駒師「日向」のブログ 本店

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将棋駒作家のつぶやき

角落ち上手戦記 下手矢倉定跡風1~その5~

2019年06月06日 | 対局日誌
●第9図までの指し手
△2二銀
▲4四歩
△同 歩
▲4五歩
△同 歩
▲4四歩


上手の玉頭に歩が来ていますので、銀の連結は切れ、壁銀になりますが、上部からの攻撃に備え△2二銀としました。仮に下手が何もしなければ、上手は△3三歩と歩を合わせて位と壁銀の解消を狙います。
この様に一手で複数の効果がある手は好手になりやすいものです。
これに対し、下手は壁銀の瞬間を狙って4筋側から攻めます。持ち歩が多いので合わせ歩&垂れ歩の手筋です。
玉頭に2枚も歩が垂れていますが、上手大丈夫でしょうか?

●第10図までの指し手
△5三桂
▲3五角
△5二銀
▲2四歩
△同 歩
▲同 角


本来持ち駒は敵陣に使いたいのですが、局面の均衡を保つために上手は徹底防戦です。それが△5三桂です。
下手の▲3五角は黙っていれば▲4三歩成△同銀▲5三角成が狙い、▲4三歩成に△同玉は▲4四金△3二玉▲5三金で上手陣崩壊です。
従って、△5二銀で4三の地点を受けました。
下手は筋よく歩の入手を目指し▲2四歩としましたが、ここでは▲4三金もあったかも知れません。以下△同銀右▲同歩成△同玉▲4四銀△5二玉と進むでしょうか、自信はありませんが、下手からは逃している様に見えるかも知れません。
ただし、繰り返しですが▲2四歩は本筋の手だと思います。
コメント
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