goo blog サービス終了のお知らせ 

Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●最悪な税制・消費税制30年…《弱い者いじめができなければ生き残れない社会は、消費税によっても形成された》

2020年01月21日 00時00分56秒 | Weblog

[※ 斎藤貴男著『決定版 消費税のカラクリ』(ちくま文庫) 筑摩書房(http://www.chikumashobo.co.jp/photo/book/large/9784480436023.jpg)↑]



webronzaの記事【斎藤貴男/消費税の悪魔性 仕入れ税額控除の許されない実態/あまりにも複雑で一般に理解されていない消費税。リテラシーを高めない単なる金ヅルに】(https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019102100001.html)。

 《今のうちに消費税に対するリテラシーをよほど高めておかないと、言い方を換えると、意図的に刷り込まれてきた誤った認識をそのままにしておいたら、私たちは未来永劫、幾度も幾度も、税率の引き上げを強いられていく。彼らの単なる金ヅル、息をする財布としての生き方しかできなくされる運命を余儀なくされる》。

   『●《消費税が抱える根源的な問題》はなにか? 《常に弱い
       立場の側がより重い負担を強いられる》最悪な消費税制…
    「斎藤貴男さん…【政府やメディアが刷り込んだ“消費税の目的”
     の嘘/“社会保障の充実と安定化”のための増税という
     謳い文句とは正反対の現実】」

   『●消費税…《自分よりも弱い立場の取引先に負担を回し、
     そうされた者はさらに弱い取引先に……最も弱い者が破滅する》…
    《泣かされたままでは潰れるしかない仕入れ業者は、自分よりも弱い
     立場の取引先に負担を回し、そうされた者はさらに弱い取引先に……
     そして結局、もう誰にも負担を押し付ける先がない、最も弱い者が
     破滅する。この繰り返しで30年が過ぎた。
     弱い者いじめができなければ生き残れない社会は
     消費税によっても形成されたのである》

 弱者・弱い立場に消費税分を「泣かせ」てゼロ税率で儲け、加えて、「輸出戻し税」分を還付されて丸儲け。《不労所得》である。デタラメ。

   『●『消費税のカラクリ』読了
     「こう云った悲劇とは裏腹に、輸出戻し税という仕掛けも。「零細事業者が
      直面させられている悲惨とは裏腹に、消費税は大企業、とりわけ輸出比率の
      高い大企業にとっては実に有利に働く。かれらは消費税という税制によって、
      莫大な不労所得さえ得ていると断定して差し支えない」。
      かたや「貰っていない税金をお前が払え」といわれ、かたや大企業は
      「不労所得」を得ているわけ! 馬鹿らしい」。

   『●消費税増税: かたや大企業は「不労所得」を得ているわけ!
   『●消費税増税: 大企業は「不労所得」を得て、
           メディアは「火事場泥棒」の助っ人

 消費税制についてあまり語られないこと…斎藤貴男さん《「仕入れ税額控除」の悪用により脱税。「正社員らに支払う「給与」」が仕入れ税額控除の対象。「いわゆる格差社会、ワーキング・プア問題の重要なテーマである非正規雇用は、他ならぬ消費税が拡大させたという現実をご存じだろうか」》? 非正規雇用は、《他ならぬ消費税が拡大させた》のだ。《派遣に切り替えると合法的に節税できる消費税》。詳しくは ⇒ 『●《むしろ「自民、単独過半数割れ 安倍一強に赤信号」でしょーよ。》と報じられない…ズルズル消費増税か?』。

 最悪な税制・消費税制30年…《弱い者いじめができなければ生き残れない社会は、消費税によっても形成された》。在ってはならない税制、《存在してはならない税制》。あらゆる取引に課税され、利益が上がっていなくても担税し、消費税を絞り出さねばならない。未納の税金は消費税がトップで、なんと6割。払いたくても、払えない現実。《私たちは未来永劫、幾度も幾度も、税率の引き上げを強いられていく。彼らの単なる金ヅル、息をする財布としての生き方しかできなくされる運命を余儀なくされる》…そんなのご免だ。消費税制は廃止されなければならない。

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●あとの《増税》祭り…《家計に痛みを強いる施策が続々と動きだす》
                   …自民党議員全員が第Ⅳ象限なのでは?
   『●薔薇マークキャンペーン《消費税増税凍結
     (むしろ…5%に減税することを掲げる…)》…むしろ消費税制廃止を
   『●《むしろ「自民、単独過半数割れ 安倍一強に赤信号」
        でしょーよ。》と報じられない…ズルズル消費増税か?
   『●あとの《増税》祭り…《家計に痛みを強いる施策が続々と動きだす》
               …自民党議員全員が第Ⅳ象限なのでは?
   『●《巻き上げられた消費税は…土建屋政治や大企業の減税や、
      近年では軍事費などなど、権力の金儲けや戦争ごっこに乱費》
   『●《常に弱い立場の側がより重い負担を強いられる》最悪な
     消費税制…《これほど不公平かつ不公正なイカサマ税制もない》
   『●悍ましき《大増税か安楽死の推進か…「尊厳死」の議論の
     本質が、社会保障費の削減に他ならない》(斎藤貴男さん)
   『●斎藤貴男著『決定版 消費税のカラクリ』…消費税制は
     《いかに不公正で…「魔法の杖」》かを指弾した《警世の書》

=====================================================
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019102100001.html

消費税の悪魔性 仕入れ税額控除の許されない実態
あまりにも複雑で一般に理解されていない消費税。リテラシーを高めない単なる金ヅルに
斎藤貴男
 ジャーナリスト
2019年10月21日
仕入れ税額控除|付加価値税|増税|消費税

10月1日、消費税が8%から10%に上がりました。長年、消費税のあり方を追及してきたジャーナリストの斎藤貴男さんが、消費税の根源的な問題について考えるシリーズ。今回は、簡素で明快であるべき税のあり方とは逆行する消費税の複雑で不公平な構造について、仕入れ税額控除を例に引いて論じます。(論座編集部)


 消費税率が10月1日、予定通りに引き上げられた。当然のことながら、その妥当性を疑う声はなお根強い。直後の10月5、6日の両日に共同通信社が実施した全国電話世論調査によると、増税後の日本経済について、回答者の70.9%が先行き「不安」か「ある程度の不安」を感じていると答えたという。

 増税反対、というより消費税そのものを“存在してはならない税制”だと考えている私には、「わが意を得たり」の結果だと言いたいが、そう単純なはなしでもない。回答者たちが(コンピューターに発生させた無作為の番号に電話をかけるRDD=ランダム・デジット・ダイヤリング法=で調査。有権者のいる世帯から514人、携帯電話で512人が答えている)消費税の仕組みをきちんと承知したうえでそう答えたのかどうかが、まったくわからないからである。


■十分に理解されていない消費税という税制

 もちろん、世論調査とはそういうものだ。限りなく世の中総体の“ミニチュア”を目指す。

 とはいえ、消費税ほど一般に理解されていない税制も珍しい。そんなものについて問うのに、事前の説明もしないで答えさせた結果を、そもそも「世論」と呼んでよいものなのだろうか。圧倒的多数の人々が政府やマスコミの誘導を鵜呑(うの)みにし、消費者がすべて負担するのが消費税だと思い込まされているが、そもそもその根本からして間違っているのだから(どこがどう違うのかは前回の拙稿「結局、弱い者が負担を強いられる弱肉強食の消費税」を参照)。

 先の参院選における「れいわ新選組」旋風を通して、消費税の本質がある程度は知られるようになりはした。この税制そのものを争点化し、その問題点をわかりやすく伝えた山本太郎代表の功績は大きい。だが、まだまだだ。

 今のうちに消費税に対するリテラシーをよほど高めておかないと、言い方を換えると、意図的に刷り込まれてきた誤った認識をそのままにしておいたら、私たちは未来永劫、幾度も幾度も、税率の引き上げを強いられていく彼らの単なる金ヅル、息をする財布としての生き方しかできなくされる運命を余儀なくされる

 だから私は書く。今回は税の専門家や実務担当者以外にはほとんど知られていない「仕入れ税額控除」を取り上げよう。


■税の累積を避けるためにつくられた仕入れ控除制度

 消費税は、納税義務者である年商1千万円超の事業者が、顧客に商品やサービスを販売する際、本体価格に税金分を上乗せ(転嫁)した金額を預かり、必要な計算を施して納める、という体裁とされている税制だ。だが、現実には顧客との力関係次第で転嫁できたり、できなかったり。できなければ実質的に自腹を切ってでも納税しなければ差し押さえを食う弱い者いじめの化身のようなものであることは前回に指摘したので、本稿では割愛。

 どのみち納税義務者が納税義務を免れる可能性はあり得ないのだが、首尾よく消費税を顧客に転嫁できても、できずに利益を削って帳簿の上でだけ転嫁できた形になった場合でも、その分の全額がイコール納税額ではない。顧客から預かった(か、預かった形になっている)消費税から仕入れ先に支払った(か、支払った形になっている)消費税をマイナスするという計算をして、その差額を税務署にくれてやる(治める)のだ。

 この計算式を「仕入れ税額控除」という。仕入れ代だけでなく、事業用資産や事務用品の購入、賃加工や運送等の役務提供を受けることなど、いわゆる必要経費のかなりの項目も、「仕入れ税額控除」の対象にすることができる。

 なにしろ消費税は、原則としてすべての商品・サービスのあらゆる流通段階に課せられる税である。そこで、「仕入れ税額控除」の仕組みを取り入れることで、税の上に税が何重にも累積してしまうことがないように設計されているわけだ。

