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田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

ダメな日本に?

2011年04月11日 | ドラミング

テレビのレポーターに、「花見に行きましたか」と尋ねられたサラリーマンが、「いや、行っていません。何となく気が進まないし、職場でも行こうと言い出す奴がいないんですよ」と答えていました。

今の世相を代表する典型的な会話のように思いました。

あの大津波に飲み込まれた東北各地の町の様子を見るにつけ、震災から1ヶ月も過ぎたのに、瓦礫の山がそのまま放置されているのを見るにつけ、どうしても気持ちが萎えてしまいます。

また、原発事故は収束する気配をみせず、諸外国からは、日本政府のガバナンスのなさに謗りを受ける日々が続くに及んで、ますます自信をなくしてしまいます。

また、作付け不可のお沙汰を待つ農家の人々の気持ちを思いやる時、とても花見の気分になどなれるはずがありません。

かと言って、自分では何もできないし、気持ちが落ち込むばかりです。このまま、日本は、日本人はダメになってしまうのでしょうか。


予見者がいた!

2011年04月10日 | ドラミング

3月28日付けウオールストリートジャーナルは、2010年5月の衆院経済産業委員会で、共産党の吉井英勝議員が、「自然災害によって原発のバックアップシステムが崩壊し、炉心溶融につながる可能性がある」と指摘したに対し、原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は、「そのような事態は実質的には起きない」と答弁していたと報じました。

正に、今回の福島第一原発事故を予見し、その対策の必要性を説いていた人物がいたのを知りとても驚きました。

そこで、この6日開催された同委員会で、吉井議員が質問に立ったというので、その質疑の模様を衆院TVで視聴してみました。

同氏は、過去、数度にわたり同様の指摘をして来たこと、また、今回の事故が拡大したのは、初動を誤った人災でもあると指摘しており、とても説得力のある質疑でした。

本件は、主要全国紙などでは取り上げられていないようですが、こうした先見性のある指摘を無視して来た政府をはじめ、原発関係者の責任は極めて大きいと言わざるを得ません。


泊原発の事故対策

2011年04月07日 | ドラミング

3月24日、北電は、福島第一原発の事故を踏まえ、「泊」原発の事故対策を発表した。



要点は、

・泊原発は、海抜10mに位置している。津波の設計波高は9.8mだから被災しない(はず)。
・泊原発は、加圧水型のため二次冷却系に放射能を含まない。万一の場合、これを空中に放出して炉内を減圧する。
・電源喪失の際は、タービン系での冷却を実施する。
・使用済み核燃料は、原子炉建屋とは異なる別棟で保管、冷却(中)
・移動発電機車(3,200kW、1台)を配備(済み)
・安全上重要な機器が設置された建屋の浸水対策を強化(予定)
・海水ポンプの予備機を確保(予定)

というものです。

ただ、懸念材料としては、

・津波の設計波高は9.8mだが、今回の福島第一原発を襲った津波は14mもあったが大丈夫か?
・非常用発電機が強固な原子炉建屋ではなく、別棟に設置されていること。この建物の浸水対策を実施するとしているが、これは浸水の可能性があると認識していることになる。
・使用済み核燃料貯蔵プールが地下構造になっていると推測され、地震対策上問題ないのか。

等である。これらの諸点について、北電の詳しい説明を求めたい。
上図は、北電発表資料から借用しました。


津波を甘くみた

2011年04月06日 | ドラミング

原発事故が収束しない。
大気汚染に続き、超高濃度の汚染水が漏れ出て、付近の海を汚している。もう漁には出られないと、漁師さんたちが悲鳴を上げている。

福島第一原発の被災は、想定外の津波によるとされているが、福島第二原発では、非常用電源が確保され大事に至らなかった。その違いは何か?

