福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

大阪フィル第500会定期 バカロフ: ミサ・タンゴ 絶好調

2016-06-27 00:17:26 | コーラス、オーケストラ
今宵、大阪フィル合唱団では井上道義マエストロをお迎えし、バカロフ「ミサ・タンゴ」の稽古。
終始和やかに、音楽づくりができました。

本番は、大阪フィル第500会定期演奏会! こうした記念の演奏会に合唱団付きの曲目を選んで頂けるとは光栄なことですね。

以下、マエストロよりのメッセージをご覧ください。

"井上道義からのメッセージ" を YouTube で見る



大阪フィルハーモニー交響楽団第500回定期演奏会

2016年7月21日(木) 22日(金) 
19:00開演(18:00開場)

フェスティバルホール

<指揮>井上道義
<独唱>
サンドラ・フェランデス(メゾ・ソプラノ)
ガスパール・コロン(バリトン)
<独奏>三浦一馬(バンドネオン)
<合唱>大阪フィルハーモニー合唱団
(合唱指揮: 福島章恭)
<曲目>
バカロフ/ミサ・タンゴ
ベートーヴェン/交響曲第3番 変ホ長調「英雄」作品55

<料金>(全席指定・税込)
A席:6,000円(4,800円)
B席:5,000円(4,000円)
C席:4,000円(3,200円)
学生席(3階席):1,000円(割引なし)
BOX席:7,000円(6,000円)

※未就学のお子さまのご入場はお断りさせていただきます。
※連続券の販売は大阪フィル・チケットセンターのみの取扱いとなります。
※(  )内の料金は大阪フィル・会員価格でございます。

[学生席について]
・25歳以下の学生の方を対象に、3階席を学生席として販売しております。
・ご予約は、一般発売日より大阪フィル公式HPもしくはチケットセンターへお電話にてお申込みください。
・ご予約順に良い座席をご用意いたします。(座席の指定はできません。)
・公演当日、窓口にて学生証をご提示いただいたうえ、チケットをお渡しいたします。(HPよりご予約いただいた方は、引換券も必ずお持ちください。)
・HPからのご予約は公演4日前まで、お電話でのご予約は公演前日までとなります。残席がある場合は、当日券を販売いたします。
・尚、ご入場後も係員がお座席にて学生証の提示をお願いする場合がございます。
・学生証をお忘れになられると、学生席にはお座りいただけません。一般料金となりますので、ご注意ください。

・チケット販売所
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890
フェスティバルホール チケットセンター 06-6231-2221
チケットぴあ 0570-02-9999【Pコード:283-235】
イープラス

・お問合せ
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890
(営業時間:平日10:00~18:00 土曜10:00~13:00 日・祝・年末年始は休業)


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やはり、宇野功芳先生は女声合唱の人

2016-06-23 01:02:31 | コーラス、オーケストラ

 

本日は、久しぶりにコーラスの仕事がオフだったので、宇野功芳先生が振られた女声合唱のレコードを聴くこととした。

それが、わたしにとって、宇野先生を偲ぶにはもっとも相応しい選択であると思えたからである。

宇野先生のご著書でだけ存在を知っていた伝説の「KTU女声合唱団」。昭和41年~48年にかけての8年間の記録。

「KTU心の歌」と題された2枚のレコードは、数年前、中古ショップで偶然に見つけたもので、第1集には最初の6年間がダイジェストで、第2集には最後の年のリサイタルの模様が収められている。

大中恩、中田喜直、モーツァルトを核としたレパートリー、自在なルバートを伴ったスコアの指示を超える演奏スタイルも、後の宇野先生の礎となっているのがよくわかる。

リリー・クラウスを感動させたという歌声の純粋さと、表現の一途さは、後のプロのコーラスからは聴けないもの。

惜しむらくは、録音が良くないこと。

しかし、昭和40年代の民生機器事情を考えれば、致し方あるまい。

日本女声合唱団を振られた「宇野功芳・女声合唱指揮リサイタル」には、第1回を除く第2回から第5回を会場で聴いた。

レコードから、当時の会場の空気感が蘇ってきて懐かしかった。

最初のトリオ・レコードの2枚は、菅野沖彦録音によるもので、優しい空気感に満たされている。

 

久しぶりに棚から取り出したレコードのジャケットからは、当時のパンフレットやらチケットが出てきて、わたしを喜ばせた。

あまり、この手のものを蒐集する趣味はないのだが、レコード・ジャケットになら保管しやすかったのであろう。

直径の小さなCDではできない芸当だ。

もっとも、チケットに関しては、最近のコンビニ発行の味も素っ気もないデザインでは、コレクションする価値もなさそうだけれど・・・。

しかし、やはり、宇野先生には女声合唱が一番よく似合う。

そんなことを再認識した一日であった。

 

 

 

 

 

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宇野功芳先生のご冥福をお祈りします

2016-06-12 09:28:29 | レコード、オーディオ



今朝、宇野功芳先生の訃報が舞い込んできました。

喪失感。
いまは多くのことを書くことができません。

まだ中学生だったわたしが、石橋メモリアルホールで聴いた日本女声合唱団との第2回リサイタル(メインは「水のいのち」)。そのアンコールで演奏されたレーガー「マリアの子守歌」の究極のピアニシモが今も耳朶から消えません。