 ヨーロッパでは同様の税制を「付加価値税」(value added tax)と呼んでいるのは、この「控除」の部分に着目してのことだ。噛み砕いて説明するのが難しい形容ではあるのだが、あたかも消費者だけが負担させられているかのような印象ばかりを残す「消費税」とは、比べものにならないほど誠実なネーミングではあるだろう。


■輸出企業に認められた「輸出免税」の制度

 問題はここから先である。

 消費税はあくまで日本の税制だ。外国の顧客には――同じような税制があろうとなかろうと――関係がない。つまり、納税義務者が自社の製品やサービスを輸出しようとした時、消費税分の金額を転嫁することはできないし、したがって相手から預かることもできないのである。

 考えてみれば、たいがいの中小・零細企業が国内で直面している現実と似たようなものだ。ただし、輸出の場合は、輸出先との力関係で優位にある企業であっても、何が何でも転嫁は不可能という点が、決定的に異なる。

 そのため、政府は輸出については消費税を免除する「輸出免税」の制度を設けた。そうしないと、すなわち自腹を切って納税させられる、もうからないビジネス(くどいようだが、中小零細の国内商売とほぼ変わらない)ということになり、大企業が輸出を手控えるようになってしまえば、外貨が入ってこなくなることを恐れたわけだ。


■実態は免税というより輸出戻し税

 「輸出免税」では、 国内であれば顧客に転嫁されるべき消費税率に「ゼロ税率」を設定する。一方で、輸出企業は国内での仕入れや必要経費には消費税を支払っている(か、支払ったことになっている)。ゆえに「仕入れ税額控除」を活用する権利を維持しており、免税措置を受けるに当たって、「0」ー「仕入れないし必要経費に支払った(か、支払ったことになっている)消費税」という計算を行うことになる。

 すると、どうなるか?

 マイナスの消費税がかかるということは、支払った(か、支払ったことになっている消費税が戻ってくる、還付されるということに他ならない。元静岡大学教授で税理士の湖東京至氏による有価証券報告書などを基とした試算によれば、2017年度決算(主として17年4月~18年3月)のトヨタ自動車をはじめとする輸出大企業(製造業13社)の消費税の還付金額は、合計で約1兆428億円に達していた。

 上位から社名を並べると、トヨタ約3506億円、日産自動車約1509億円、本田技研工業約1216億円、マツダ約767億円、キヤノン約638億円……と続く。新日鐵住金約284億円、パニソニック約220億円、といった数字もあった。

 こうなると、単に「免税」というだけではおさまらない。立て替えた金が戻ってくるのだから「輸出戻し税」だ、と湖東氏は表現している。彼は例年、11月頃に前年度の還付金額推算をまとめるのが常だから、2018年度のデータも間もなく公表されるはずである。10%への増税がなされて以降の還付金はどう推移していくのだろう。


■輸出戻し税は丸儲けの不労所得?

 この輸出戻し税の現実をどう見るか。論じる者の立場によって、見方はまるで違ってくる。

 法律的には正当でも、消費税を転嫁できない中小零細事業と比べて優遇され過ぎている。そういう議論は当然あるだろう。

 ヨーロッパの付加価値税にも同様の仕組みがある。一種の輸出補助金として位置づけられているとされ、であれば日本も追随しないと競争に負けてしまう、という政府のスタンスに同調する意見もある。それは、それで、いい。

 ただし、その場合、建前がきちんと守られている限りにおいて、という大前提が必要だ。要するに、それらの輸出大企業が、仕入れ先や必要経費となる商品やサービスの購入先に、消費税を実質的に支払っているのか、否かということだ。 ………
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●消費税…《自分よりも弱い立場の取引先に負担を回し、そうされた者はさらに弱い取引先に……最も弱い者が破滅する》…

2019年11月06日 00時00分22秒 | Weblog

[※ 斎藤貴男著『決定版 消費税のカラクリ』(ちくま文庫) 筑摩書房(http://www.chikumashobo.co.jp/photo/book/large/9784480436023.jpg)↑]



斎藤貴男さんによる、WebRonzaの記事【結局、弱い者が負担を強いられる弱肉強食の消費税/デフレ経済で崩れた消費税は消費者が負担するというストーリー。しわ寄せはどこに?】(https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019092900001.html)。

 《泣かされたままでは潰れるしかない仕入れ業者は、自分よりも弱い立場の取引先に負担を回し、そうされた者はさらに弱い取引先に……。そして結局、もう誰にも負担を押し付ける先がない、最も弱い者が破滅する。この繰り返しで30年が過ぎた。弱い者いじめができなければ生き残れない社会は消費税によっても形成されたのである》。

   『●《消費税が抱える根源的な問題》はなにか? 《常に弱い
       立場の側がより重い負担を強いられる》最悪な消費税制…
    「斎藤貴男さん…【政府やメディアが刷り込んだ“消費税の目的”
     の嘘/“社会保障の充実と安定化”のための増税という
     謳い文句とは正反対の現実】」

 《泣かされたままでは潰れるしかない仕入れ業者は、自分よりも弱い立場の取引先に負担を回し、そうされた者はさらに弱い取引先に……。そして結局、もう誰にも負担を押し付ける先がない、最も弱い者が破滅する》。斎藤貴男さんのWebRonzaの最初の記事でも指摘。《消費税が抱える根源的な問題》はなにか? 《常に弱い立場の側がより重い負担を強いられる》最悪な消費税制…。《弱い者いじめができなければ生き残れない社会は、消費税によっても形成されたのである》《弱肉強食の化身のような税》。
 消費税制を廃止しよう!

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●あとの《増税》祭り…《家計に痛みを強いる施策が続々と動きだす》
                   …自民党議員全員が第Ⅳ象限なのでは?
   『●薔薇マークキャンペーン《消費税増税凍結
     (むしろ…5%に減税することを掲げる…)》…むしろ消費税制廃止を
   『●《むしろ「自民、単独過半数割れ 安倍一強に赤信号」
        でしょーよ。》と報じられない…ズルズル消費増税か?
   『●あとの《増税》祭り…《家計に痛みを強いる施策が続々と動きだす》
               …自民党議員全員が第Ⅳ象限なのでは?
   『●《巻き上げられた消費税は…土建屋政治や大企業の減税や、
      近年では軍事費などなど、権力の金儲けや戦争ごっこに乱費》
   『●《常に弱い立場の側がより重い負担を強いられる》最悪な
     消費税制…《これほど不公平かつ不公正なイカサマ税制もない》
   『●悍ましき《大増税か安楽死の推進か…「尊厳死」の議論の
     本質が、社会保障費の削減に他ならない》(斎藤貴男さん)
   『●斎藤貴男著『決定版 消費税のカラクリ』…消費税制は
     《いかに不公正で…「魔法の杖」》かを指弾した《警世の書》

=====================================================
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019092900001.html

結局、弱い者が負担を強いられる弱肉強食の消費税
デフレ経済で崩れた消費税は消費者が負担するというストーリー。しわ寄せはどこに?
斎藤貴男 ジャーナリスト
2019年09月29日
増税|消費税|益税|脱税|軽減税率

10月1日から消費税が8%から10%に上がります。長年、消費税のあり方を追及してきたジャーナリストの斎藤貴男さんが、消費税の根源的な問題について考えるシリーズ。今回は消費税が抱える構造的な矛盾について論じます。(論座編集部)


税率が違うのにどうして同じ価格?

 「吉野家」の牛丼は店内で食べるか、お持ち帰りかで値段が違います。でも、「松屋」や「すき家」だと、どちらでも同じ。ハンバーガーはと言えば、「モスバーガー」と「ロッテリア」が別価格派で、「マクドナルド」が統一価格派なんだって! ――

 最近の新聞やテレビでは、こんな話題がしばしば取り上げられている。消費税率が10%に引き上げられる10月1日には、同時に“軽減税率”なる制度も新設され、飲食料品は8%のままに据え置かれるのだが、レストランなどでの飲食には適用されない。そこで、テイクアウトも可の外食店の対応に関心が集まった。

 というわけで議論は沸騰。「店の中でも外でも料金が同じなのはシンプルでいい」、逆に「チェーンごとにバラバラなのはわかりにくい」などといった声が、メディアの世界ではことのほか喧(かまびす)しい、のだが……。

 なんだか変だ。いや、軽減税率の発想そのものや、その適用対象(飲食料品の他に週2回以上発行される新聞の定期購読)が決定された経緯などに関する疑問については、とりあえずおく。本稿が指摘したいのは、かの牛丼店やハンバーガーショップが、売り方によって異なる税率の商品を、どうして同じ価格で販売することができるのか、ということなのである。

 実は、そのことは自体は別段、おかしな話ではない。どこまでも企業内部における会計の問題だ。彼らはまず統一した販売価格を設定し、そこから2通りの本体価格を割り出していく。ごく単純化して言えば、店内消費の利益率を低く、テイクアウトの利益率を高く見積もればよい理屈だ。

 ただ、こうした考え方は、従来の通俗的な理解とはかけ離れている。政府やマスコミが繰り返し強調し、一般に深く刷り込まれてきたのは、もともとコスト+利益で決定されていた本体価格に、5%や8%の消費税分を乗せて売る、という手順ばかりだった。だからこそ、時に「10%のほうが計算がしやすくなっていい」などと言い出すトンチンカンなメディアや、それに感化された消費者が現れる