今朝の新聞(朝日)に、その謎解きが載っている。
理由は簡単で、第一原発の非常用発電機がタービン建屋内に設置されていたのに対し、第二原発では、強固な造りの原子炉建屋に置かれていたためという。

これがその模式図なのだが、こんな簡単なことで、未曾有の原発災害が防げたわけで、やはり、東電の津波対策の甘さが指摘される。

第一原発は、40数年も前に、米国GEの設計をそのまま取り入れたものだが、日本ほど地震が多くない米国において、また、スリーマイル島原発事故以前であったため、その設計は、地震と津波を過小評価しているという。

その後、第二原発では、この教訓を生かし且つ、日本の実情にあった設計に手直しされたが、それでも、現在、全国で稼働中の原発の半数は、非常用発電機が原子炉建屋「以外」に置かれているというから怖い。

また、海水をくみ上げるポンプについても同様の問題があったというから、いずれにせよ、現行の原発は総点検が必要になる。


止めない!~北電プルサーマル計画

2011年04月01日 | ドラミング

報道によると、北海道電力の佐藤社長は30日の定例会見で、泊原発は津波の影響を受けないとしてきた従来の見解を改め、防潮堤などで浸水を防ぎ、海水ポンプの予備を置く等の対策に言及した由。

一方、2012春以降の実施を予定している3号炉(写真右端)のプルサーマル計画については、「安全性の面で何も変わらない」と、強行することを表明しました。

プルサーマルについては、これを実施していた福島第一原発3号炉が最もひどく損傷し、敷地内の土壌から毒性の強いプルトニウム生成物が検出されたことから、中部電力などで見直しの動きが出ている中、北電社長の強行発言は奇異に感じます。

今回の原発事故の教訓から、エネルギー政策全体の見直しや東電の存廃までが議論されようとしているこの時期に、北電のこの見解は、専業体制にある電力事業全体に対する国民の疑念と怒りを増幅させることになるでしょう。平たく言えば、何もわかっちゃいないということでしょうか。


衝撃的なニュース

2011年03月27日 | ドラミング

福島県災害対策本部は、25日、同県の農協を通じて、県下のすべての農家に、放射能による土壌汚染の実態が明らかになるまで、今春の作付けを延期するよう要請したという。

待ちに待った春が来て、これからという時期に、作物の種を蒔いたり、苗の植え付けが出来ないとしたら、農家の皆さんはどうするのだろうか。

これに拘る損害は、いずれ国や東電から補償されるにしても、農家に作付けを止めろということは、「死ね」というに等しいと思います。

これが現実化すれば、原発事故は、田畑を(放射能汚染で)ダメにするだけでなく、人心を荒廃させ、人々の絆を損ない、人間そのものの否定につながるのではないか。

それは、地震や津波は自然災害だが、原発事故は人災だ、と叫ぶ避難地域の首長の苦悩に象徴されていると思います。


一億総自粛?

2011年03月26日 | ドラミング

震災以来、ジャンクメールが激減してハッピーですが、これも被災者に配慮した自粛ムードの故か?

高校野球応援の音曲禁止、選挙での党首の街頭演説自粛、ネオンは半減、外出もひかえる等々、一億総自粛で、果たして復興の活力が生まれるものでしょうか

一方、救援物資は、新品か未開封品に限るなども、少々、行きすぎの感じがします。肌着などは上記通りとしても、防寒着などは、一度、腕を通したものでも、清潔できちんとしていれば(本当に必要なら)利用してもらえるような気がします。

最近の病院で横行する「患者様」のように、いずれ「被災者様」などと言い出すのかも知れませんが、お得意の「一億総自粛」はいただけません。


震災対策見直しへ~泊原発

2011年03月24日 | ドラミング

マスコミ報道によると、昨日、道内唯一の原発がある泊村と隣接する岩内町、共和町、神恵内村の首長が知事と面談し、泊原発の震災対策について抜本的な見直しを(国と北海道電力に)申し入れることで一致したそうです。

先に増設された原発3号機の建設にあたって、「安全、安全」と言っていた道も、今回の福島第一原発の事故のすさまじさを見せつけられるに及んで、見直さざるを得ないと判断したようです。

泊原発の場合、マグニチュード8.2の地震と9.8mまでの津波に耐えられるよう設計されているとしていますが、こうした「想定」がいかに甘いか、今回の東日本巨大地震が証明してみせました。

