赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

これからのメディア コラム(326)

2020-05-23 18:33:41 | 政治見解



コラム(326):これからのメディア


メディアが社会の公器(公共のためになる存在)であれば、社会全体の向上と人びとの幸福を目的とする存在になることが本道ではないかと考えます。


メディアは社会的幸福感を阻害している

昨今のメディア報道は、取り上げる内容が悲惨でセンセーショナルな事件や不平不満、あるいは嫉妬に満ちた話ばかりです。人びとの心を悲しみと絶望の淵に追い込み、憎悪感情をまきちらし、疑心と分離のくさびを打ち込んでいます。その結果、人びとに、不信、不安や悲観、対立と憎悪の厭世感情をも芽生えさせ、力を合わせて助け合おうという人間のもつ本来の心さえも忘れさせています。

実際、平日の昼に自宅でテレワークをしている人たちからは、「テレビの情報番組があまりにひどい内容で驚きを禁じ得ない」との意見を耳にします。とくに、コロナ騒動をめぐっては、事実に基づく情報を中心に伝えればいいのに、コロナに右往左往する人びとや不満を述べ反発する人、社会的要請に従わない人の姿を取りあげるばかりです。

これが、どれほど人々の不安や苛立ちを募らせ、ストレスを蓄積させているのかメディアには理解できません。しかも、この困難を協力して乗り切ろうとしている人たちの意欲までもそぎ落としていることすら気が付いていません。メディアは人々の不幸感覚が蔓延することに喜びを見出しているかのように見えます。


集合意識に悪影響を及ぼすメディア報道

メディアの行為は、個々の人間の意識や感情に悪影響を及ぼすだけでなく、人類全体の集合的な意識に重大なダメージを与えています。

集合意識は「一つの集団の構成員の間で共有された信念」と定義されるもので、人びとが集まって一つの集団を形成すると共通のコンセンサスが生まれます。家族単位では家風、会社では社風といった集団単位の空気観と言ってもいいものが生まれます。

これが社会単位で集合すると規範や常識を形成し、国家規模で集合するとナショナリズムや国民感情の母体となり、そして地球規模になると人類全体の集合意識が形成されます。

集合意識は極めて強力なものなので個人の意識をはるかに超えてしまいます。

個人的には平和で安全な社会を望んでいるつもりでも集合意識が、憎悪、不安、不信、不満、恐怖心などのネガティブな想念で満たされていると、その想いの波動が共鳴して様々な社会不安や戦争、ひいては大規模な自然災害を引き寄せることになります。

過去に当ブログで、「コロナウイルスは、人々のネガティブな想念(不安、恐怖心、欲望、執着、憎悪)に同調して力を増してくる」、「人類の集合的なマイナス想念が形を変えて蔓延しているだけだ」と指摘していたのはこのことを指していたのです。

したがって、現在のコロナ騒動を断ち切るためには、世界中の人びとが感染から逃れることだけを考えるのではなく、感染した人を助けたいという優しい気持ちで心を一つにすることが何よりも大切になります。感染した人々を犯罪人扱いしたり、遮断して、自分たちだけが助かろうとする考えがあるうちはもう少し時間がかかることになります。


メディアは社会的幸福を追求せよ

メディアは様々な問題をあげつらい、批判を繰り返しては社会を暗くする方向に導き「社会が不幸になると個々の人間も不幸になる」という実証実験を繰り返してきました。メディアの発達に応じて戦争や自然災害は大規模化し、被災し死亡する人間を激増させた事実がそれを証明しています。です。メディア報道と人類の悲惨な状況に密接な相関関係があるのです。

メディアはコロナ大不況を煽りましたが、実はメディア自身が大変な危機に陥ろうとしています。

スポンサー企業の経営悪化は広告収入を直撃し、テレビコマーシャルは激減しているし、新聞の広告は少なくなり紙面も薄くなりました。その上、国民は新聞てれに背を向け始め、メディア業界の経営悪化は顕著です。 

本当はメディアの報道姿勢で世界が変わるのです。暗いニュースばかり流せば世界を暗くするし、明るい希望に満ちたニュースを流せば世界は明るくなるのです。

メディアに強く要望したいのは、社会が不幸になる方向に誘導したり、人々の不平不満を煽ることを目的とする報道をやめていただきたいのです。

メディアは従来の姿勢を大転換して、せめて善意に満ち溢れて行動している人の姿を積極的に取り上げて欲しいのです。メディア自身の意識が変わることで人びとに安心、信頼、調和、希望などのポジティブな心の価値を育み、人類の集合意識を変えていくことに新たな使命を置いていただきたいと思います。

人は一人で生きているのではなく協力しあって生きることができる社会的存在です。一人ひとりが幸福になるためには、社会全体も幸福でなければならないのです。メディアは明るい未来づくりの先駆者として生まれ変わってほしいと思います。



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