 だが、実際は違う。もちろん事業者なら誰だって、そうやって売りたい。が、そう簡単にはいかない、できないのが商売の現実だ。

 牛丼店やハンバーガーショップの動きは、はからずもそうした実態の一端を垣間見せてくれた。私たちはこの機に、今度こそ、消費税という税制の本質を思い知らねばならない。


消費税は消費者が負担しない場合もある

 ここまでの記述を、もしかしたら難しく感じられた読者も少なくないかもしれない。消費税は消費者が負担する税なのに、事業者だの商売の現実だのと何の関係があるのか、などというふうに。

 だが、そこからして間違いなのだ。負担の主を言うならば、消費税は消費者が負担している場合もあるが、そうでない場合もある、というのが正解である。これは消費税の「イロハのイ」であると承知しておこう。

 関連法規によれば、消費税とは、①原則すべての商品・サービスのあらゆる流通段階で課せられ、②年商1000万円超の事業者を納税義務者とする税である。つまり小売り段階だけでなく、商取引のことごとく(医療や福祉サービス等の例外はある)で発生し、消費者には納税義務がない。

 もっとも、②のタテマエは、納税義務のある事業者が、商品やサービスの販売価格に消費税分を上乗せ(転嫁)し、その金額を顧客から預かって、しかるべき計算を施して税務署に納める、というストーリーだ。消費税増税に賛成か否かにかかわらず、多くの人々は、このシナリオと現実とを混同してしまっている。

 ところが、日本は自由主義経済の国である。電力や水道、鉄道のような公共料金はともかく、普通の商品やサービスの価格は市場原理によって形成される。景気がよくて売り手市場、しかも競争も激しくなければ、負担は相対的に弱い買い手側に押し付けられてシナリオ通りになるのだが、現在は、というより過去20数年間は、消費税導入当時のバブル経済とは正反対の、デフレ経済下にあり続けてきた。

 近隣に“価格破壊”を謳(うた)う家電量販店を建てられた電器店や、納品先の大手メーカーに頭が上がらない町の下請け工場が、利益を出したうえ、さらに相手から消費税を預かる値決めなどできるはずがない。だからといって、納税義務が免除されるわけでもないので彼ら弱い立場の事業者は、借金してでも消費税を納めさせられる羽目になる。

     (拡大酒類が軽減税率の対象外だと知らせる案内。
      この店では消費税の税率が10%になる商品には新しい
      税込み価格をすでに明示している=2019年9月25日、前橋市元総社町)


弱いものに負担を回す社会をつくった

 苦しいのは競争が激しい都市部のスーパーも同じだ。増税即値上げでは客が離れる。やむなく価格を据え置いて、ただし人員削減や時給のカットなどによる人件費の削減、あるいは仕入れ価格に増税分を乗せさせないなどの方法によるコストダウンも可能な場合がある。後者は強要すれば公取委に摘発されかねないが、ビジネスのおける力関係が、法律だけで説明できるとは限らない。

 泣かされたままでは潰れるしかない仕入れ業者は、自分よりも弱い立場の取引先に負担を回し、そうされた者はさらに弱い取引先に……。そして結局、もう誰にも負担を押し付ける先がない、最も弱い者が破滅する

 この繰り返しで30年が過ぎた。弱い者いじめができなければ生き残れない社会は、消費税によっても形成されたのである


消費税につきまとう「損税」という現実

 消費税ほどミスリードがはびこる税もない。

 以上のような、納税義務者が価格に消費税を「転嫁」できない状態を「損税」というのだが、そう書くと必ずいちゃもんをつけてくる人々がいる。利益を削ってでも、借金をしてでも、結果的に納税できたからには帳簿上、“転嫁できた”形になるわけだ。だから、「転嫁できないなんてあり得ない」という理屈だそうである。物は言いようだと呆れるしかない。私は商売というものの実質を語っている。

 8年ほど前、NHKのニュース解説番組で消費税増税反対論をぶった私は、終了後の楽屋で、さっきまでスタジオで論争していた元大蔵官僚に、まさにそう言われたことがある。「帳簿の上では、ですね」と返した記憶があるが、彼はその数年後、大学教授および政府税制調査会専門家委員会特別委員の肩書で著した啓蒙書で、次のように述べていた。

--- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---
 好ましいことではありませんが、転嫁できない場合もあるでしょうから、家計の負担の最大額も少なくなるはずです。「1980円の商品の価格を、消費税が上がったからといって2000円超にはできない」などといった事業者や企業の声が出ていますが、そうなれば実は家計にとっては好ましい話なのです。
--- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---

 あるいはまた、

--- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---
 消費税率の引き上げ分の消費者への転嫁をなるべく少なくする、という事業者の努力には大きなメリットがあります。それは消費者にとってそれほど価格が上がらない、物価が上がらないことを意味するからです。事業者にとっては大変でしょうが、前の章で書いたような物価への影響は減り、景気への短期的な悪影響も弱まる方向に働きます。ただ事業者が価格に転嫁しない代わりに人件費などを削減すると、今度はそれが消費者の給与や雇用に跳ね返ってきて、困ることになるかもしれません。(いずれも森信茂樹『消費税、常識のウソ』(朝日新書、2012年)
--- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---

 弱い事業者の負担を好ましいと言ってみたり、転嫁できない理不尽を筋違いにも努力と呼んでみたり。あくまでも消費者の増税に対する警戒心を和らげる目的で書かれた文章で、それだけに他への配慮が著しく欠落しているのは確かだけれど、法律がでっち上げたシナリオとは異なる実態を、元大蔵官僚が公に認めた事実は大きい。この本を見つけて読んだ時、素直に嬉しいと思った。


問題は「益税」なのか?

 それでも多くの人々は、「損税」など存在しないと言いたがる。消費税に矛盾があるとすれば、それは「益税」という名のネコババではないか、と。

 「益税」とは、年商1000万円未満の「免税事業者」が商品やサービスの価格に消費税分を上乗せして販売し、とはいえ納税義務がないので、その分を合法的に利益にできてしまうことをいう。実際、政府は消費税導入に臨んで、政府が中小零細事業者らの反対を抑えるため、彼らにさまざまな“アメ”をしゃぶらせた経緯がある。納税義務の有無を分ける「免税点」も、当初は年商3000万円と、かなり高く設定されていた。

 「益税」とはいっても、免税事業者とて仕入れや必要経費には消費税を上乗せされた金額を支払うのだから、“ネコババ”とまで言われるほどの儲けにはならない。いずれにしても、彼らへの“アメ”はこの間にずいぶん小さくなり、免税点も2003年には1000万円へと引き下げられて、大方の事業者が納税義務を負った。その一方で、デフレ・スパイラルが深まって、「益税」ならぬ「損税」が常態化した。

 手元に興味深い判決文がある。1990年3月26日、東京地裁。元参院議員で「サラリーマン新党」の最高顧問だった青木茂氏(故人)ら20人が、消費税法は消費者を「納税者」、事業者を「徴税義務者」だと想定しているとの解釈を前提に、「益税」のような不合理を許した諸制度は法の下の平等を定めた憲法14条などに違反しているとして起こした国家損害賠償請求訴訟で、鬼頭季郎裁判長が原告請求の「棄却」を言い渡したものである。

 すなわち消費税は憲法に違反していない。合憲であるとされたわけだが、私たちが深く考えてみるべきは、この判断が導かれた論理だ。

 判決理由は次のように述べていた。

--- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---
 税制改革法一一条は、「事業者は、消費に広く薄く負担を求めるという消費税の性格にかんがみ、消費税を円滑かつ適正に転嫁するものとする」と抽象的に規定しているに過ぎず、消費税法および税制改革法には、消費者が納税義務者であることはおろか、事業者が消費者から徴収すべき具体的な税額、消費者から徴収しなかったことに対する事業者への制裁等についても全く定められていないから、消費税法等が事業者に徴収義務を、消費者に納税義務を課したものとはいえない。
--- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---

 さらに、

--- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---
 先に述べたように、消費税相当分の転嫁の仕方は、事業者の対価等の決定如何に委ねられており、その運用如何によっては、消費者に対する実質的な過剰転嫁ないしピンハネが生じる可能性もなくはない。この点において、消費税負担者である消費者側から見れば、消費税分につき、自己の負担すべき額の決定が恣意的に行われるように見える余地はある。
 しかしながら、消費者が消費税相当分として事業者に支払う金銭はあくまで商品ないし役務の提供の対価としての性質を有するものであって、消費者は税そのものを恣意的に徴収されるわけではない。そして、法律上の納税義務者である事業者が、恣意的に国から消費税を徴収されるわけでもない。したがって、消費税法は、租税法律主義を定めた憲法八四条の一義的な文言に違反するものではない。
--- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---

などともある。


弱肉強食の化身のような税

 消費税とは、小売商と消費者の間(事業者と顧客の間)における、要するに物価以外の何物でもない。転嫁できるもできないも、とどのつまりは売る側の腕と状況次第。力関係で勝れば転嫁に加えて便乗値上げもできようが、劣れば自分で引っ被るしかなくなる弱肉強食の化身のような税。問題だらけでないとは言わないが、税とは取れさえすればよいのであって、実質的に誰が負担させられていて、誰が死のうと一家心中しようと知ったこっちゃないという政府の論理司法も支持する。だって、だってだってお国のためなんだもん♪ とだけ、この判決は言っていた。

 「益税」を俎上に載せるための提訴ではあったが、結論は今日に至る「損税」についてもそのまま使われている。倫理や人道に照らした善悪を棚に上げておく限り、この判決は消費税の核心を抉(えぐ)ってあまりあった。

