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将棋駒作家のつぶやき

角落ち上手戦記 下手矢倉定跡風1~その4~

2019年06月04日 | 対局日誌
●第7図までの指し手
▲3四歩
△同 歩
▲4五歩
△同 歩
▲同 桂
△4二銀引
▲3五歩


この攻撃手順が、どうやら下手の読み筋だった様です。3筋に歩が立つ様に、先に突き捨ててから桂馬を跳ねる指し方は、平手の現代将棋では頻出の筋ですが、果たしてこの形でも通用するでしょうか。

●第8図までの指し手
△4四歩
▲3四歩
△4五歩
▲同 銀
△4四歩
▲同 銀
△同 金
▲同 飛
△4三歩
▲4九飛


例によって上手は角1枚のハンディを補うべく、下手の右桂を捕まえました。第8図のこの局面で形勢判断をしてみましょう。
駒の損得は、上手の「金、歩2枚」と下手の「銀、桂」の交換です。
金と銀&桂の2枚替えで上手駒得、と思ってしまいそうですが、私の形勢判断法では、歩1枚は1点、桂香は3~4点、銀は6点、金は7~8点、角は8点としています。
それに従って点を数えますと「金+歩2=9点」、「銀+桂=10点」となります。
終盤になればなるほど金将の価値は高くなりますので、それを考慮すると、この局面駒の損得はほぼ無いと思った方がいいと判断しました。
玉の堅さは相変わらず大差ですので、この局面、下手は角落ち分のリードを保っていると思いますので、上手はまだ攻める事が出来ません。
コメント
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