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駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

和象戯(将棋)駒 ~その32~

2021年12月01日 | その他の将棋
完成しました和象戯駒です。

木地は御蔵島産本黄楊でオール柾目、

源平仕上げの彫駒、書体は明朝です。

細かい作業の連続で骨が折れましたが、

終わってみれば清々しい気分です。



多分、今のところこの仕様の和象戯駒は、

世界に一つだけですね。

オーナー様の最終チェックが済めば納品となります。


和象戯(将棋)駒 ~その28~

2021年10月31日 | その他の将棋
和象戯駒の「靏玉」です。

将棋でいうところの王将です。

雨かんむりに鶴と書きます。

意味は普通の鶴と同じらしく、

苗字に使われることが多い様です。

昔は兄弟が多かったので、

分家は本家と区別しやすくするために、

苗字を少し変化させることがしばしばありました。

この字もそうやって広まったものかも知れません。



全ての彫りが終わりましたが、

目止めをする前に、今一度彫りの総チェックを致します。






和象戯(将棋)駒 ~その24~

2021年10月11日 | その他の将棋
和象戯駒の「燕羽」です。

二度目の登場ですが、こちらは成駒ではなく、

大駒の燕羽です。

初期配置は自陣の2段目中央、

将棋で言えば王将の真ん前です。

駒の利きは、
         
    ●    
─ ─ 燕 ─ ─
    ●    
         
横に何マスでも動け、縦に1マス動けますが、

飛び越えては行けません。

横限定の飛車みたいな感じですね。









和象戯(将棋)駒 ~その23~

2021年10月07日 | その他の将棋
和象戯駒の「延鷹」です。

延という字は「のびる、のばす」などの意味がありますので、

遠くまで飛べる、みたいな意味ですかね。

実際駒の動きは、


    │    
  ● │ ●  
  ● 延 ●  
    │    
    │    

縦に何マスでも動ける上に、

横と斜め前にも1マス動けます。

鷹という字が一番細かくて神経を使いますが、

まだあと四羽もいます。。。




和象戯(将棋)駒 ~その22~

2021年10月05日 | その他の将棋
和象戯駒の「鶏飛」です。

このキーワードでググりますと、

中国雲南省の都市名がヒットします。

雲南省は将棋駒木地の黄楊がよく採れる地域で、

駒づくりとは関係のある地域ですが、

さすがに江戸時代に交流があったとは考え難く、

これは単なる偶然でしょうね。

鶏は日本語ではニワトリ、それが飛ぶ、、、、、

あんまり強そうではないですね。

ただ、飛ぶ鳥(鶏)は飛鳥(あすか)と言いますので、

その意味かもしれません。



和象戯(将棋)駒 ~その21~

2021年10月02日 | その他の将棋
和象戯駒の「雲鷲」です。

鴟行の成駒です。

読み方はたぶん「うんじゅう」だったと思います。

雲の鷲(わし)ですね。

意味はよく分かりませんが、

雲が浮かぶ大空を鷲が

スーッと飛んでいるようなイメージでしょうね。

駒の利きは以下の通りです。

●     │     ●
  ●   │   ●  
    ● │ ●    
    ●  雲 ●    
    ● │ ●    
      │      
      │      
縦に何マスでも動け、斜め前に3マス、

横と斜め後ろに1マスまで動ける。

飛び越えては行けない。

めちゃめちゃ強い!!!

和象戯(将棋)駒 ~その20~

2021年09月30日 | その他の将棋
和象戯駒の「鴟行」です。

読み方はたぶん「しぎょう」だったと思います。

鴟は「トビ」と読むそうで、

現代で使っている「鳶」の古い字かも知れません。

動けるマスは前方に1マスと左右斜め後方に1つづつなので、

それほど強い駒ではありませんが、

この駒が成るとめちゃめちゃ強くなります。

続きは次回に。






和象戯(将棋)駒 ~その19~

2021年09月26日 | その他の将棋
和象戯駒の「隠狐」です。

読み方は「いんこ」でいいんですかね?

鳥のインコと音は同じですが、

たぶんそれの当て字ではなく、

隠れている狐っていみでしょうね。

差し詰め忍者みたいな存在でしょうか。

前回紹介しました走兎が成ると隠狐になります。



隠狐は2種類あって、

最初から隠狐で成らない(裏面は何も書いていない)タイプもあります。

作品にするときは、判別がしやすいように源平仕上げにします。