アナザースカイ エジプト

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エジプトの道路の渡り方

2011年01月07日 | 旅行

 

 

エジプト考古学博物館を出て、タハリール広場からラムセス・ヒルトンまで歩くことになった。

雑踏の中を歩き出す。

人の波がすごいので気をゆるめると人とぶつかる。

車の数も半端ではない。

カイロの町の谷間に、クラクションが途切れることなく響き渡る。

 

 

        

 

 

 

歩き出して、すぐに娘の変化に気づく。

日本ではのらりくらり歩いていた娘が、背すじをピンと伸ばし、速い速度で人波をかき分けていく。

「どうして?」と聞くと

「外国人だと珍しがられて見られたり声をかけられても、そんなのヘッチャラと思わせるために

胸を張って顔を上げて堂々と歩こうと思った!」そうである。

うん!その心意気はなかなかカッコイイ!!

 

 

       

 

 

 

いよいよ通りを渡らなければならない所へ来た。エジプトでは信号や横断歩道が少ない。

だからカイロっ子たちは実に恐ろしい方法で道路の横断をする。

迫ってくる車を無視して歩き出し、絶対に走ったりしない。車の切れ目を察知してヒョイヒョイ渡る。

 

 

        

 

 

 

「お父さん!お母さん!横にピッタリついて離れないで!」

そんなこと言われるとドキドキ緊張してくる。

しかしとめどもなく流れる車を待っていたのでは、いつまでたっても渡れない。

覚悟を決めて、渡り方を体得したらしい娘に命を預けよう。

 

 

                                      

 

 

 

車のわずかな切れ目を見つけた娘は

「ハイッ!行くよっ!」と叫ぶ。

心の中で「ヒーッ!」と悲鳴をあげながら、娘とひとかたまりになって道路の真ん中あたりまで渡る。

前にも後ろにも、体のすれすれを車がビュンビュン走り過ぎていく。

身の毛もよだつ恐ろしい行為を2・3度繰り返し、やっと道路を渡り終えた。

 

 

                                    

 

 

 

ラムセス・ヒルトンに着いた頃は疲労困ぱい。

マンゴージュースをジュウジュウ音を立てて飲みながら、私は初めて娘にこう つぶやいた。

「もうエジプトはいやっ!!」(道路の横断に関してではあるが)

道路を渡られる方は、どうぞお命お大切に……

 

 

       

 

 

 

 

 

 

 


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