駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

栄作 源兵衛清安 ~その7~

2016年08月30日 | 将棋駒製作
さて、もう一度この写真をご覧頂きましょう。

赤い丸が付してある箇所です。

この作品もピンホールが発生しています。

空気を丁寧に抜いて頂ければ

発生を防げるのですが、

大量生産ですから、そんな暇ないですね。

ただ、これは簡単に直せます。

筆ではなく、

櫛や楊枝の先に漆を少量つけ、

ピンホールに挿し込む方法がいいです。



こんな感じです。

ご自分でも簡単に修理できますよ。

漆はDIYホームセンター等にありますが、

ちょっと量が多いので余っちゃいますね。

お約束は出来ませんが、

大型の釣り道具店さんとかに

釣り竿の漆剥離を修復するための

少量の漆がよく売ってます。

これを利用されると良いでしょう。

楊枝や櫛はキッチンをお探し下さい。

なお、作業は自己責任でお願い致します。為念。

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栄作 源兵衛清安 ~その6~

2016年08月28日 | 将棋駒製作
前回お伝えしましたとおり、

「忙しさ」が伝わってくる写真です。


ちなみに、国語の先生ではないですが、

忙しいという字は

「心」を「亡くす」と書きます。

私の先輩で

「俺は忙しい」を連発する人がいますが、

本当に仕事が出来る人は忙しいと言わないそうです。

その心を亡くした状況に遭遇するたび、

彼に対する尊敬の念が減少しますが、

自分も気を付けたいものです。


さて、話を戻します。

駒制作の過程において

目止めと漆入れは簡単そうで、

実は共に気が抜けない工程です。

写真を見る限りでは、作業は、

刷毛(ハケ)を使って一気に目止めを行い、

また別の刷毛を使って一気に漆を塗った感じです。

これがピンホールを発生させる原因になります。


目止め剤と漆は共に液体ですが、

その中に空気が含まれています。

塗布後、十分に空気を抜かずに乾燥の工程に入ると、

空気を覆っていた目止め剤や漆の膜が破裂し、

ぽっかりと穴が開きます。

これがピンホールです。

従って、塗布は刷毛ではなく細かい筆などを使用し、

液体中の空気を丁寧に除去するのがコツです。


ただし、写真が撮られた時期は、

駒師が忙殺されていた頃です。

自分一人ではとても間に合わないので、

職人さんやパートアルバイトを雇っていた

工房もたくさんあったそうです。

丁寧に時間をかけている暇なんて

なかったのだと思います。

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栄作 源兵衛清安 ~その5~

2016年08月26日 | 将棋駒製作
画像は弦巻勝さんの写真館から拝借したものです。

⇒弦巻勝のWEB写真館

彫刻が済んだ大量の駒に

一斉に目止めと漆入れを行い、

それを乾燥させているところだと思います。

まずもって、一般の方が目にする事はない画像でしょう。

弦巻さんの取材力がなせる業です。

改めて敬意を表します。


ちょっと話は横道にそれますがご勘弁を。。


私が生まれる前の出来事ですので、全て人から聞いた話ですが、

東京オリンピックが開催された1964年頃というのは、

日本が戦後からの復興を遂げ、

経済成長を実感出来る状況になった時期だったそうです。

忙しかった日本人にも娯楽に興じる少しの余裕が出始め、

手近な大衆娯楽だった囲碁、将棋、麻雀等を

楽しむ一大ブームが起こり、

先ごろ他界された大橋巨泉さんは、

その時代の寵児だったそうです。


将棋駒業界もこの追い風に乗り、

駒は飛ぶように売れ、駒師の皆さんは、

それはそれは忙しかったそうです。

冒頭の写真はそんな時期に撮られた一枚でしょう。

とにかく大量に、そして早く、

駒を作る必要に迫られていた状況が、

伝わってきます。

つづく

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栄作 源兵衛清安 ~その4~

2016年08月24日 | 将棋駒製作
厚みを直している栄作源兵衛清安の金将です。

一見簡単そうな作業ですが、

削り過ぎると文字が細くなりますので、

他の駒とのバランスを見ながら

慎重に進める必要があります。

ただ、裏面に字の無い王将・金将は

他の駒に比べればまだ楽な方です。


さて、今日は別な課題に出遭ってしまいました。

写真に赤色で丸が加筆してありますが、

これはピンホールです。

駒づくりに詳しい方から、

「ピンホールって彫埋駒で出る症状じゃないの?」

と言われそうですが、

彫駒でも出来ちゃうんです。

つづく

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栄作 源兵衛清安 ~その3~

2016年08月22日 | 将棋駒製作
飛車角も並べて、

その厚みを比較してみました。

ご覧の通りほぼ同じですね。

繰り返しですが、

別に不正解ではありません。

しかし、これで指すと私は、

ちょっと気になっちゃいますので、

棋譜並べに集中できず、

学習効果が半減してしまいます。

もし実戦なら勝敗に影響しそうです。

駒は道具ですので、

プレイヤーに余計な気を遣わせてはいけないと、

私は思います。

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栄作 源兵衛清安 ~その2~

