福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

さらば、季織亭

2014-02-28 23:52:32 | グルメ
さらば、季織亭。
経堂・すずらん通り商店街の無化調ラーメン屋、季織亭。食べ納めをして参りました。この名店も、今日を最後に、建物の老朽化による閉店となります。再開店の予定はなく、店主は新しい人生を生きるとか。

店内はカウンター8席。
私が着いたとき、ちょうど一席空きがあり、そこに座った途端、外は行列となりました。
さて、頼んだのは、結局、特選小麦蕎麦の塩味。冒険できない性分なんだなぁ。醤油味の煮干しラーメンも味わってみたいと思いつつ、やはり、舌に馴染んだ味でしめたい、ということで。
最終日の賑わいを予測してか、店側は麺に特化。あの極上おにぎりの注文できなかったのは残念。

しかし、スープは類をみない味わい深さ。滋味に溢れた優しい味が、舌に、そして胃にジワーっと染み込んでいく幸福感!

名残惜しいけれど、物事には全て終わりがあるのだ、としみじみ感じながら、店を後にしました。

 
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田中希代子のドビュッシー・アルバム

2014-02-27 13:17:11 | レコード、オーディオ
福島章恭HP http://www.akiyasuf.com




かねてより探していた田中希代子のドビュッシー・アルバムのアナログ盤とようやく出会うことができた。

すでに何枚ものCDによって、その演奏の孤高さは知っていたけれど、こうしてアナログ盤で聴くと、そのタッチ、音色、バランス感覚、造型、息遣いなど、田中希代子のずば抜けて美しいピアニズムをクリアーに認知することができる。しかし、私がより感じるのは畏れである。その見つめる眼差しの遠さ、深さ! それらを感じては、気が遠くなりそうだ。

レコード盤のコンディションは、数回のチックはあるものの、内周の歪みもなく、上々の部類だろう。録音も超優秀。

収録曲
こどもの領分、ベルガマスク組曲、前奏曲集第1巻、花火(前奏曲集第2巻より)
解説: 石井宏
レコード番号: キングレコード SKR 1034




 
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岡山の夜は更ける

2014-02-24 01:01:47 | 日記


常宿は西口。岡山では開けていない側で、市電も走らず繁華街もなく、明治以来の古い商店街が横たわるばかりで、部屋から見下ろす夜景も物足りないくらい大人しい。

しかし、テレビもつけず、部屋の明かりを落として、心静かに眺めるのも悪くない。明かりの数だけの生活があり、人生がある。そして、ひとつ、ふたつと消えては、明日生きるための眠りに落ちてゆく。

今宵は、閉会式の華やかな賑わいよりも、静寂を選ぶこととしよう。この当たり前の繰り返しが、いつまでも当たり前であることを願いながら。



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コチャール 第二のミサで始まる第二章

2014-02-23 20:52:55 | コーラス、オーケストラ
昨日と今日、女声合唱団 KIBIのレッスンのために岡山に来ている。昨年12月21日のコンサート以来、ほぼ2カ月ぶり。

新たなスタートに選んだ作品は、ハンガリーの作曲家コチャールの第二のミサ曲。短い作品とはいえ、初回の2日で全曲のレッスンができたのは自主練習の成果であろう。
コチャールといえば、システィーナ礼拝堂で無伴奏混声合唱による第三のミサを演奏したが、第二のミサはオルガンと女声合唱のための作品だ。
作りはとてもシンプルで、技術的な難易度もさほどではない。それだけにちょっとした発声の難も命取りとなる。発声やピッチの純正さが求められるわけで、女声合唱団 KIBIにとって良き教材ということができよう。

さて、来月から取り組む作品は、信長先生の「くちびるに歌を」。ヘッセをはじめとする独語のテキストが訳詞とともに作曲された4曲からなる名曲で、これまた楽しみである。


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ブラヴィッシモ 浅田真央!

