赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

改元は時代精神を変える コラム(296)

2019-04-02 15:37:33 | 政治見解



コラム(296):改元は時代精神を変える

新元号が「令和」と定まりました。格調高い言葉の響きと、Beautiful Harmony(美しい調和)の意味に、日本が新しく生まれかわる生命の躍動を感じます。改元には、時代の精神を変える力があるのかもしれません。

メディアと国民は感覚が大きく乖離している

一方で、菅官房長官が「考案者は発表しない」と丁寧に説明し、国民の多くも考案者を知らなくてよいと納得しているにもかかわらず、共同通信社やNHKなどメディア関係者は政府の意向を無視し、考案者を特定しようと動きまわり、名前や本人の映像まで出して報道しています。

彼らは知る権利があるとでも思っているのでしょうか。あるいは特別なスクープ記事にでもしようと思っているのでしょうか。「自分たちは知っているのだ」と言いたくてたまらないのでしょうか。

秘匿すべきことを意図的に公開することは、政府の権威を否定することになり、改元のもつ効力の無効化につながってしまいます。国民から大きく乖離したメディア関係者の社会感覚と言えます。


日本外交さえも頓挫させるメディア

この傾向は、外交交渉上、まだ隠しておきたい手の内をわざわざ暴露して相手国を有利にさせたり、拉致問題で北朝鮮との交渉時に朝日新聞が交渉内容の機密事項を記事にして北朝鮮側の怒りを買い交渉中止になったケースもありました。円滑に進むはずの外交交渉が根底からひっくり返ることがあるのです。

こうしたメディアの精神態度がいかに毒を蒔き散らかしているのか彼らは考えたことがあるのでしょうか。

新元号の考案者を突き止めて報道した行為は、「自分たちは知っている」ということで優位性を感じているメディア関係者の精神性の低さを改めて感じさせた出来事だったのではないかと思います。


元号を法制化していて本当によかった

改元は、日本人にとって最終的に、天皇のご存在、日本という国家、そして自身が日本人であることを必然的に意識するものだと思います。

「1989年の出来事は?」と聞かれるよりも、「平成元年の出来事は?」と聞かれるほうが、理解しやすいように、元号は日本人にとって文化や生活に深く根付いています。


かつて民主党政権時、民間主催の「今上天皇ご在位20周年奉祝行事」に対して、それを快く思わない鳩山首相(当時)の意思で開催できなくなったことがありました。この経緯はあまり報道されていませんでしたが、当時とても残念な思いをしたことを覚えています。

こうしたことを思い出すにつけ、元号を法制化していて本当に良かったと思います。

筆者は学生時代「元号法制化運動」に参画しており、結婚して間もなく新妻を伴って「元号法制化実現総決起国民大会」(昭和53年)に運営側として携わった経緯があり、今回の改元の感動を改めて噛みしめています。


「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味が込められている令和の時代がまもなく幕開けとなります。明るい日本を読者とともに築き上げていきたいと念願している次第です。



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