ちょっと古い記事を見つけました。
◆環球時報-新華網.org 2005.11.28 10:16CST
http://news.xinhuanet.com/world/2005-11/28/content_3845508.htm
先月の自民党改憲答申に絡む一連の自衛軍記事の一つなのですが、こんな面白いのを見逃していたとは。前半は普通の反日トーンの記事なのですが、自衛軍の不必要性、または日本の軍事力の脅威を強調するあまり、中盤から論旨が怪しくなってしまっているのです。
こんな感じ。
<抄訳>
実は日本健軍問題において、自衛隊は既に完璧であり「軍」の一字が足りないだけなのだ。少なからぬ軍事専門家が、自衛隊は軍隊を名乗るまでもなくアジア第一、全世界でも第二の軍隊だと認めている。自衛隊の人員は23.94万人(編成は25.31万人)、防衛予算は毎年400億ドル以上で実に世界第二位である。ここ数年、自衛隊の戦力は跳ね上がっており、専守防衛の藩屏を越ている、その優位性は主として以下のとおりである。1.装備のハイテク化がますます高くなっている。特にステルス、半導体、精密誘導、基礎材料技術は日本の独壇場といってよい。甚だしきに到っては、米国の先端装備の電子機器に使われているセラミック部品の95%は日本製である。
2.長距離作戦能力の伸長が著しい。日本が島国であり「洋上殲滅」が日本の軍事戦略思想の原則だからだ。今年3月、基準排水量13,500tの大型輸送艦「おうみ」が進水したが、これは日本が既に準空母と呼べる大型鑑定を5隻保有し、空母建艦すら近い将来日本政府の選択肢となったことを意味する。技術的には、自衛隊は日本近海を離れ、束縛し難い遠洋に出帆しているのだ。
3.進攻装備の加速。日本政府は防衛予算のほとんどを各種進攻装備の開発と購入に使っている。洋上攻防能力のとれた「こんごう」級護衛艦は、日本を米国に次ぐイージスシステム運用国家にしている。「おおしお」「はるしお」「ゆうしお」級潜水艦は、作戦能力において原潜に劣るものではない。航空自衛隊はアジア最大規模の早期警戒部隊を保有しているし、陸上自衛隊の九十式戦車は世界でも最高水準の戦車である。ある論評は次のように書いている、現在陸上自衛隊の師団数は日露戦争当時の師団数に相当する、しかし兵員一人当たりの火力は当時の十倍以上である。
一部に誇張と誤認はあるものの、全体的に自衛隊が褒められているように見えてしまう。これ読んだら防衛庁の職員は青ざめ、自衛官は複雑な笑いを浮かべ、右翼と左翼は大喜びするでしょうな。日本の防衛費を自国の軍事費の言い訳にするのが中国のトレンド(例:http://www.people.ne.jp/2005/12/14/jp20051214_55886.html)とはいえ、これはちょっと素直に書きすぎ。
中国にも軍オタはいるのね、そういえば最近の人民解放軍の装備かなりマニアックだもんなあ。書いてるうちにのってきちゃったんだねきっと。
上で例挙した人民網.jpの記事では報道官が前原になんかいってますけど、突っ込みいれるのもかったるい。一個だけ、
「日本は国土が中国の25分の1に過ぎず、人口も中国の10分の1に過ぎないのに、このように莫大な軍事費を割いている。日本の目的は何か?」
んなもん十分の一の人口で、中国の領土比で二分の一にもなるEEZに目光らせなければならないからに決まってるじゃないですか。EEZを含めずに、領土だけを比較している時点で詭弁、はい終了。もしかしたら素で理解できていない可能性もある。
それにしても、前原個人は見直した。