この際、泊原発の震災対策は勿論、再生可能エネルギーへの転換など、エネルギー政策それ自体の抜本的見直しを行って欲しいと思います。そこに原発があるかぎり、「想定外」の事故は起こり得るし、その被害が広く国民生活を脅かすに至ることは明らかです。


お米も牛乳も

2011年03月18日 | ドラミング

昨夜から真冬並みの冷え込み(-10℃)となりました。
避難所暮らしの皆さんはさぞ、難渋されていることでしょう。

ところで、昨夜、横浜に住む娘から「スーパーからどんどんモノが消えている。米も牛乳も手に入らない」と困惑気味の電話があり、急遽、こちらからお米を送ることにしました。

しかし、物流も停滞していて届くのに1週間以上かかるとのこと。
茨城の姉にも頼みましたが、どうなることやら。

被災地周辺で、ガソリンや灯油などが不足しているのは、特別の事情があり理解できますが、首都圏で米も牛乳も水もガソリンも手に入らないというのは困ったものです。

人々が買いだめに走っているのが原因のようですが、風評に惑わされることなく冷静に対応して欲しいものです。


不退転の決意で

2011年03月17日 | ドラミング

大震災の惨状と避難所生活を余儀なくされている方々の実情を知るにつけ、自己の非力さに身もだえする思いです。

ただ、道内から本州に海底ケーブルを使って60万Kwの電力が供給され、少しの節電もこれに直結することから、小生らも、暖房の設定をいつもの半分にするとか、いくばくかの義捐金を送るとかしてお役に立ちたいと願っています。

一方、福島第一原発の事故は未だ収拾のメドが立たず、放射能の爆発的拡散が懸念されています。

機を見るのに長けた諸外国(フランス、スイスなど)は、自国民の退避に特別機の手配をするとか、また、米国は80km圏外への退避勧告を出すなどの対応をはじめています。

この原発事故の対応をめぐっては、種々の問題が指摘されています。例えば、テレビ出演をしている学識者と称する大学教授なども、現場経験がないためか、刻々変化する事態にオロオロするばかりで、的確なアドバイスができていません。

テレビ局側も(彼らの無能振りに)ようやく気が付いたらしく、実践的な経験を持つ実務者を出演させるようになって来ています。

解説に使用される原子炉の構造図ひとつとっても、極端に模式化されているため、視聴者には、なぜ注水ひとつ満足にできぬのかと対応に不信感を抱きます。

しかし、実際の原子炉は、下図で見る複雑な冷却系統を持ち、かつ、これを動かす電力がない高レベル放射能下での作業をサポートする助言は皆無です。

いずれにせよ、私たち日本人には逃げ場はなく、周知を集め、不退転の決意で収束させる以外ありません。上図は東北電力のHPから借用しました。


本質的欠陥

2011年03月14日 | ドラミング

東北・関東沖巨大地震は、未曾有の被害をもたらしました。
人命救助、被災者救援等々の緊急で困難な課題に対処するためには、国民一人ひとりの協力が欠かせません。

そのためにも、事態の包括的、且つ、具体的な情報が必要なのですが、原発事故にしても、計画停電にしても、それを担う組織や企業からの情報は皆無に近い状態です。

ちなみに、原子力保安院東京電力JR東日本のHPをご覧になるとわかりますが、相応の情報が掲載されていません。

緊急事態だからこそ、重大事態だからこそ、包括的、且つ、具体的「情報発信」が求められているのです。

この情報発信能力の欠如は、これらの組織や企業の持つ本質的な欠陥です。トップがマスコミに出てきて、国民に直接説明することすらしていません。換言すれば、いったい誰に奉仕すべきかがわかっていないということでしょう。

例えば過去に、東京電力が原発運転をめぐって、どれほどのデータの捏造を行い、情報を隠蔽して来たかを思い出すにつけ、今日の深刻な事態は、決して偶然ではないと思います。

これは、同じ巨大地震の洗礼を受けた東北電力の女川原発が、問題なくクールダウンできていることでも伺いしれます。

ちなみに、東北電力のHPに掲載された、包括的で具体的な情報は、(十分とは言えないまでも)国民を安心させるもので評価できます。


ニセコは無事です

2011年03月12日 | ドラミング

昨日午後発生した東北地方沖を震源とする巨大地震。
マスコミで伝えられる被害のすさまじさに身震いする思いです。
この地震で被災された皆様に、心からお見舞いを申し上げます。

