駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

ご参考 ~その2~

2020年05月30日 | 将棋盤
駒ではなく盤の話題を取り上げるようになったら、

えらくアクセス数が増えました。

一瞬、複雑な心境になりましたが、

私がこの仕事をしている理由は、

皆様の将棋ライフの充実のためですので、

新たなニーズに気づけたと理解しております。

と言いましても盤は専門外、

発信のレベルは素人に毛の生えた程度ですので、

その点はお含みおき願います。

さて、冒頭の写真は当工房の将棋盤と自作の駒です。

角換わり右玉の棋譜並べをしているところです。

右玉の様に定跡があまり整備されていない戦型は、

事前研究がものを言います。

持ち時間の少ないアマチュアではなおさらです。



カメラを寄せてみました。

ん? 盤が汚れてる?

お気づきになりましたね。

つづく







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将棋盤修理 ~その4~

2020年05月28日 | 将棋盤
駒作りに関する記事の掲載が止まっているのは、

前回記事でご説明のとおり、今回も盤に関することです。

冒頭の写真は現在ヤフオクに出品中の卓上盤、

桂(かつら)柾目の3接合です。

一枚板にしないのは曲がりを避ける意図ですね。

この盤も長年世話になりました。

天面を直しましたので、まだまだ長く使えると思います。

⇒YAHOOオークション
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駒師の碁盤

2020年05月24日 | その他
我が家にあります唯一の碁盤です。

棋友が将棋で負けが込むと「種目を変えて勝負だ!」

となった時に碁盤が活躍します。

私の囲碁の棋力は5級未満なので、

さっきまで私が飛車角落ちで指していた人に、

囲碁では黒石を5子(5個)置いての対局となります。

実際にはもう2~3子置かないと勝負にならないのですが、

我々の棋力ですと6子局以上の置き碁は、

将棋の手合い割でいうところの4枚落ち以上に近い感覚で、

指導対局っぽくて、面白味に欠けてしますんですね。

そんな訳で私は5子以上置かないのですが、

手合い割が正しくないので、

毎回石をボロボロ取られ棋友に高笑いされる、

という構図が延々と続きます。

しかし、ご覧のとおりこの碁盤も天面修理の最中です。

新潟に引っ越したのですが、私が部屋の図面を別の物件と勘違いしてしまい、

大量の盤が工房を占拠し、駒作りの作業が出来ない状況に陥っています。

スペース確保のために、10面ぐらい処分する予定です。

中古品ですが、少しでも気持ちよく使って頂くために、

また、今まで活躍してくれた盤に感謝の気持ちで、

できるだけ直してオークションへ出品中しています。

作業工程からすると大赤字ですが、、、、、














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ご参考 ~その1~

2020年05月22日 | 将棋盤
ネットで偶然みつけた将棋盤の画像です。

すでに違和感を覚えていらっしゃいますね。

近寄ってみましょう。



なんじゃこりゃぁぁぁぁ?

ん~ん?

これは「埋木(うめき)」ですか。

しかし巨大だな。

恐らくこの四角い部分に巨大な節(ふし)か何かが、

あったのでしょうね。

そこを四角くくりぬいて、埋木をして、

上から塗装で隠したと思います。

これだけ巨大な埋木の存在を告げたら誰も買いません。

おそらく黙って売ったのでしょうね。

材料代は二束三文、

知らずに買った方が本当に可哀そう。。。



木口部分です。

バッキバキに割れてます。

そりゃそうですよね、

中心部をガッツリくり抜いて、他の木材を埋め込んでいるんですから、

木は曲がって割れます。

木材を扱っている者には常識、つまりこれは確信犯です。

道徳なき経済は罪悪なり。

埋木だけに盤からうめき声が聞こえてきそう。。。











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将棋盤修理 ~その3~

2020年05月20日 | 将棋盤
盤の天面にマスキングテープを貼り、罫書きの準備です。

(この画像は別の盤です。イメージと思って下さい)

等間隔の印をこのテープに書き入れて、

罫書きが終ったらテープを剥がす要領です。



高級盤ではありませんので油性インクを用いますが、

色々試した結果、今は建築用のペンを使用しています。

これだと線にむらがなく強力です。



話が前後しますが、天面に小さな凹みが散見されます。

棋友の大半は昭和生まれのオジサン、

彼らは熱くなると駒を強打するのですが、

酔っているので駒がうまく着地せず、

駒は角が盤に当たってへんな方向へ飛んで行きます。

(野球の)ピッチャーの投げた球がすっぽ抜けた感じです。

その時に出来るのがこういう深いキズです。

本人たちは酔っぱらいながらも勝負に熱中しているので、

全く覚えていないし、当然悪気もありません。

集中のあまり駒で盤の側面を叩く人もいます。

愛すべき棋友たちが作ったキズも本当は削り落としたいのですが、

これが消えるまで削ると盤が薄くなってしまいますので、

プレーに支障がない程度に抑えます。

どうせまた、キズが出来るので。。。







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将棋盤修理 ~その2~

2020年05月18日 | 将棋盤
脚を外した盤の裏側です。

この画像も一般の方にはやや珍しいかと思います。

四角い接合部分の周囲が脚の形に彫られ凹んでますね。

これを「オオイレ」といいます。

漢字は分かりませんが、

たぶん「覆い入れ」ではないかと勝手に想像しております。

脚を安定させるためのもので、

古いタイプの将棋盤にはありますが、

近年製作されている将棋盤ではほぼ見かけなくなりました。



盤が高値で売れていた時代は、

職人さんが手間暇かけて丁寧に作っていたのが分かります。



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将棋盤修理 ~その1~

2020年05月16日 | 将棋盤
将棋はとても素晴らしいゲームですが、リアル対局の場合、

ソーシャルディスタンスはどうやっても守れませんね。

巷の将棋道場は大丈夫なのかと心配になりますが、

出かける訳にもいかず、毎日屋内で過ごしております。

コロナウイルスでお亡くなりになっている方もいらっしゃいますので、

対局を促進しかねないブログの更新は控えておりましたが、

緊急事態宣言が解除になるエリアも出てまいりましたので、

徐々に再開して参ります。

前置きが長くなりました。

冒頭の画像は我が家の将棋盤です。

桂(かつら)材の一枚板、木裏です。

普段は脚を外して使ってます。



アップで見ますと罫線が無いですね。

天面がかなり傷んだのでカンナで削りました。

すっぴんの桂材はこういう表情をしています。






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