「眠れ、我が子・・」
あのような純粋でひたむきで、そして張り詰めて透明な女声合唱の響き。気が付けばそれを追い求める自分がおりました。人の人生を決定付けてしまうほどの魅力が、宇野功芳先生の女声合唱指揮にはありました。

その女声合唱の達人である宇野先生のもとで、跡見学園のコーラスでヴォイストレーナーをさせて頂けたことも大きな歓びでした。
「魔笛ファンタジー」でモーツァルトの哀しみと微笑みを教わりました。「ねむの花」「石臼の歌」など中田喜直作品の音楽の作り方は、いまも大きな指針としてわたしの中に生きています。

実際にお話しすると、その文章のような毒はなく、お酒、食事、電車、女性を愛するお茶目な方でした。ご執筆においては締切に1日たりとも遅れることなく書き上げる職人中の職人でありました。

その魅惑的かつ独断に満ちた文章によって、我が青春の日々を豊かにしてくださったこと、合唱指揮の素晴らしさを教えてくださったこと、音楽評論の世界にに誘ってくださったことに感謝を捧げたいと思います。

どうぞ安らかにお休みください。

合掌。

追記
最近の宇野先生の文章しか知らない方には、「たてしな日記」のご一読をお薦めしたい。ここには瑞々しい感性による美しく純粋な魂の叫びがあります。

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ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管によるブルックナー「第4交響曲」

2016-06-10 14:07:23 | コンサート


「芸術は職業ではない。信仰と絶対の奉仕を強いる、聖なる司祭の業なのだ。そして崇高な芸術が精神的なものの一番高いものなのだ。」
(「ルオー」高田博厚著 筑摩書房 1976 )

これは、ギュスターヴ・モロオが弟子のジョルジュ・ルオーに語ったとされる言葉だ。ルオーの友でもあった高田博厚は「さながらルオー自身の言葉」と紹介しつつも、さらには高田博厚の言葉ともなっていることは言うまでもない。

先日、このモロオ=ルオー=高田博厚の言葉から最も遠いと思われる演奏を聴いた。

ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管によるブルックナーの第4交響曲である。目の前にクレッシェンドがあれば煽っては加速し、フォルテシモがあれば暴力的な音を響かせ、隠れたパートを浮き立たせるという新奇に走る。作曲家への献身とも作品への奉仕とも無縁。ブルックナーの瞑想や祈りなどあるはずもなく、ただの自己顕示欲と営業的なショーマンシップがあるばかり。

なにもネゼ=セガンに朝比奈やヴァントと同じ種類の感動を期待したわけではない。新しい世代による別の価値観によるブルックナーを聴かせて欲しかったのだが、期待した方が悪かったのかも知れない。

「私が自分を探して苦しみすぎたとしても、まだ自分を見出したとは言えない。・・・内部を引き裂くものは、不安や高い野心のためではない。・・・たとえ私が三〇〇年生きても、尚私は無限の歩みを感じるだろう」(ルオー「シュアレスへの手紙」、上掲の書より)

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ミリオンコンサート協会所属演奏家となりました

2016-06-06 01:18:48 | コーラス、オーケストラ

このたび、良きご縁から歴史あるミリオンコンサート協会にお世話になることになりました。

といっても、音楽的日常に何ら変わることはございません。

合唱団のレッスン代が倍になる・・・、ということもございませんのでご安心ください(笑)。

よりいっそうの高みを目指し、音楽活動に邁進して参ります。

今後ともよろしくお願い致します。

http://www.millionconcert.co.jp/artist/conductor/profile/fukushima_a.html

 

以下、ミリオンコンサート協会HPより転載いたします。

ミリオンコンサート協会の歴史と沿革 

歴史と実績を誇る音楽事務所です。

 ミリオンコンサート協会は、1956年に発足した、日本のクラシック音楽マネージメント界では最古参の音楽事務所の一つで、60年の歴史と実績を誇ります。

 その年に創立した日本フィルと提携して、当時まだ馴染みのなかった年末の「第九」を1957年から始め、それは以後の“第九ブーム”の先駆けとなりました。

 また、ザルツブルク音楽祭で上演されたカラヤン指揮「R.シュトラウス/薔薇の騎士」や、「ベートーヴェンの生涯」など数多くの音楽映画の上映も行い、多くの音楽家や音楽ファンの皆様から熱い支持をいただきました。

 1972年からは10年間、創設期の新日本フィル事業を支援。その後は35年以上連続して開催する小林道夫氏の「ゴルトベルク変奏曲」、岡村喬生氏の「冬の旅」、2006年から始めた大晦日のベートーヴェン弦楽四重奏曲大コンサートなどで、好楽家の真摯な関心を集めています。この間、ピアノのルドルフ・ゼルキン、フルートのオーレル・ニコレ、オーボエのハインツ・ホリガー、ホルンのヘルマン・バウマンなどを招聘、好楽家に本物の音楽を提供するだけではなく、各ジャンルの日本人アーティストの音楽技能向上に多大な貢献を果たしてまいりました。

 専属の邦人アーティストは、国際的に活躍するわが国を代表する顔ぶれと、才能にあふれた若手演奏家という、多彩な実力派ばかりです。

 ミリオンコンサート協会は、ニーズに合ったソロ、室内楽、アンサンブル、オーケストラ演奏会等、あらゆる企画にお応えしてまいります。

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