時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

日常生活、50歳代で7割が「不安」

2007年09月10日 | 社会問題
内閣府が行った「国民生活に関する世論調査」で、日常生活で悩みや不安を感じている人が69.5%となり、昭和56年以降で過去最高となったことがわかったという。
具体的には「老後の生活設計」を挙げる人が最も多く、政府に対して「医療、年金などの社会保障構造改革」を求める人が7割を超えた。高齢化が進む中、年金問題などで暮らしへの不安の高まりが背景にありそうだ。
調査は今年7月、全国の成人男女計1万人を対象に実施し、有効回収率は60.9%。日常生活で悩みや不安を感じている人は、平成18年10月に実施した前回の67.6%より2ポイントほど増え、69.5%だった。とくに、50歳代は顕著で、76.2%が不安を感じている。
悩みや不安の内容(複数回答)は、
・老後の生活設計:53.7%
・自分の健康:48.3%
・家族の健康:39.8%
・今後の収入や資産の見通し:39.0%
などが続いている。政府に対する要望では、
・社会保障改革:72.4%
・高齢社会対策:55.8%
・景気対策:49.6%
が上位を占めたという。
現在の生活に対する満足度については、「満足」が前回より3.8ポイント減り、62.7%。反対に「不満」が3.5ポイント増え、36.0%だったという。
日常生活で悩みや不安を感じている人が多い割には、現在の生活には「満足」な人が多いというのは、一見不思議な気がするが、日本人独特のがまん強さの現われかもしれない。
話が少し逸れるが、編集長が今朝、駅に向かう道で、60歳代の2人連れの夫人が、自動販売機の脇にある空き缶捨てから一所懸命アルミ缶を抜き出している姿を見かけた。一度見かけて、少し歩いていくと、別の場所でもアルミ缶を選びだしていたので、手に持ったアルミ缶のつまった袋はかなり大きくなっていた。
以前は、まだ薄暗い時間に、アルミ缶を集めている人に出会ったことがあるが、すっかり明るくなり、通勤者が駅に向かって歩いている時間帯に、しかもどう見ても家庭の主婦にしかみえない人たちがアルミ缶を拾い集めている姿は、これからの日本の姿を見るような気がして、ちょっと暗い気持ちになった。ちなみに、業者の買取り価格は、アルミ缶1個が約3円だそうだ。
生活が苦しくなるのは、多少の「個人責任」もあるかもしれないが、全就業者の3分の1が非正規雇用者となるような社会を法律で擁護するような仕組みに問題があるのではなかろうか。
アルミ缶を拾って生活の足しにすることをけっして否定しないが、同時に、大企業に奉仕し、私たちの暮らしを追い詰めている政治のあり方に、1日も早く気づいて欲しいと思っている。


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