 その内容が当時から広く伝えられ、真っ当な議論が積み重ねられてきていたとしたら、消費税が時の政権によって魔法の杖”か“打ち出の小槌”のようにして使われる無残もなかったに違いない。だがこの間、マスメディアはほとんど何も報じてはこなかった――

 これは一体、どういうことなのだろう。ここまでいいかげんな税制が、いつまでも存在を許されたままでよいものなのか。

 よいはずがない、と私は確信している。


消費税の滞納者が多いわけ

 国税庁はさる8月、2018年度の「租税滞納状況」を発表した。それによれば、同年度中に新たに発生した「新規発生滞納額」は、国税全体だと約6143億円で、前年度比0.2%減。この間の法人税減税や所得税の累進性の緩和、それら直接税のデフレによる税収減および税務当局の徴収強化などの理由から、最も多かった1992年度(約1兆8903億円)のわずか32・5%にまで減少したが、税目別を見ると、消費税だけが約3521億円と、当時よりも新たな滞納を増やした例外的な現象を起こしている。

 新規発生滞納額全体の、なんと57・3%を占めたというのだから驚きだ。と思いきや、これでも60%を軽く超えていた2015年度と比べたら、まだしも少しは改善された姿だとの由。

 

 国税収入の6割が消費税だとでもいうのなら、滞納もそれに見合った数字になるのは仕方がない。だが実際は、目下のところ、国税収入に占める消費税の割合は、せいぜいが30%程度に留まっている。

 とすれば、消費税の新規発生滞納額が多すぎる状況は異常ではないか。考えられる原因はただひとつ。利益に対して課せられる法人税や所得税とは違い、消費税は利益があってもなくても、たとえ大赤字であろうとも、何らかの取引を行った納税義務者には課されるという、他に例を見ない特性だ。

 滞納には重い処罰が待っている。初めのうちは分納などの相談にも応じてももらえるかもしれないが、たび重なれば税務署員に、「そこらへんのサラ金で借りてこいとすごまれるし、期限を過ぎて差し押さえをくらえば、破滅に追い込まれるのが常である。商売をする人間の常識だ。

 だから事業主たちは、「死」にさえ一本道で通じている滞納など、滅多なことではしたくない。それでもしてしまうしないわけにはいかないのが、消費税の滞納なのである。


■無理がありすぎる税制

 無理がありすぎる税制。それが消費税だ。社会保障を充実させるためには“尊い犠牲”も必要だようんぬんと、訳知り顔は言う。だけれども、時の政権が重ねてきたその種の公約が、ことごとくウソであり続けている倒錯は、すでに前回の記事で見た通りである。

 にもかかわらず、新聞もテレビも、肝心なことは絶対に伝えない。8月の国税庁発表がまともに取り上げられなかったのは例年と同様。わずかに報じたマスコミも、見出しを挙げると、こんな具合だ。

 〈税滞納、20年連続減=ピーク時の3割以下に――国税庁〉
                (時事通信8月7日付配信)
 〈財産隠しなど国税告発最多〉(朝日新聞8月8日付東京本社版朝刊)
 〈10月消費増税/確定申告、納付額に注意、国税庁、資金確保補呼びかけ〉
                    (日刊工業新聞8月14日付)――。

 報道というより、あえて問題の本質を外した、税務署の礼賛かキャンペーンだ。そんなことですまされてよいなら、記者など必要ない。税務署に原稿を書いてもらえば、よほど“目的”に適った、正確な記事に仕上げられるものだろう。

 少々長くなってしまった。さて、次回は何を書こうか……。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」

2019年08月05日 00時00分40秒 | Weblog

[※ 消費税が増えただけ… 《大企業や富裕層が受ける減税の恩恵を、消費税が穴埋めしている》にすぎない(東京新聞 2019年7月11日)↑]



2019年7月参院選前の東京新聞の小倉貞俊記者による記事【<参院選 くらしデモクラシー>首相「バブル期超え 最高税収」PRするけど… 主因は消費税 所得税は減収】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201907/CK2019071102000130.html)。

 《安倍晋三首相が参院選の演説でアピールする「過去最高の税収」が話題だ。「経済を強くした」という実績を訴えているようだが、専門家からは「安倍政権下で消費税率を8%に上げたことを忘れているのか」といぶかる声が続出。過去最高の税収の実態はどうか》?

   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
    「週刊朝日のコラム【室井佑月「消費税の嘘」】…。
     《植草一秀さん…。税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。
     ただ、税収の内訳、構造が変わっている。所得税は21.4兆円→17.6兆円に。
     法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と
     <この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、
     消費税が14兆円増えたことだけなのだ>》」

 《この27年間の変化は法人税が9兆円…所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ》。同様に、この28年間の変化は法人税が6兆円…所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ

   『●《むしろ「自民、単独過半数割れ 安倍一強に赤信号」
        でしょーよ。》と報じられない…ズルズル消費増税か?

 斎藤貴男さん、(消費)税率を上げても「「スウェーデンのような高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」。だって、消費税で〝没収〟された血税は、大企業の法人税や大金持ちの所得税の埋め合わせに使われたにすぎないのですもの。《そもそも消費税の増税は、不足する社会保障費に充てるのが本来の目的だったはず》(鈴木哲夫さん)…これはどうなっているのか? 《荻原博子さんも「大企業や富裕層が受ける減税の恩恵を、消費税が穴埋めしている…」》と。
 「輸出戻し税」や「仕入れ税額控除」…どれ一つとっても、最悪な税制。
 消費税制についてあまり語られないこと…斎藤貴男さん《「仕入れ税額控除」の悪用により脱税。「正社員らに支払う「給与」」が仕入れ税額控除の対象。「いわゆる格差社会、ワーキング・プア問題の重要なテーマである非正規雇用は、他ならぬ消費税が拡大させたという現実をご存じだろうか」》? 非正規雇用は、《他ならぬ消費税が拡大させた》のだ。《派遣に切り替えると合法的に節税できる消費税》。大企業や金持ちにカネが集まるようにおプログラムされた最悪な税制。

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●オメデタイ発想=「輸出企業は下請けなどから部品を
         仕入れる際に消費税を支払っている」・・・訳がない?』 

   『●「政治献金は社会貢献だ」: アベ様が辺野古や
        原発の「地元」でやっていることを支持=「社会貢献」?

   『●しつこく消費税増税反対
   『●消費税増税、やってはイケナイ:
        斎藤貴男さん名著『消費税のカラクリ』から学ぶ

   『●内部留保と消費税増税:
       雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化

   『●弱き者から税を獲れ!?
     「法人税を納めている企業が3割未満という現状」と消費税増税

   『●消費税増税: かたや大企業は「不労所得」を得ているわけ!
   『●消費税と朝日新聞:
        大企業の代弁者のようなことをマスコミがすべきではない

   『●消費税・・・「あってはならない税制、許されない税制、
             払えない人間は・・・死ねっていうような税金」
   『●《消費増税…2兆~3兆円を増税対策に計上する構想》
            …《企業救済策に消費税を流用》…《本末転倒》
   『●《きちんと怒り、過ちを正す。私たちは納税者としても
         プロになる必要があるのかもしれない。(阿部岳)》
   『●GDP600兆円へ忖度…《アベノミクスの成果が数字に出ない、 
                     ならば統計のやり方を変えればいい》!?
   『●GDP600兆円へ忖度…アベ様のドアホノミクスな
       ニッポン《GDP統計は鉛筆をなめなめつくっている》
   『●《経済の素人》ても分かる《無理筋な政策》…
      バ「ズ」ーカたちによるドアホノミクスの《虚像と実像》
   『●アホらしき税収不足! 日本の「報道の自由度」72位で、
               「パナマ文書を調査しない国は…と日本くらい」
   『●薔薇マークキャンペーン《消費税増税凍結
       (むしろ…5%に減税することを掲げる…)》…むしろ消費税制廃止を

==================================================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201907/CK2019071102000130.html

<参院選 くらしデモクラシー>首相「バブル期超え 最高税収」PRするけど… 主因は消費税 所得税は減収
2019年7月11日

     (4日、参院選公示の第一声で「過去最高の税収」とPRする安倍首相=福島市で)

 安倍晋三首相が参院選の演説でアピールする「過去最高の税収」が話題だ。「経済を強くした」という実績を訴えているようだが、専門家からは「安倍政権下で消費税率を8%に上げたことを忘れているのか」といぶかる声が続出。過去最高の税収の実態はどうか。 (小倉貞俊


 参院選公示日の四日、安倍首相は福島市で臨んだ第一声で「経済を強くしていけば税収だって増えるんですよ。税収は今年、過去最高になった」「あのバブル時代も超えたんです」と左手を広げて強調した。

 確かに、財務省が二日に発表した二〇一八年度の一般会計決算概要では、税収総額は六十兆三千五百六十四億円と、二十八年ぶりに過去最高を更新。ピークだったバブル期の一九九〇年度(六十兆一千五十九億円)を超えている。

 これは「強い経済」によるものなのか。内訳を見てみると、消費税収入が増えた半面所得税と法人税はむしろバブル期よりも減っていた。九〇年度と比べると一八年度の法人税と所得税は六兆円ずつ低く低所得者ほど負担が多くなる消費税十三兆円も増加。税収の構成比は、四割だった所得税収が三割にまで落ち、一割に満たなかった消費税収が三割を占めるまで膨らんだ

