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駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

天童楷書物語 ~その74~

2024年12月17日 | 天童楷書
約3年ぶりにヤフオクへの出品をしています。

仙佳作の天童楷書です。

長年学校で使われていた駒でしたが、

劣化が酷く、買換えに伴って、

3組まとめて引き取った経緯にあります。

特に漆の剥離というより、

漆が割れて欠けており、

そのまま彫駒として修復しても、

違和感が残るので、

全て錆漆で埋めることで

それ以上の劣化を防ぎました。

色んなところで使っていましたが、

その機会が減ったので売りに出しました。

ご理解のある方のところへ嫁げることを祈ります。

ヤフオク⇒

天童楷書物語 ~その63~

2023年06月11日 | 天童楷書
天童楷書(一字)の角行です。

この駒が彫りたくて、この字母を作った、

と言っても過言ではないぐらい、

最後の太ーい一画を彫るのが楽しみです。



はい、彫りました(あっさり)。

その太い部分は2本しかないので、

作業としてはあっと言う間に終わります。

彫った部分の手触りも楽しめる、

それが彫駒の良いところです。



天童楷書物語 ~その61~

2023年05月15日 | 天童楷書
このカテで記事を書くのは久しぶりです。

天童楷書というのはいわゆる通称みたいなもので、

正式名称は「羽前(うぜん)」と言います。

そんなこと知らない方の方が多いですよね。

では、この画像の駒はご存じでしょうか?



昔はどの家庭にもあった、

天童産のスタンプ駒ですが、

この書体が羽前です。

いまでも100円均一ショップ等で売っていて、

世界で一番知られているはずの書体なのですが、

駒銘を刻まなかったせいで、

正式な書体名は知られることがなく、

通称の方がメジャーになった経緯にあると思います。

源平仕様(裏が朱色)の原点もこの駒にあり、

いわば最もこの仕様が似合う駒字と言えそうです。

今回は、この書体を一字&源平仕様で試作致します。

木地は試作用、御蔵島黄楊の柾目・板目交りを用意しました。

天童楷書物語 ~その60~

2022年02月16日 | 天童楷書
国井香月作の天童楷書、本黄楊、彫駒です。

随分昔にある方から譲って頂いたのですが、

入手の段階で王将と余り歩がありませんでした。

長いこと放置しちゃってゴメンナサイ。

余り歩が無いのは理解できますが、

もっとも大事な王将が無いって、

一体どういう事情だったのか気になりましたが、

訳は聞かずに黙って保全をするのが私の仕事です。

王将、新木地なので浮いちゃってますが、

半年も使えば馴染むと思います。

新たなオーナーを探します。

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