時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

阪神大震災、その後

2008年01月15日 | 社会問題
阪神大震災が起きたのが、1995年1月17日だったので、今年で13年になる。
昨年も同じような記事を書いたような気がするが、阪神大震災の被災者を受け入れた兵庫県内の公営復興住宅(約300ヵ所、約2万5000戸)で、誰にも見取られずに亡くなる「孤独死」が、昨年1年間で60人に上ったことがわかったと報じられている。
死後長期間放置される例は減少したが、入居者の高齢化が進んでおり、被災地自治体は「見守り」を強化しているという。
県警が扱った検視事案などに基づく集計によると、孤独死は前年比6人減で、内訳は男性36人、女性24人。年齢層でみると、80代が19人と最も多かった。死因は病死が42人、自殺が8人などであったそうだ。
震災後13年を経て、人々の脳裏から震災の記憶が途絶えつつあるが、いまなお復興住宅が2万5000戸もあり、震災前の生活に戻れない人たちが大勢いることを考えると、日本の「政治の貧困」を考えないわけにはいかない。
昨年の新潟の中越沖地震の被災者についても、半年以上を経た現在でも、未だに3000人以上の被災者が仮設住宅での生活を余儀なくされている。政府として、豪雪地帯での仮設住宅暮らしを解消しようという意志はないのだろうか?
インド洋上での米軍への給油活動に異常なまでの執念を燃やす一方で、このような事態が残されていることに、自民党や公明党の議員や支持者たちは、どのように考えているのだろうか。
仮設住宅や復興住宅でなくとも、一人暮らしで心臓発作などに襲われれば、誰にも見取られずに亡くなることはあり得るが、この多さは異常であろう。また、自殺者の多さにも驚いてしまった。
13年という月日が流れたが、この震災の記憶を我々の脳裏にとどめて、最後の1人の被災者までもが、震災前の生活を取り戻せる日が来ることを心から願うものである。