2016年08月20日 | 将棋駒製作

拡大写真です。

王将と金銀の厚みが同じですね。

将棋駒のサイズに「規定」はありませんので、

別に悪くありません。全く自由な世界です。

駒のサイズについては、

物凄く精密に作る方もいれば、

おおらかな方もいらっしゃいます。

私はどちらかと言うと、

後者寄りだと思いますが、

指した時に覚える小さな違和感が

やっぱり気になります。

つづく

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栄作 源兵衛清安 ~その1~

2016年08月18日 | 将棋駒製作
棋譜ならべで使っています

「栄作 源兵衛清安 彫駒」です。

この駒木地を作っている木地師の木地を

仕入れるに当たり、

その感触を確かめる意味で

購入・使用しています。

木地は、木地師によって

大きく異なります。

天然木ですので性質が異なるのは当然ですが、

厚みや角度の違いも

使用感に大きな影響を及ぼします。

つづく

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榛名図式 

2016年08月15日 | 詰将棋
新しい本を購入しました。

桑原辰雄さんの詰将棋作品集

「榛名図式」です。

ある方に、

「私の棋力からあと香車一本

強くなるにはどうしたら良いですか?」

と教えを請うたところ、

その回答がこの本でした。

ただし、

「日向さんの年齢では保証できませんけどね」

というコメント付きでしたが、、、、

しっかり取り組めば、

棋力低下を防ぐぐらいの効果はあるでしょう。

今日から取り組みます。

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リサイクル駒17 ~その3~

2016年08月13日 | リサイクル駒
現在オークションに出品中です。


⇒YAHOOオークション


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55将棋盤 ~その3~

2016年08月12日 | その他
この画像は再掲です。京都将棋駒ですね。

この将棋も5×5マスの将棋盤を使用します。

超本格的に制作したこの駒は、

既に売却済みですので、

現物は手元にありません。

でも、折角盤を作りましたので、

また京都将棋駒を作っても良さそうです。

こんな盤が1枚あるだけで、

将棋ライフに広がりが出ました。

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55将棋盤 ~その2~

2016年08月10日 | その他
5×5マスの将棋盤は、

55将棋以外にも活用法があります。

これは、初心者指導で使うミニ将棋です。

福岡の関口指導棋士に教えて頂いたものです。

実際は、上手は裸玉からスタートし、

下手が上達するごとに

金銀を増やして行くそうです。

駒数の多い方が勝つ、

という理屈を学ぶのに

役立つそうです。


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55将棋盤 ~その1~

2016年08月08日 | その他
皆様「55将棋」をご存知でしょうか?

1970年に考案された、

比較的新しい将棋で、

初期配置は写真のとおりです。

盤面が縦横5マスで、

最終1列のみが敵陣である事を除き駒の動き等は

通常の将棋と同じです。

千日手は後手勝ち」というルールが

採用されることもあるそうです。

そこで5×5マスの将棋盤を

作ってみました。

ベースはSPF材ですが、

表面にとの粉を塗布し、

研磨していますので、

指し味はなかなかです。

⇒詳しくはコチラ

つづく

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仙台七夕祭り

2016年08月07日 | 雑感


開催中です。

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戦った後は仲良く一つの駒箱に。。。。

2016年08月05日 | 日向のひとりごと
私が好きなシーンです。

精一杯戦った後は、

仲良く一つの駒箱に納まる。

これが将棋の良いところであり、

日本人が大切にすべき文化と思います。

そういえばスポーツも

「試合が終ったらノーサイド」でしたね。

連日、選挙後の不和が報道されていましたが、

ようやく同じ駒箱に納まった様でホッと致しました。


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天童楷書物語 ~その43~

2016年08月04日 | 天童楷書
玉山(久徳)作の中彫りです。

大師匠の駒を目にすると、

ほぼ無意識で入手してしまう癖は

生涯治る事はなさそうです。


大師匠が自らが中彫、並彫を手掛ける事はなく、

指導のもと、職人さんやお弟子さんたちが

彫っていたと聞いていますので、

正確には違うのですが、

その作風の違いを見るのが楽しく、

また勉強になります。

加えて、私は何故かこの中彫りがとても好きで、

それも手伝っていると思います。

「レッドタイガーの素(※)」に仕上げたいと思います。

⇒※レッドタイガーとは

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