2014-02-21 09:34:03 | 日記
福島章恭HP http://www.akiyasuf.com

感動はご覧になった全ての方の内にあるわけですから、私が書くまでもないことですが、素晴らしかったですね、浅田真央さんのフリー演技。

これまで私は、浅田真央さんについては、その素晴らしさを認めつつも、一歩引いた目で眺めていました。
技術の追求はよいが、精神性、内面性が足りないのではないか? と。
おそらく、これは音楽家としての目線だと思います。
自分が演奏家を評価するときも、技術偏重の人よりも内面的な感動の有無を重視するからです。

もちろん、技術を軽視してはなりません。磨くことは大事です。
その鍛錬を怠って、「俺の演奏は内面的だ」などと嘯いても通用しないでしょう。
技術を磨くことと内面性の深化がリンクしていくのが、芸術表現の理想だと思います。
もっとも、音楽の場合、アマチュアのひたむきさ、純粋さが、プロの感動を超えるというケースも稀ではありませんが・・・。

真央さんが10代の頃、インタビューを受けるたびに語っていた目標が「ノーミス」というのも気になっていました。
目標はそれだけでよいのか。
「もっと本を読んだり、映画を観たり、音楽を聴いて欲しい」と勝手に思うこともありました。
しかし、最近は何かが変わり始めていたようです。

さて、ソチに於けるフリーの演技。
鬼気迫るものがありました。
彼女の内面で何かが弾け、大きく化けたのでしょうか。
美の中に悲壮感さえ滲ませる、その孤高の姿に胸打たれました。

技術的には、3人のメダリストたちよりもよほど極限に挑んでいたのは間違いありません。
今まさに人間の限界を超えてゆこうとするときに、異次元の世界に羽ばたいてゆくのが見えたような気がしました。
これこそ、メダルも採点も超越した真の芸術!

これまでの競技人生の明と暗、歓びと苦悩、そういったすべてが集約され、昇華された演技に拍手を惜しみません。
あなたこそ真の女王である、と言いたい。
浅田真央さんを労うとともに、会心の演技でこのオリンピックを終えられたこと、心より祝福したいと思います。



 
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王たちの民主制 ウィーン・フィル創立150年史

2014-02-20 17:13:09 | コーラス、オーケストラ
福島章恭HP http://www.akiyasuf.com



お昼前、都内で90分もの自由時間ができたため、久し振りにディスクユニオン新宿へ。
なぜ久し振りかというと、財政難のなめ極力レコードを目にしないように努めているため。最近では、eBayやヤフオクもご無沙汰である。

というわけで、「今日はレコードを買わないぞ」という強い決意のもと現場入り。

売り場の棚に飾られた、とても稀少なグイの「フィガロ」オリジナル・ステレオ、ブルー・シルバー盤に目眩を覚えつつも、涼しい顔でやり過ごし、勇敢にもレコードを1枚も買うことなく、店を後にした。

ところが、その手にはお馴染みの紙袋。中には大きな本。

王たちの民主制 ウィーン・フィル創立150年史
クレメンス・ヘルスベルク著 芹沢ユリア訳 文化書房博文社(1994年,原著は1992年)

ウィーン・フィル創立150年といえば、、独グラモフォンからリリースされた記念のCDが印象深い(韓国プレスのアナログ・セットもあり)。
クレメンス・クラウスのミサ・ソレムニス、クナのグレイト、クレンペラーの運命、シューリヒトのブルックナー#5などの名演に胸を熱くしたものである。

同じ頃、この本の出されていたことには恥ずかしながら気付いていなかったが、いまこうして出会ったわけである。

まだ、パラパラと頁をめくっての飛ばし読みの段階であるが、小難しい文章ではなく、例えばハンス・リヒター時代のオーケストラの日常、ブラームスやブルックナーのエピソード、リヒャルト・シュトラウスの言動など、まるで、雑誌の芸能記事のように語られていて興味深い。
難点は本の重たいことで、小田急線車内で読むのに肩が凝った。