まだ、余震が続き、また、今朝早く、甲信越地方でも強い地震があった由にて、何か、小松左京氏の「日本沈没」を髣髴とさせる事態に、少々混乱してしております。

当地は、大きなゆっくりした揺れがしばらく続きました。
移住して13年。こんな大きな揺れを経験するのは初めてです。

福島第一原発のクールダウンにも問題があるようですが、大事故にならないよう祈りたいと思います。


やり切れぬ~昨今の国会

2010年11月30日 | ドラミング

昨日朝刊(朝日)の川柳。

 ・問責の討論の調子北のアナ
 ・質問と書き「ののしる」とルビを振る
 ・予算など、さいたる討議無く決まり

と昨今の国会論議に対する国民の怒りを反映した作が並んだ。

今朝は、自民議員による質疑の迷走ぶりを嘆く投書が載っている。

"自民よ、外交・安保の本質に迫れ(千葉県・会社員)

北朝鮮軍による韓国・大延坪島への砲撃を受け、衆院予算委で集中審議が行われた。日本として、どう対応するのか、日本が砲撃された場合どう対処するのかと思い、テレビの国会中継に見入ったが、がっかりした。

自民党は、菅直人首相の対応が遅かったなどとして、重箱の隅をほじくるように難癖をつけて首相を責めていた。

非難する相手が違うだろう、と思った。大事態がすぐそはで起きても、大切なことを話し合わずに、首相をやめさせるための悪口に終始している。この期に及んでも、なお外交・安全保障の本質的な論議など望むべくもない低劣さである。

補正予算の審議でもそうであったが、自民党諸氏は国会議員としての役割を果たさずに、政権の揚げ足とりばかりが目立った・・・。もう一度原点に戻って、二大政党の一翼としての責務を考えてもらいたい。"


ヒステリック症候群

2010年11月27日 | ドラミング

昨日の「天声人語」氏曰く。
"国会は言論の府のはずだが、このところ口論の府になり下がってはいないか。そんな趣旨の投書が声欄に相次いでいる。たしかに実のある議論は少なく、ののしりの声ばかり大きい・・・

とりわけ野党の若手に目立つようだ。「ヒステリック症候群とでも称すべき態度」で「大げさな物言いや、汚い言動で罵倒」する"

昨日の参院予算委員会での世耕弘成議員の質疑も、事の内容(防衛庁次官通達問題)より、首相や防衛大臣の人格攻撃に主眼をおいているかのような印象を受けた。

気になって、他の諸氏(山本一太氏、丸川珠代氏など)の質疑も(参院審議中継動画で)視聴してみたが、これに輪をかけたひどいものであった。

一方、政府側も、的を得た論理的な答弁を行わず、もっぱら弁明に終始することから、泥仕合の様相を呈している。まるで民放の低俗番組を見ているようで、暗澹たる気分になった。

これでは、税金を払い国会議員を養っている国民はたまったものではない。国家国民のための政策論議が出来ない議員は、即刻、退場すべきと思うがどうであろうか。


貧者の恫喝

2010年11月25日 | ドラミング

昨夜の報道ステーションで元外務審議官の田中均氏は、今回の北朝鮮による韓国延坪島への無差別砲撃を、「貧者の恫喝」と評していましたが、平易で的を得た定義だと思いました。

つまり北朝鮮は、「(俺たちには)失うものは何もない。戦争になって困るなら交渉に応じ、経済援助を行うべきだ」というシグナルを送っているのだと言う。何とも困った貧者です。

今読んでいる浅田次郎氏の労作「終わらざる夏」には、次のような記述が出て来ます。

"戦争は国家間の究極の外交手段なのだから、一方が亡びるまでの戦争などは、もはや戦争ではない。(本土決戦などは)外交手段としての度は過ぎているということだ"

突然の局地戦状態ですが、「恫喝ゴッコ」をしても解決にはならないので、自制しつつ収束を図る努力をして欲しいと思っています。