 バブル期と違うのはそれぞれの税率だ。所得税は最高税率が九〇年の50%から45%に法人税も37・5%から23・2%に引き下げられた逆に3%だった消費税率は8%にまで引き上げられている


国税収入の内訳の推移
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201907/images/PK2019071102100069_size0.jpg

 第二次安倍政権が発足した一二年度と比較すると、税収の伸び率は所得税が四割強、法人税が三割弱だが、一四年に5%から引き上げられた消費税は七割の増加となっている。税収増は消費税頼みの実態がある。

 実際、一日発表の企業短期経済観測調査(日銀短観)では、大企業・製造業の業況判断指数が二期連続で落ち込んでいる。同じく一日に内閣府が発表した、消費者心理を示す消費者態度指数は九カ月連続で悪化しており、個人消費も冷え込んでいる。厚生労働省の九日の発表では、実質賃金も五カ月連続で前年同月比を下回っている。

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫さんは「統計不正をはじめ、安倍政権と関わる数値、データは根本的に問題が多い。数字自体は間違っていなくても、都合の良いところだけをPRする傾向がある」。安倍首相がこの選挙戦で、実質的な年金水準は減っているのに、本年度の年金支給額を0・1%増額させたと訴えているのも、その一つという。「そもそも消費税の増税は、不足する社会保障費に充てるのが本来の目的だったはず。それを『税収が増えた』などと自慢するならおかしな話だ」と話した。

 経済ジャーナリストの荻原博子さんも「大企業や富裕層が受ける減税の恩恵を、消費税が穴埋めしている。総所得が増えてはいるが、働かざるを得ない人が増えただけで、一人一人が豊かにはなっていない。安定して徴収できる消費税は不況にも強く、政権にとって都合がいい。『過去最高の税収』とは言葉のマジックにすぎない」と批判する。
==================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●「辺野古とカネ」再び…防衛省OB天下り: 《公平》《公正》、与党・自公や癒着党・お維から最もほど遠い言葉

2019年07月23日 00時00分05秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



琉球新報の【<社説>防衛省OBの天下り 公正さ疑わせるなれ合い】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-955330.html)。

 《なれ合いの構図は公共事業の公正さを疑わせる。米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、軟弱地盤の改良工事に関する調査報告書をまとめた建設コンサルタント3社に、2018年度までの10年間で防衛省のOB7人が再就職していたのである》。

 沖縄タイムスの【社説[辺野古受注社に天下り]防衛省は疑念に応えよ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/447157)によると、《名護市辺野古の新基地建設を巡り、軟弱地盤の改良工事に関する報告書をまとめた建設コンサルタント会社3社に、防衛省OBが再就職していたことが明らかになった》。
 辺野古破壊…カネの腐臭漂う。ズブズブ。

   『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
         「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉
   『●壊憲…《国民投票という劇薬》に最も求められる
        「公平・公正」とは、自公お維キトに最もほど遠い言葉
   『●《安倍首相は…14年4月、政府として運用停止期限を
          「19年2月」とすることを確認》、閣議決定まで…
   『●政権広報「アベ様のNHK」への切っ掛け…アベ様や
        中川昭一氏に「勘ぐれ、お前」と忖度を強要されて…

 《公平》《公正》ねぇ? 「公平・公正」…与党自公・癒着党お維から最もほど遠い言葉だ。《正当性》《信頼》《透明性》もね。
 東京新聞の記事【<’19参院選>沖縄の基地 負担の公平を考えねば】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019071902000157.html)によると、《全国の一人区で激突する自民党と四野党。対立軸の一つが、沖縄県の米軍普天間飛行場返還に伴う辺野古新基地建設の是非だ。立憲民主、国民民主、共産、社民各党は五月、民間の「市民連合」との政策協議で「新基地建設の中止」で合意し、各党が参院選公約に掲げた。一方、自民党は辺野古への移設を「着実に進める」と強調。公明党は辺野古に直接触れていないが「国の安保、防衛政策を基本的に推進していく立場」(山口那津男代表)だ》。

 アベ様の鞭な「政」…「3分の2」か、「2分の1」近辺か、では月とすっぽん。2019年7月参院選では、野党に投票してほしかったのですがねぇ…。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/これが「3分の2」の力だ】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201907190000156.html)によると、《与党で過半数ということは野党が過半数に少し足りない、いわば与野党伯仲ということになる。そうなれば今のようにすべて与党や官邸の都合というわけにはいかなくなる。公文書改ざんも統計不正も、日報改ざんもうやむやにはできないし、3月中旬から6月の会期末まで衆参の予算委員会を開かないなどという暴挙も起こらない。つまり絶対多数の3分の2を与党が持つということは民主主義が停止され、独裁的な政治のみならず社会が作られるということになる。 ★それは言いすぎだというのならば、15日に札幌駅前で行われた首相・安倍晋三の街頭演説で「安倍辞めろ」などと叫んだ男性を警察官が取り押さえ、その場から排除したほか「増税反対」と叫んだ女性も警察官に押さえられ移動させられた。また、歩いている首相に年金問題についてのプラカードを掲げようとした女性も警察官に取り囲まれ、歩道の端に移動させられることはなぜ起きるのか。朝日によれば「トラブル防止と、公職選挙法の『選挙の自由妨害』違反になるおそれがあるとして声がけした」とある。だが声がけなどなく有無を言わせぬ対応だ。現在は道警の対応が変わり「確認中」のようだが、ヤジに神経質な与党3分の2を持つ首相の下、公務員は親衛隊になる。これが3分の2の力だ。憲法改正に必要な議席の意味だけではない》。

 この警察の暴走について、これまた《公正》さ。南彰さんのつぶやき…:

= ・ = ・ = ・ = ・ = ・ = ・ =
南彰@MINAMIAKIRA55
安倍首相を評価する人もいれば、批判する人もいる。どちらも自由。でも批判する人に対し、公務員が法の則を超えて排除するのは危険
安倍首相は暴走する公務員を戒めないといけない。
権力を公正に行使する政権なのか。そこが問われている。
#私たちこのままでいいんですか
= ・ = ・ = ・ = ・ = ・ = ・ =

   『●《「辺野古とカネ」…見積りを依頼した13社のうち…
       12社が一斉に辞退》…《単価を5370円》が偶然の一致?
   『●平和憲法・専守防衛の下で、愚かしい過剰な「思いやり」や
         在日米軍特権を差し出してまで…そんな「不公平」は不要
   『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…
     住民の調査・監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…

==================================================================================
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-955330.html

<社説>防衛省OBの天下り 公正さ疑わせるなれ合い
2019年7月18日 06:01

 なれ合いの構図は公共事業の公正さを疑わせる。

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、軟弱地盤の改良工事に関する調査報告書をまとめた建設コンサルタント3社に、2018年度までの10年間で防衛省のOB7人が再就職していたのである。

 調査報告書は、防衛省の委託を受けた7社で構成する共同企業体(JV)が今年1月に作成した。地盤改良は既存の工法で安定性を確保することが可能とし、騒音や水中の濁り、ジュゴンなど環境面への影響も当初の想定範囲を超えずに施工できると結論付けていた。

 早期に工事を進めたい防衛省の方針を後押しする内容だ。OBが所属する業者が防衛省の事業にお墨付きを与える格好になっている。

 両者にもたれ合いの関係が成り立っているのだとすれば、事業の正当性にも疑問符が付く。

 天下りが確認されたのは、JV7社のうちの3社だ。いずれも東京に本社がある。これまでに、辺野古の新基地建設工事に関するコンサル業務をたびたび手掛けてきた。防衛省によると、12~18年度の3社が関わる受注額は約112億円34件に上る

 防衛省職員が退職後2年以内に営利企業に再就職する場合は届け出が必要だ。2年以上経過しているときは報告の義務はない。OB7人は全員が規定に従って届け出ていたという。

 これについて岩屋毅防衛相は「関係法令の規定に基づき適切に行われている」と記者会見で述べたが、「李下(りか)に冠を正さず」という格言を知らないのか。公職にあった者なら、なおさら、他人から疑いを受ける行動は巌に慎まなければならない。公務に対する信頼を傷つけるからだ。

 OBが水面下で出身省庁に受注を働き掛け、それを受け入れるような癒着体質があるのではないか。特定の業者が潤う構図がありはしないか。天下りの横行はそのような疑念を国民に抱かせる。

 防衛省からの天下りを巡っては、13年12月~15年11月の間に辺野古の工事の関連業務を受注した65社のうち、14社に防衛省や自衛隊のOBが再就職していた。当時の中谷元・防衛相が16年1月に明らかにしている。

 ただし、退職から2年以上たてば民間企業に再就職しても届け出る必要はなく、実態がつかめない。実際は公表されている数よりもさらに多くのOBが天下りしていた。

 反対の民意を無視した国策の背後で、官民のなれ合いによる利権の構図が出来上がってはいないか。天下りが疑念を増幅させる。

 防衛省に求められるのは行政運営の基本である公平公正さと透明性を確保することだ。この際、天下りの実態を徹底的に調査し、所管する事業との関連を含め、国民の前に明らかにしてもらいたい。
==================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●薔薇マークキャンペーン《消費税増税凍結(むしろ…5%に減税することを掲げる…)》…むしろ消費税制廃止を

2019年06月01日 00時00分32秒 | Weblog


日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/衆参同日選なら薔薇の助けが必要では】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201905240000155.html)。

 《そんな中、市民グループが消費税増税反対と財政出動を柱とした「反緊縮」の経済政策を掲げる「薔薇(ばら)マークキャンペーン」の活動が活発だ。統一地方選では薔薇マーク認定候補者55人が全国で立ち、7人が当選し、衆院補選でも1人当選させた。今夏の参議院選で3人を認定している…主な政策は(1)消費税増税凍結(むしろ景気対策として5%に減税することを掲げるのが望ましい)(2)…》

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●オメデタイ発想=「輸出企業は下請けなどから部品を
         仕入れる際に消費税を支払っている」・・・訳がない?』 

   『●「政治献金は社会貢献だ」: アベ様が辺野古や
        原発の「地元」でやっていることを支持=「社会貢献」?

