妄想による愉快な国際時事ネタ解釈
四生の盲者日記
2005.12.05雑感
山篭りしていた先週末の動き。
12/3:台湾統一地方選挙で、与党民進党敗北
12/4:東アジアサミットでの日中韓首脳会談を中韓が拒否
12/4:香港で完全普通選挙要求デモ、25万人が参加
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◆学習時報-中新網-新華網.org 2005.12.05 10:00CST
http://news.xinhuanet.com/world/2005-12/05/content_3877840.htm
◆学習時報-中新網-新華網.org 2005.12.05 10:15CST
http://news.xinhuanet.com/world/2005-12/05/content_3877968.htm
上、東亜におけるスーパーパワーとして中国が台頭してきたので、没落しつつあるスーパーパワーの日本が邪魔しているのだ、との論調。
下、かつて中国は日本を侵略したこともなければ、文化を伝え発展させてやった。逆に日本は14世紀から中国を侵略し続けている。しかるに日本の右翼勢力はその歴史を反省していない。中国は投資先としても市場としても有望なのだから、中国と仲が悪くなると困るのは日本なのだ、との話。
最終段が結構面白いので抄訳を載せてみる。
これは本当はアメリカに言いたいことだが、日本の首脳も聞いたほうがいい。現在の世界における既得権益者はなんとかして新興勢力の勃興を阻止しよう、己の世界覇権を永久に手放すまいとしている。しかしこのような自分勝手な考えは道義的ではない、思い通りになることもない、しかも自分自身にはねかえってくるものだ。この法則は世界の歴史が証明している。
日本-アメリカの、どうやら前者の構成員は自覚が薄そうな、環太平洋海洋国家連合への兆戦にもとれる。「既得権益って国連のあれか」とか「覇権ってこれ(【中国、ネパールに軍事支援 主導権めぐりインド牽制】http://www.sankei.co.jp/news/morning/05int002.htm)のこと?」とか脊髄反射の突っ込みは思いつきますが、上の二記事の出もと<<学習時報>>は中共中央党学校が発行しているものなので、裏を勘ぐりたくなるところ。
飛ばしから胡錦涛失脚、はては日米との決裂路線まで、いろいろ妄想は膨らみますが、ここは一つ決裂ということで。
決裂というのも、表に出てきている情報を見る限り日中双方とも落としどころを探る動きがないからで。中国は歴史問題を始めの一歩に設定した上に、次々に条件を後出ししてきています。日本は↓のとおり。真っ当な事いっているようにしか筆者には思えませんが、とにかく平行線。
◆共同通信 2005.12.05 13:12JST
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=HKK&PG=STORY&NGID=poli&NWID=2005120501001165
「靖国(神社参拝問題)は外交のカードにはならない。いくら中韓両国が外交カードにしようとしても無理だ。批判する方がおかしいと思っている」
「私はいつでもいいが、中国が延期する(なら)、それでも結構だ。中国の事情を尊重する」
「靖国以外にも日中、日韓で重視していくべき問題はたくさんある。1つの問題で意見が違うと言って、ほかの問題も悪くしようという考えは(私には)ない」
中国は東亜サミットからアメリカ、オセアニアを締め出そうとしているようですし、暫くはこのままでしょうかね。なにがどうなったらこの流れが変わるか、想像するのも楽しそう。アメリカの政権交代、台湾が中国に完全帰属、朝鮮半島統一、あとなにがあるだろう、日本の首相・・・は無理だな、交代しても姿勢は変わりそうにない。
もう閉めようと思ったのですが、丁寧に小泉発言に食いついてますので分析など。
◆中新網-新華網.org 2005.12.05 15:08CST
http://news.xinhuanet.com/world/2005-12/05/content_3879224.htm
上記、共同通信報道の発言があったのが5日の昼のようです、で中新網が日本時間で16時過ぎですから迷いのない、準備していたように早いレス。では中新網-新華網の報じた小泉発言の和訳
「靖国神社は外交カードにしていいものではない、しかし中国と韓国はそれを外交カードにしようとしている。これは通用しない。私の参拝を批判する人は間違っている」
「私はいつでもトップ会談をしてもいい、彼等がトップ会談を遅らせたいと思っているのならそれでもいいだろう」
中文のニュアンスがやや独善的かなと思われますが、意外にちゃんと伝えています。記事の内容も淡々としたもの、もっとこう「日本首相帝国主義的小泉は、中韓日革命的トップ会談を延期された事に関して、中韓は靖国参拝を外交カードにしようとしているなどと、平和国家中韓政府に対し、反動右翼的暴言を吐いた」位書いて欲しかった。
ただ共同通信ですら乗せている3番目の発言を削ったのは、確かにこれをのせてしまうと小泉の「反革命右翼勢力的鷹派」イメージがぶち壊れますから仕方ないにしても、痛く解りやすいですな。
2005.12.05環境
山篭りしていた間の報道。
◆Yahoo headline 2005.12.02 20:48
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051202-00000017-scn-int
中国国内では、もう環境とは関係のない話になりつつあるのでしょうか?環境保護総局長が引責辞任の話。
◆Yahoo headline 2005.12.03 18:36
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051203-00000121-kyodo-int
トカゲの尻尾が切られ、汚染物質がアムール川に抜けたせいか、中国の報道は下火です、観測データを流すだけ。
下はロシア発の報道ですが、「公害報道のテンプレート」そのものでおそらくこれを書いた記者は50代でしょう。若い人が書いたのだとすれば、環境問題を勉強し直す事を勧めたい。いや間違った事は書いていないんですけどね、センスが40年前で止まっとる。
黒竜江省炭鉱爆発の死者は169名になったようです。
繰り返しになりますが、環境はカードの一種になっています、殊に人命の安いかの国ではその傾向が強いようです。それではなにも変わらない、とか、子供たちに安全な環境を、とか青臭いお題目を唱える気もありませんがね。まあ、世界的に見ても「環境」においては恵まれた国に住んでいればこそでしょうが、正直かの国の民度で環境問題がどうこうできようとも思えない。
一方では環境汚染に国境がないのもまた事実。
用語:
アウトブレイク:(疫病の)集団発生
パンデミック:(疫病の)世界的大流行