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夏目剛『一兆円を稼いだ男の仕事術』講談社

2010-05-08 22:59:01 | 仕事術
夏目氏の経験則から感じる成功の要因は、才能10%、努力20%、運70%らしい。
運70%というのが面白い。
チャンスの女神に後ろ髪はない。毎日全力で仕事に取り組むことでチャンスに巡り会える。
人生経験からこの実感が大きいようだ。

本当に自分はこれ以上できないといえるほど頑張ったのか、といつも問い直す。など当たり前だけれども、実行するには難しいことがいくつも書かれている。

夏目氏はドコモでもよくケンカをしたので「タケナカ大臣」と揶揄されていたらしい。仕事で譲れないときの3原則というのがあるらしい。
①自分が成功を確信していること
②論理的に筋道、理屈が通っていること
③社会、会社のためになっていること

夏野氏は、一浪のあと早稲田大学政経学部に入学し、卒業後、東京ガスに入社。在職中にウォートンスクールに留学し、MBAを取得した。その最中にインターネットでビジネスが変わるという授業で衝撃を受け、帰国後ITベンチャー企業に移る。倒産間際にNTTドコモに移り、iモードの立ち上げやFOMA事業の立て直しなどを行った。11年後に退社し、ドワンゴなどの会社の取締役や慶応大学のビジネススクールで教えている。
離婚経験も一度ある。現在は妻と2女。失敗から学ぶ人らしい。失敗は大学受験失敗、離婚、ベンチャー企業・ハイパーネットの倒産など。まだ45歳と若いが、人生の密度が違う。この人から学ぶことがたくさんあるように思う。

仕事は利益のみより社会的に役立つことなのかどうかが最も重要という。
しかしニコニコ動画を黒字化するが目下の仕事らしいが、ニコニコ動画に社会的貢献の意義がほんとうにあるのだろうか、という疑問はある。夏目氏は東京ガスに始まって一貫してインフラに興味があったらしい。東京ガスはガス供給網、ハイパーネットはインターネット接続インフラ、ドコモが携帯電話のインフラ。ニコニコ動画もYouTubeと同じく無料動画配信のインフラと考えると意義があるのか。

夏野氏をドコモに引っ張った松永真理さんとの出会いは人生において大きかったようだ。松永さんは元リクルートの編集者で夏野氏が学生時代にリクルートでアルバイトをしていた頃からの知り合い。この本では何度も何度も自分の人生は松永さんにドコモへスカウトされたことで変わったというフレーズが出てくる。感謝してもしきれないということか。

夏野氏のMBAについての考え方には共感する。MBAは有益だがあくまで道具である。それを使って何をしたいのかが大事。MBAの知識は最低限のレベル。何でもわかっているわけではないので、その後の研鑽が重要。

夏目氏は失敗から学び、いつも前向きに生きているので、この本は読んでいて元気になる。楽天の三木谷氏の本と同じような読後の爽快さがある。ただ三木谷氏より人生の悲哀も感じる。

本とは関係ないが、この人のtwitterは本数こそ少ないが質は高い。


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