   『●しつこく消費税増税反対
   『●消費税増税、やってはイケナイ:
        斎藤貴男さん名著『消費税のカラクリ』から学ぶ

   『●内部留保と消費税増税:
       雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化

   『●弱き者から税を獲れ!?
     「法人税を納めている企業が3割未満という現状」と消費税増税

   『●消費税増税: かたや大企業は「不労所得」を得ているわけ!
   『●消費税と朝日新聞:
        大企業の代弁者のようなことをマスコミがすべきではない

   『●消費税・・・「あってはならない税制、許されない税制、
             払えない人間は・・・死ねっていうような税金」
   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
   『●《消費増税…2兆~3兆円を増税対策に計上する構想》
            …《企業救済策に消費税を流用》…《本末転倒》
   『●《きちんと怒り、過ちを正す。私たちは納税者としても
         プロになる必要があるのかもしれない。(阿部岳)》
   『●GDP600兆円へ忖度…《アベノミクスの成果が数字に出ない、 
                     ならば統計のやり方を変えればいい》!?
   『●GDP600兆円へ忖度…アベ様のドアホノミクスな
       ニッポン《GDP統計は鉛筆をなめなめつくっている》
   『●《経済の素人》ても分かる《無理筋な政策》…
      バ「ズ」ーカたちによるドアホノミクスの《虚像と実像》

 脱ドアホノミクス、その一点だけでもアベ様のこの独裁ではダメでしょう。ましてや、与党自公や癒党お維に壊憲させるなんて、絶対にダメ。

 消費税制は最悪な税制。「10%増税の延期、8%据え置き」ではなく、「5%へ戻す」でもダメ。「消費税廃止」でしょう。
 以前、室井佑月さんは、《税収が足りなくば、法の抜け道を閉ざし、適正に課税して金持ちからお金をとったらいい》と。いまも変わらず、全く同感だ。それに、血税の使い道がデタラメじゃないか。二重取りな政党交付金、平和主義国家の下でのドブガネな軍事費、N値ゼロで工期・費用が∞な辺野古破壊、《ヤミ金》官房機密費内閣官房報償費内閣官房機密費)…。

   『●アホらしき税収不足! 日本の「報道の自由度」72位で、
               「パナマ文書を調査しない国は…と日本くらい」

 「薔薇マークキャンペーン」の詳細については、マガジン9に2回に渡って。
 【【薔薇マークキャンペーン×マガジン9】考えよう、経済のこと。松尾匡さんに聞く「反緊縮」ってなんですか?(その1)社会福祉分野に、大胆な公金支出を】(https://maga9.jp/190508/)によると、《一つの選挙キャンペーンが立ち上がりました。消費税増税に強く反対し、福祉や教育分野への大胆な政府支出を求めるなどの「反緊縮」経済政策を掲げる選挙候補者を、「薔薇マーク」認定して有権者に可視化するという「薔薇マークキャンペーン」。増税回避も、福祉や教育への支出拡大も魅力的な提案ではあるけれど、「財政危機」が声高に叫ばれる中で、本当にそんなことが可能なのでしょうか…》。
 《1. 消費税10%増税は凍結する。
  2. 介護・保育・医療などに財政出動、雇用を創出する。
  3. 最低賃金を引き上げ、過酷な長時間労働を解消する。
  4. 大企業・富裕層への課税を強化、公正な累進課税。
  5. 4がまだできない間も、2をすぐ実現するため、国債を発行し、
     低コストで資金調達できるようにする。
  6. 公共インフラの充実を図り、公費による運営を守る。》

 【特別企画【薔薇マークキャンペーン×マガジン9】考えよう、経済のこと。松尾匡さんに聞く「反緊縮」ってなんですか?(その2)日本の「財政危機」論は本当か?】(https://maga9.jp/190515-2/)。

==================================================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201905240000155.html

コラム
政界地獄耳
2019年5月24日8時41分
衆参同日選なら薔薇の助けが必要では

★「野党には任せておけない」。統一地方選挙や衆院補選、今夏の参院選挙と今年は選挙の年だが、野党共闘が遅々として進まない。そんな中、市民グループが消費税増税反対と財政出動を柱とした「反緊縮」の経済政策を掲げる「薔薇(ばら)マークキャンペーン」の活動が活発だ。統一地方選では薔薇マーク認定候補者55人が全国で立ち、7人が当選し、衆院補選でも1人当選させた。今夏の参議院選で3人を認定している。では薔薇マークキャンペーンとはどんなものなのか。

★ホームページの薔薇マーク認定基準には以下のようにある。「薔薇マーク・キャンペーンの趣旨に賛同し、財政規律を優先させる緊縮的な政策は正しくないと考え、おおむね以下の反緊縮の経済政策を第一に掲げている立候補予定者を「薔薇マーク」に認定します」とある。主な政策は(1)消費税増税凍結むしろ景気対策として5%に減税することを掲げるのが望ましい)(2)社会保障・医療・介護・保育・教育・防災への大胆な財政出動と質の良い雇用を大量に創出(3)最低賃金の引き上げ。人権侵害を引き起こしている外国人技能実習制度は廃止(4)大企業・富裕層の課税強化などを掲げる。財源は企業増税など「公正な税制」が実現するまで国債発行で賄う(5)国債を発行してなるべく低コストで資金調達することと矛盾する政策方針を掲げない(6)公共インフラのいっそうの充実を図るとともに公費による運営を堅持

★消費税増税反対と財政出動を柱とした「反緊縮」の経済政策を掲げるというものの、全体の政策は決して無理難題ではない。どの政党も乗れるはずだ。現に地方自治体の無所属議員をはじめ、複数野党の議員が認定されている。なぜ政党になると踏み切れないのか。政党が有権者よりも組織を優先することを如実に表すとも言えそうで、次いで認定へのスピードが必要だ。野党は衆参同日選になれば圧倒的な候補者不足に苛(さいな)まれる。薔薇の助けが必要でないのか。(K)※敬称略
==================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●斎藤貴男さん、税率を上げても「「スウェーデンのような高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」

2016年09月26日 00時00分32秒 | Weblog


『憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。/マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)の斎藤貴男さんのインタビュー記事(その1)【この人に聞きたい 斎藤貴男さんに聞いた(その1) メディアが報じない「消費税のカラクリ」】(http://www.magazine9.jp/article/konohito/30149/)。
 ちなみに、(その2)はコチラ

 《消費税常に弱い者に負担が行く不公平な税制度…『消費税のカラクリ』(講談社現代新書)…書評もまったくしてもらえません。新聞も雑誌も、この問題についてはほとんど書かせてくれないですね。もちろん、増税反対の論調は時々載るけれど、僕が本で書いているような、そもそも消費税は仕組みとしておかしい、という話はいっさい載らないんです。最たる例が、「消費税は、実は転嫁できない、弱い者が自分で負担するしかない税制」という話です》
 《税率だけはどんどん上がるのに、スウェーデンのような高福祉国家を目指すんだなんて、政治家は誰も言わない…むしろ、どんどん社会保障は削られてアメリカ型の社会になっていっている

 どう考えても、最悪の税制・消費税。マスコミもほとんど指摘しない。なぜ? 

   『●投票者自身の首を絞めてはいけない: 
      「格差是正のための税制を求め、豊かな層に多く課税すべき」
   『●スガ殿曰く「報道が萎縮するような実態は全く生じていない」
                …「日本は今や世界の笑い者」、恥ずかしい…
   『●アホらしき税収不足! 日本の「報道の自由度」72位で、
              「パナマ文書を調査しない国は…と日本くらい」
   『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
        権力にオネダリして、そうしていただいたのである」
   『●2016年報道の自由度ランキング72位:
       「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪

 斎藤貴男さん流に言えば、《大新聞社は「自分たちだけは例外。権力にオネダリして、そうしていただいたのである》。どうやら消費税増税に賛成する理由は、アベ様らによる、新聞社への軽減税率適用という「御慈悲」にあるらしい。報道機関・ジャーナリズムであれば悪税制度・消費税そのものに反対すべきなのに…。
 アベ様の大好きな、番犬様の本国アメリカの税制はどうなっているのですか? 社会保障費のために消費税やってるの? 一方、しばしば税率の高い国として比較される《スウェーデンのような高福祉国家を目指すんだなんて、政治家は誰も言わない…むしろ、どんどん社会保障は削られてアメリカ型の社会になっていっている》。消費税増税分が社会保障に回っているの? 法人税減税分に代替され、大企業の内部留保分に回っているだけ。それでも自公や「癒」党、民進党ムダ元首相ら消費税増税一派に投票するなんて、オメデタイ人達

