのにガッツが必要だけれど、頑張っていこう!
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ベルティーニのマーラー5番 記憶の彼方より現る

2014-06-18 02:38:45 | レコード、オーディオ

ベルティーニ&シュトゥットガルト放送響のマーラー5見つかる!

しかも、ストラヴィンスキーの名曲、「詩篇交響曲」付き!!

ベルティーニ&ケルン放送響のマーラー3番、6番のLPレコードがとても良かったので、他にもないかと探していたのだが、
どうやら、全集からレコード盤としてのリリースはこの2曲のみらしい。
80年代後半のアナログ終末期とチクルス録音時期の重なってしまった悲劇である。
内田光子のモーツァルトのように、最後まで完結させて欲しかった・・・。

すると、フェイスブック上に「ベルティーニにはシュトゥットガルト放送響とのプライヴェート盤に5番があるが稀少盤で見つかることが少ない」という情報が・・・。
「そうか、なかなか見つからないのか」
と内心呟いたのも束の間、
「あれ、その盤、昔手に入れたぞ」と、かつて海外のサイトから購入したことを思い出した。

チェリビダッケのブルックナー7番などとともに手に入れたシュトゥットガルト放送のプライヴェート盤である。

しかし、我が記憶では、その後、処分したことになっている。
手に入れたはよいが、当時、マーラーが遠い存在だったが故に聴くこともなく、ディスクユニオンに売り払った、とばかり思い込んでいたのだ。

しかし、「もしや?」と、懸命に捜索したところ、全然関係のないカテゴリーの棚に埋もれているのを発見。
いやあ、これは嬉しい。
処分しようと思ったのは確かなので、すんでのところでそれを思い留まったようだ。
我ながらエライぞ。



シュトゥットガルト放送響ついでに、マリナー指揮のシューマン4番を聴いたところ、
これが、思いも掛けず、名演。
響きに得も言われぬ含蓄があって、聴くものを酔わせる。
数年前のN響への来演も良かったようだし、マリナーも要チェックとしておこう。

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ブルックナー8 本番への叩き台

2014-06-17 01:46:27 | コーラス、オーケストラ


帰宅後、15日に録画した愛知祝祭管のブルックナー8番レッスンをすべて視聴。

当然、荒削りで未完成ではあるけれど、恐るべき完成型を予感させる場面もあり、10月26日の本番に向け大いに希望を持った。

もちろん、オケのみならず、自分の棒の技術的課題、全体の造型やテンポ設定の見直しなど、解決すべき課題も少なからずある。
しかし、実際に音を出して通せたことは大きい。スコアと睨めっこしてもなかなか辿り着けない境地に1日で到達してしまう。

プロとの演奏会の場合、この1~3日後には本番を迎えるわけだが、
今回は、愛知祝祭管の皆さんと共に、あと4ヶ月もわたしたちのブルックナー8を熟成することが出来る。
これこそ、アマチュアの特権であり、こんな幸せなことはない。

この叩き台となるべき録画とともに、次のレッスンまでの5週間を過ごせるなんて、なんと素敵なことだろう。



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内田光子 モーツァルト ピアノ・ソナタ集全7枚

2014-06-16 13:27:36 | レコード、オーディオ


内田光子のモーツァルトといえば、テイト&イギリス室内管と入れた協奏曲の方に人気や関心が集まっているが、ソナタにも向き合ってみようとのことで、アナログ盤を揃えた。

7枚中、うっかりソナタ第2~5番の収められたアルバムのみ国内プレス盤を購入してしまったが、残る6はオランダ・プレスによる国内発売盤である。
音は輸入盤で、ライナーノートが日本語という有り難い仕様だ。

今朝は、幻想曲ハ短調、ソナタ第1番、第14番、第17番の収められたアルバムを聴いたが、全く魅了された。
「のだめカンタービレ」で脚光を浴びた第17番ニ長調など、愉悦の中に哀しみ、涙の滲む。内なる宇宙に無限に羽ばたくモーツァルトの音楽そのもの。

録音もとても美しい。
オーケストラなし、ピアノと1対1で向き合った録音エンジニアの職人魂の伝わる音だ。こればかりはアナログで聴かないことには分からない。

これから、1枚1枚聴いてゆくのが楽しみだ。
とともに、拙著「モーツァルトをCDで究める」「モーツァルト百科全書」にきちんと評価していなかったことを反省したい。

以下、リリースされた順にジャケット写真を掲載しておこう。
録音会場はすべて、ロンドンのヘンリー・ウッド・ホールである。



①第11番イ長調K.311「トルコ行進曲付き」、第12番ヘ長調K.332、幻想曲ニ短調K.397
録音1983年10月8~14日
②第15番ハ長調K.545、ロンド イ短調K.511、第18番ヘ長調K.533/494
録音1983年10月8~14日


③第10番ハ長調K.330、アダージョ ロ短調K.540、第13番変ロ長調K.333、アイネ・クライネ・ジーグ ト長調K.574
録音1984年5月2~6日
④幻想曲ハ短調K.475、第14番ハ短調K.457、第1番ハ長調K.279、第17番ニ長調K.576
録音1984年5月2~4日


⑤第7番ハ長調K.309、第9番ニ長調K.311、第8番イ短調K.310
録音1985年2月5~11日
⑥第6番ニ長調「デュルニッツ」、第16番変ロ長調K.570、ロンド ニ長調K.485
録音1986年8月13~14日

第6弾まできて、製品に大きな変化がある。写真右、タスキが白くなっただけではない。ジャケット写真印刷のクオリティがガクッと落ちているのだ。写真では判別し難いかも知れないが、光沢のないザラッとした、一言で述べるならチープな仕上げとなっているのだ。86年と言えば、音楽市場は既にCD一色であり、売れないレコードに予算をかけられなかったのだろう。


⑦第2番ヘ長調k.280、第3番変ロ長調K.281、第4番変ホ長調K.282、第5番ト長調K.283
録音1987年7月9~12日

これは最後に録音された1枚。87年、殆どアナログの新譜のなかったのではないか?
ここまでくると、よくぞ、アナログ盤でリリースしてくれたと感謝したくなる。
上述した通りの国内プレス盤。やはりジャケットは光沢のないタイプ。
試みに冒頭を再生してみたが、明らかにオランダ・プレスとは異なる音。その差は歴然だ。
音像が小さく纏まって、伸びや深みに欠ける。こればかりは、買い直さなくては。
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