ハン・ハリーリの店を覘いて歩くのは、大変楽しい。
多くの観光客や呼び込みの声で、町はエネルギーで溢れ、お祭りのように気分が高揚してくる。
しかし革命後のハン・ハリーリは、これまで見たこともないように おとなしい。
9月11日、イスラエル大使館が襲撃され、11月9日にはコプト教徒のデモ隊と治安部隊の衝突があり
25名の死者と300名以上もの負傷者を出すという事件が起こった。
革命の最中、コプト教徒が礼拝するムスリムを人間の鎖で守る、というシーンの写真を多く目にしたことを思い出す。
先日覗いたフェイスブックでは、その時の写真が
「I will not forget!」のメッセージと共にエジプト人によってアップされていた。
きっと、ムスリムに呼びかけているのだろう。
本当に庶民レベルでの衝突だったのか、定かではない。
そんなエジプトの人々は、迫る11月28日の人民議会選挙に望みを託している。
「この選挙が終わってエジプトが安定すれば、観光客は戻ってくる。」
経済状態の悪化に対しても
「長年ムバラク政権が続いて、そのつけがきているのだから仕方がない。
しかしエジプト国民の多くが立ち上がった革命は正しかった。」と言う。
予断を許さないエジプトではあるが、国民は今じっと耐えている。
しかし、その表情はまだ暗くはない。
まず人民議会選挙が無事実施されることが、第一関門だと思う。
この産みの苦しみを乗り越え、民主的なエジプトの春を必ず誕生させて欲しいと心から願っている。
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