 《海外にいっては金をばらまいてきているのに。海外で自分らだけがいい顔をできればそれでOKか。でも、そのお金は血税。…あたしたち国民に向かって、「税収が足りない」とか二度といわないでほしい。そのまえにやることあるでしょう? 世界を揺るがしたパナマ文書》という背景を受けて、室井佑月さんの至言税収が足りなくば、法の抜け道を閉ざし、適正に課税して金持ちからお金をとったらいい》。
 【雨宮処凛がゆく!: 第327回/ピケティ・ブームと税制。の巻】(http://www.magazine9.jp/article/amamiya/17757/)に良いことが書いてある。《ひとつは民間税制調査会。…もうひとつは、「公正な税制を求める市民連絡会(仮称)準備会」。こちらの呼びかけ人は弁護士の宇都宮健児氏…そして私だ。どちらの団体も、格差是正のための税制を求め、豊かな層に多く課税すべき、という点では一致している》。全く同感。消費税増税延期を喜ぶのではなく、消費税そのものを止めよう。消費税なんて、要らない

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●そういうことで騙される人はたくさんいる: 
      内閣支持率49.4%、アベ様による消費増税賛成46・5%
   『●「軽減税率か給付付き税額控除か」なんてことよりも、 
        そもそも消費税を否定する経済学者はいないのか?
   『●消費税増税見送り? アベ様は、「アベドアホノ丸」という
                難破船・泥船が座礁したことを認めた訳だ
   『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
       権力にオネダリして、そうしていただいたのである」

==================================================================================
http://www.magazine9.jp/article/konohito/30149/

2016年9月14日up
この人に聞きたい
斎藤貴男さんに聞いた (その1)
メディアが報じない「消費税のカラクリ


「もっともシンプルで、公平な税制度」──しばしば、そんなふうにも説明される「消費税」。安倍政権は今年6月に増税の延期を発表しましたが、「増税」そのものについては、「いっそうの高齢化社会に向けて、社会福祉の財源を確保するためにはやむを得ない」というのが一般的な認識ではないでしょうか。
しかし、ジャーナリストの斎藤貴男さんは、これに真っ向から反論します。「消費税は、まったくシンプルでも公平でもない、『弱い者いじめ』の税制度だ」──その理由をうかがいました。



斎藤貴男(さいとう・たかお)ジャーナリスト/1958年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業、英国バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。「日本工業新聞」記者、「プレジデント」編集部、「週刊文春」記者などを経てフリーに。主な著書に『機会不平等』(文春文庫)、『ルポ改憲潮流』(岩波新書)、『消費税のカラクリ』(講談社現代新書)、『「東京電力」研究 排除の系譜』(角川文庫)、『ジャーナリストという仕事』(岩波ジュニア新書)など多数。


消費税は「常に弱い者に負担が行く」
不公平な税制度


編集部 安倍政権は今年6月、消費税の税率10%への引き上げを2019年10月まで約2年半延期すると発表しました。斎藤さんは以前から消費税増税に強く反対するとともに、『消費税のカラクリ』(講談社現代新書)というご著書などで、消費税の仕組み自体の「おかしさ」についても指摘されていますね。

斎藤 本を出してから6年になり、もう6刷で累計3万5千部と今どきにしてはけっこう売れています。しかし、書評もまったくしてもらえません新聞も雑誌も、この問題についてはほとんど書かせてくれないですね。もちろん、増税反対の論調は時々載るけれど、僕が本で書いているような、そもそも消費税は仕組みとしておかしい、という話はいっさい載らないんです。
 最たる例が、「消費税は、実は転嫁できない、弱い者が自分で負担するしかない税制」という話です。


編集部 どういうことでしょう?

斎藤 多くの人の理解は、消費税というのは消費者が何かものを買ったときに払うもので、お店の人は代金と一緒に税金分を預かってそのまま納める、というものだと思います。だから、本来なら税率が上がったら、小売業者はその分を売値に転嫁して、税込み価格を上げないといけないわけです。でも、今のように安売り競争が激しい中で、「消費税率が上がったから」といって、本当に値上げができるでしょうか
 運賃や光熱費などの公共料金は政治的に決まるから、増税されればその分を上乗せして値上げ、となりますが、一般の商品やサービスの値段は市場原理で決まるわけで、近くに激安スーパーがあるのに「増税されたから値上げします」とはなかなか言えません。結果として、売値は据え置き、でも年間売り上げ1000万円以上の業者には納税義務はあるから、小売業者が自腹を切って納税するしかない──ということが、あちこちで起こるわけです。
 しかも、ややこしいことに財務省などに言わせれば、これは「増税分はきちんと転嫁できている」ことになるんですね。


編集部 えっ? だって、売値は上げられていないわけですよね。

斎藤 でも、自腹を切ってでもなんででも、増税分はきちんと「納めている」わけだから。つまり、実質上は小売業者が単に自分の利益を削っているに過ぎないんだけど、帳簿上は無理矢理「本体価格を値下げして」転嫁した、という扱いになるんですよ。
 たとえば、本体価格1000円のものなら、5%のときの消費税は50円ですね。それが8%に増税されたら80円になるので、本来の税込み価格は1050円から1080円になるわけだけど、値上げができないのでそのまま1050円で据え置いたとする。でも税金は80円に見合った金額を払わないといけないから、その差額は小売業者が自腹を切って払うしかない。この場合、帳簿上は「本体価格を値引きして972円にして、そこに消費税8%分を乗せて1050円で売った」という計算になるわけです(※)。


  ※消費税8%のときの税込み価格は(本体価格×1.08)円で表せるので、
    税込み価格を1050円にする場合、本体価格をX円として、
    以下の計算式が成り立つ。


     X円×1.08=1050円

          ゆえにX=972・2222…

    つまり、本体価格1000円のものを税込み1050円で売った場合、
    帳簿上は本体価格を972円に値引きし、そこに消費税8%(78円)を
    乗せて販売した、という計算になる。


編集部 消費税はちゃんと8%分もらっているから、転嫁できているじゃないか、という理屈ですね。でも、実際には小売業者の利益が削られているわけで、そんなことが長続きするとは思えません。

斎藤 だから、消費税というのは納税義務者の滞納がすごく多いんです。これは国税庁のホームページにも出ているデータですけど、国税の滞納額全体のうち、60%近くが消費税なんですね。国税収入のうち消費税が占める割合は25%くらいに過ぎないのに、これはどう考えても異常です。
 消費税というのは、法人税や所得税とは違って、利益ではなく取引にかかるので、利益が上がらず赤字になったときでも払わなくてはならない。だからみんな自腹を切って払うわけですけど、その余裕もなくなれば滞納するしかないですよね。そうした「払おうにも払えない」人がたくさんいる、無理のある税制が消費税だということなんです。いわば、中小零細企業いじめと言ってもいい。


編集部 消費税が上がると、倒産する中小企業が増えるというのはそういうことなんですね。そして、そんなに滞納者が多いのなら、税制としても失敗というべきではないでしょうか。弱い立場の人に負担を押しつけている、という気がします。

斎藤 今お話ししたのは、どちらかといえばデフレ状態で値上げができないときの話ですけど、逆にある時期やある商品が非常に売り手市場で、少々値上げしても大丈夫だという状況のときは、当然ながら買い手である最終消費者が増税分を負担することになるし、どちらにしても、「弱いほうが負担する」ことには変わりがありません。財務省はよく、消費税は広くて薄くて公平で中立な税制だみたいなことをいうけど、「広く薄く」はともかく全然公平でも中立でもないんですよ。
 夏の参院選で自民党が圧勝したのは、増税延期をありがたがった中小零細企業の人たちがそっちに流れたというのもあるんでしょうが、そもそも増税を決めたのは政府ですよね。それなのに「増税を延期してくれた」と喜ぶのはさんざんナイフで突きまくられたのに、最後の一撃を心臓に食らう前に手を止めてくれたからと、相手に感謝するようなものだと思います。


消費税が「社会保障の財源になる」
のは本当なのか

編集部 一方で、増税延期についての是非はともかく、増税自体や、まして消費税そのものに正面から反対する人は決して多くはないですよね。大変だけどしょうがないという感じで…もちろん、お話しいただいたような問題点が知られていないということもありますが、社会保障の財源にするための増税という認識が強いことも一つの理由ではないでしょうか。

斎藤 そこがまた厄介な点で。いわゆるリベラルといわれるような人でも、むしろ消費税増税には賛成だったりするんですよね
 僕自身は、仮に本当に全額社会保障に使われるとしても、今お話ししたような弱い者いじめの税制はおかしいだろうと思うので反対ですが、もし仮にちゃんと実行されるのであれば──たとえばスウェーデンのような福祉国家を目指すから、税制もスウェーデンをマネするんだというのなら、それはそれで筋は通っていなくもないかな、とは思えます。それでも単純すぎるぐらいですけれど。
 でも、税率だけはどんどん上がるのに、「スウェーデンのような高福祉国家を目指すんだなんて政治家は誰も言わないでしょう?


編集部 たしかに、「スウェーデンは素晴らしい」という話はあっても、「日本もああするんだ」という話は聞いたことがないかも。

斎藤 数年前にも、読売新聞の一面に「いかにスウェーデンの福祉社会が素晴らしいか」という記事が載っていました。スウェーデンにおける消費税である「付加価値税」が非常に社会福祉に役立っており、高負担でも国民は納得している──という内容で、日本とヨーロッパ各国の消費税率を比較したグラフを示して、「それに比べて日本の税率はまだまだ低い」というんです。でも、別に政府は「スウェーデンのような社会福祉国家を目指す」なんて一言も言ってないんだからインチキこの上ない記事ですよ。むしろ、どんどん社会保障は削られてアメリカ型の社会になっていっているのに、消費税の話をするときだけスウェーデンを持ち出すのはどう考えてもおかしいでしょう。それをいうなら、アメリカには合衆国レベルでの消費税は存在しないんですから。一見似たような税制はありますが、それは小売段階にしかかからない、しかも州単位の地方税です。

 そもそも「社会保障の財源のために増税」という話にも、カラクリがあるんです。たしかに、消費税引き上げを決めた2012年の三党合意の時点では、「増税分は全額社会保障に充てる」という附則が、税制改正法に明記されていました。ところが、5%から8%への増税後、初年度(2014年)の税収は5兆円増えたにもかかわらず社会保障費は5000億円つまり増えた税収の1割分だけしか増額されなかったんです。


編集部 「増税分は社会保障に充てる」んじゃなかったんですか?