とまれ、本書は、今後の執筆の資料やインスピレーションの源にもなろうし、折に触れて紹介することになろう。

 
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祝 一万回再生 「世界で一番おいしいパンケーキ」 「春」  VOICE2001

2014-02-18 14:55:42 | コーラス、オーケストラ
福島章恭HP http://www.akiyasuf.com

信長貴富 「世界で一番おいしいパンケーキ」 「春」 福島章恭 VOICE2001


YoyTube映像をチェックしていたら、ちょうどヴォイス2001との信長作品の映像が10,000回再生となっておりました。
同曲の映像を他で見かけないためとは思われますが、嬉しいことであります。

 
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伊福部昭生誕100年 メモリアルコンサート

2014-02-17 23:33:52 | コーラス、オーケストラ
福島章恭HP http://www.akiyasuf.com



伊福部昭生誕100年 メモリアルコンサート
http://www.yaf.or.jp/mmh/recommend/2014/02/vol2100.php

いやあ、チラシを眺めているだけで興奮します。

はじめての「ゴジラ」映画は、小学校二年生の時、いまはなき馬車道の東宝ビルで観た「モスラ対ゴジラ」。
東宝チャンピオンまつりのメイン。
(ほかに、「いなかっぺ大将」などテレビ・アニメも併映)
もちろん、リバイバル上映ではありましたが、夢中になりました。
ザ・ピーナッツのデュエットも良かったですが、ゴジラのテーマには胸が高鳴りました。
あのエキゾチックで、原始的な力を秘めた、野趣溢れる音楽は、子供心にもインパクトがあって、よく口ずさんだものです。

その伊福部昭の音楽を、我らがマエストロ、井上道義先生の棒で聴けるとは、駆けつけないわけにはゆきません。
おまけに、「大魔神」の音楽まで聴けるとは!
「大魔神」も本当に何度も観ましたが、伊福部昭の音楽だったんですね。
これは知りませんでした。

というわけで、2月27日が今から楽しみなのであります。
因みに、ちらしの写真は、日比谷公会堂に於けるショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会の時のものですね。
マエストロの気迫が伝わってきます。
マエストロといえば、メールにて、このコンサートを聴きたい旨伝えると、「二百枚買え」と脅迫されました(笑)。
好きだなあ。マエストロのこういうところ。

2014年2月27日(木)
会場 横浜みなとみらいホール大ホール

開演時間 19:00
出演者
井上道義(指揮)
日本フィルハーモニー交響楽団
安倍圭子(マリンバ)

プログラム
伊福部昭作曲
 オーケストラとマリンバのための「ラウダ・コンチェルタータ」
 管弦楽のための「日本組曲」
 映画「ゴジラ」、「大魔神」、「銀嶺の果て」、「ビルマの竪琴」より
料金
S:6,000円 A:4,500円 B:3,000円 学生:1,500円

お問い合わせ先
横浜みなとみらいホールチケットセンター:045-682-2000


 
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事務連絡 聖トーマス教会ライヴCD&DVD 発送について

2014-02-17 11:59:11 | コーラス、オーケストラ
週末は大雪のため、銀行へ行けませんでしたが、今朝、ご入金を確認した分については、ただ今、発送の手配を完了致しました。
お申し込みの方には、お待たせして申し訳ありませんでした。

なお、道路状況も悪いようですので、通常より配達に時間を要するかも知れません。
その点、ご容赦いただきますようお願いします。

取り急ぎのご連絡でした。

追記
先ほど、セブンイレブンに確認したところ、今のところ集荷がないとのこと。暫くお待ち頂くほかありません。宜しくお願いします。
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更新できず・・・

2014-02-17 01:20:30 | 日記
山梨をはじめとする雪によるドライバー、旅行者、住人の孤立を思うと、音楽の話題など書く気持ちになれず、更新できませんでした。
申し訳ありません。

発表されている首相動静の通りであれば、安倍首相は、この非常時に、天ぷら屋で支援者とともに会食していたことになります。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014021600098

また、NHKもオリンピック放映を優先させており、もどかしさが募ります。
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