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駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

蜀紅 Round 6 ~その11~

2023年10月08日 | 大阪駒(蜀紅・草流・芙蓉・安清)
蜀紅です。

仕上げも含めて全ての彫りを終え、

目止めをしたところです。

目止めは厚すぎると

細かい部分が埋まってしまったり、

漆と木地の間に、目止めの層が出来てしまいます。

一方、薄すぎると、漆が木地に滲むだけでなく、

漆が剥がれやすくなります。

この加減が難しいところです。

蜀紅 Round 6 ~その10~

2023年09月28日 | 大阪駒(蜀紅・草流・芙蓉・安清)
いつもは最後に彫る「と金」ですが、

気分を変えて、今回は先に彫りました。

「と」の一画目は縦棒ですが、

書体によってその後が違います。

縦棒を書いたあと、

そのまま反時計回りで、

まるでアルファベットの「e」を書く場合と、

一旦上方に戻り、記号の「&」の様に書く場合に分かれますね。



蜀紅 Round 6 ~その9~

2023年09月26日 | 大阪駒(蜀紅・草流・芙蓉・安清)
蜀紅の王将です。

駒尻の銘も含めて、彫り終えました。

「蜀」の字は、中に「虫」の字があり、

これが彫りにくい。

ちなみに手ぬぐいは、

クラリネット奏者のマリィ凛(まりりん)さんと言う方です。

広島に居る時に、友人に付き合ってコンサートへ行き、記念に購入しました。

木地研磨の時の下敷き(失礼)として使用しております。



裏面の字母紙を貼り、後半戦のスタートです。


蜀紅 Round 6 ~その6~

2023年09月15日 | 大阪駒(蜀紅・草流・芙蓉・安清)
蜀紅の銀将です。

「将」のつく駒は三種類ありますが、

王将は一切略さず、

⇒金将⇒銀将の順に、

少し略した部分を入れて行くのが、

一般的な字母の作り方です。

蜀紅の「将」の字の中で唯一好きなのが、

この銀将の将の字で、

そういうルールみたいなものにとらわれず、

個人的には、全てこの「将」の字で

統一したほうがいい様な気さえします。

もちろん、お客様からのオーダーですから、

勝手に変更したりは、しませんよ。。。

蜀紅 Round 6 ~その1~

2023年07月22日 | 大阪駒(蜀紅・草流・芙蓉・安清)
次の作品の準備に入ります。

こちらもお客様からご支給頂きました、

御蔵島黄楊斑入りの柾目で作る、

蜀紅(しょっこう)です。

蜀紅を作るのは6回目になりますが、

前回作った時から一年半も経っているので、

気持ちは新鮮です。

書体と木地のバランスは良いと思います。

蜀紅 Round 5 ~その17~

2021年01月24日 | 大阪駒(蜀紅・草流・芙蓉・安清)
先ほど完成しました蜀紅です。

画像には写しませんが、

王将の裏面にはオーナー様のお名前が刻まれています。

形成は木地師さんにお願いしましたが、

鹿児島まで行って持ち帰った木地ですので、

少し感慨深いです。

使い込むと茶褐色に変化し、

野性的な駒になると予想します。





蜀紅 Round 5 ~その16~

2021年01月16日 | 大阪駒(蜀紅・草流・芙蓉・安清)
蜀紅です。

目止めと漆入れの作業が終りました。

漆は季節によって表情が変わることがあります。

寒いせいですかねぇ?

やや落ち着いた感じがします。

漆は湿度が高いと固まるので、

先ほどまで除湿器がフル稼働中でした。

今度は乾燥の工程に入りますので、

湿度と温度をある程上げないと漆が乾きません。

加湿器、加湿器。。。。。

あれ?どこだ?