斎藤 ところが、これも政府に言わせれば「増税分はきちんと全額社会保障に充てた」ことになる。というのは、増えた税収5兆円のうち5000億円を除いた残りはどこに行ったかというと、それまで別の財源を充てていた社会保障施策に使われたんですね。つまり、新しく増えた分はたしかに全額社会保障に使われたけれど、一方でこれまで社会保障に使われていた分の財源を、別の用途に使っちゃったわけです。たしかに、「増税分を社会保障に充てる」とは言ったけど、「今社会保障に充ててる財源はそのままでとは一言も言ってないから、嘘ではない、という理屈ですね。


編集部 えーっ。詐欺! と言いたくなります。

斎藤 今だって、10%への増税延期で低年金・無年金の人たちへの救済措置が先送りになるとか言われていますけど、本来なら8%に増税した時点で、それくらいどうにかするのが当たり前でしょう。もともと社会福祉に使っていた分を他に回したからいけないのであって、「年金生活者の生活」を口実さらに増税しようというのはひどい話ですよ。
 こんな与太話に騙される国民もどうかと思うし、政府の言い分をそのまま伝えたマスコミに至ってはもう犯罪だと思いますね。ここまでお話ししてきたような話は、消費税の「イロハのイ」みたいなものなんだけど、それさえもまったく報じないんだから。


源泉徴収制度の起源は「戦費調達」!

編集部 報じないメディアの責任についても後ほどうかがいたいのですが、それだけではなくて、私たち自身がまず税の問題にそれほど関心がない、という問題もあるように思います。「なんだか難しそう」だからまあいいや、と流してしまったり…。

斎藤 そうなんです。誰かに話をする機会があっても、「消費税は転嫁ができなくて…」とか説明しだすと、それだけでもうなかなか聞いてもらえない(笑)。


編集部 でも、自分たちの生活に直結する問題ですよね。

斎藤 そのとおりです。たとえば、「交通費込み」の給料で働いている派遣労働の人などは、自分で確定申告して交通費を経費として申告すれば、源泉徴収されたうちの結構な額が返ってくるはずなんですよ。でも、確定申告の仕方や仕組みなんて学校でも教えないから、それさえ知らない人が多い。結果として「取られ損」になっちゃってるんです。
 一方で、正社員の人たちは所得税の納税なども全部会社任せだから、なかなか興味も持てないし。僕だって、新聞社に勤めてたときはほとんど興味がなくて、庶務課から「生命保険の控除証明を持ってきたら還付金がありますよ」とか言われても「めんどくさい」というだけの理由で何もしなかったくらいですから。


編集部 それが、会社を辞めてフリーになって変わられた。

斎藤 もう、なんとか経費として認めさせようと、必死に領収証を集めるようになりましたね(笑)。それに一時期、年収が1000万を超えて課税業者になったことがあって、そうすると自分が消費税を納めなきゃいけないでしょう。それなのに、原稿料とか印税収入とかに消費税の分を上乗せしてくれない出版社などがいくつもあったんですよ。つまり「転嫁できていない」という状態ですよね。
 「原稿料は消費税分を払ってもらってないのに、僕は納めなきゃいけない。これっておかしくないですか」と税理士さんに聞いたら、「おかしいよ。だけどそういうおかしな税制を国会で通しちゃったのが日本国民なんだから、しょうがないだろう」と言われて。それが消費税の仕組みのおかしさに気がついた最初ですね。


編集部 会社員も、全員自分で確定申告をするというシステムになれば、少しは関心が高まるのかもしれません。

斎藤 まったく違うでしょうね。グローバルスタンダードでいえばそれが当たり前。アメリカだってイギリスだって、みんな自分で申告していますよ。
 ちなみに、源泉徴収や年末調整の制度は、もともとはナチスドイツが戦費調達のために発明したものなんですよ。



編集部 そうなんですか! 取りっぱぐれがないから、ということですね。

斎藤 日本も、日中戦争のさなかの1940年に源泉徴収だけを導入して。年末調整はないまま、「取りっぱなし」の制度でした。それで敗戦後に「日本の税制はあまりに封建的だ。ちゃんと市民一人ひとりが自分で確定申告をするのがデモクラシーだ」と、GHQにさんざん批判されたんです。
 大蔵省はかなり抵抗したけれど、最終的には折れるしかなかった。そのときに、バーターとして導入されたのが年末調整なんです。史料によると「日本人はバカだから、自分たちで申告なんてできない。そんなことしたらみんな脱税をする」という意味の主張を日本側がしたんですよ。敗戦まではずっと「日本人は世界一優秀だ」と言ってたのにね(笑)。


編集部 それがそのまま、今でも続いているんですか。

斎藤 本家本元の西ドイツは、戦後に選択制を導入しました。つまり、会社にやってもらうこともできるけど、確定申告を自分でしたい人はそうできる、と。日本は今も、正規雇用の会社員の場合、年収が2000万円以上の人や2カ所以上の会社から給与を得ている人、あとは家を買ったなどの特別な事情があるときしかできませんからね。
 本当は、これだけ非正規労働者が増えているんだし、ユニオンなどが主導して「確定申告運動」みたいなのを始めてもいいと思うんだけど。さっき言ったように、交通費の分を申告するだけでもかなりの金が戻りますから、影響力は小さくないと思います。

その2に続きます)

構成/仲藤里美・写真・塚田壽子
==================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●消費税・・・「あってはならない税制、許されない税制、払えない人間は・・・死ねっていうような税金」

2014年12月14日 00時00分19秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【税制の“大御所”富岡幸雄氏 「消費税は不義の子、廃止に」】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155168)。
東京新聞の社説【社会保障 再分配機能を強化せよ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014112502000164.html)。

 「「先送り」で国民が拍手喝采すると思っているところがふざけている。貧乏人をますます苦しめる消費税は、「延期」ではなく「廃止」が当然なのである・・・・・・景気いいから消費税を上げていい、悪ければ上げない。そういうことではないんです」。
 全く同感、賛成。必見の記事。

   ●『消費税のカラクリ』読了
   『●オメデタイ発想=「輸出企業は下請けなどから部品を
         仕入れる際に消費税を支払っている」・・・訳がない?』 
   『●「政治献金は社会貢献だ」: アベ様が辺野古や
        原発の「地元」でやっていることを支持=「社会貢献」?
   『●しつこく消費税増税反対
   『●消費税増税、やってはイケナイ:
        斎藤貴男さん名著『消費税のカラクリ』から学ぶ
   『●内部留保と消費税増税:
       雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化
   『●弱き者から税を獲れ!?
     「法人税を納めている企業が3割未満という現状」と消費税増税

   『●消費税増税: かたや大企業は「不労所得」を得ているわけ!
   『●消費税と朝日新聞:
        大企業の代弁者のようなことをマスコミがすべきではない


 「安部首相が言う「トリクルダウン」は起こらない」、「1位の三井住友フィナンシャルグループは1479億8500万円の利益に対して納税額は300万円でたった0.002%、2位のソフトバンクは788億8500万円に対し、500万円でこちらは0.006%。怒りが込み上げてきますね」。
 竹中平蔵氏らの言うトリクルダウン理論なんてトンデモ。「お零れは下々には滴り落ちない」し、「貧しい者」どころか自民党に「滴」が・・・・・・・。
 そして、大企業は消費税で「不労所得」を得、法人減税だけでなく、ほぼ納税していない実態・・・・・・「働く」のがアホらしくならないでしょうか

   ●格差社会を助長するトンデモな「ト」理論=トリクルダウン理論
   『●「トリクルダウン理論」: 
        「貧しい者」ではなく「アベ様の自民党」に「お零れ」が!


 「富裕層が富めば、その滴がしたたり落ちるというトリクルダウン効果はなく、庶民の暮らしはより厳しくなるばかりだ。所得の再分配機能を強化すべきだ」。全く同感である。

==============================================================================
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155168

税制の“大御所”富岡幸雄氏 「消費税は不義の子、廃止に
2014年11月25日

     (富岡氏は89年の消費税導入から反対し続けた/(C)日刊ゲンダイ)

過去の政権は「国民だまし討ちの連続

 安倍政権は消費税10%を17年4月まで先送りする。それを御旗にして衆院を解散、総選挙に挑むわけだが、「先送り」で国民が拍手喝采すると思っているところがふざけている。貧乏人をますます苦しめる消費税は、「延期」ではなく「廃止」が当然なのである。1989年の消費税導入時から「反対」を貫いてきた税制の大御所は、「消費税こそがあらゆる諸悪の根源」とバッサリだ。


――今回は景気が良くないから増税先送りということになりました。いつの間にか、消費税の議論が景気の議論にすり替わっているような印象を受けます。

 その通りですよ。景気いいから消費税を上げていい、悪ければ上げない。そういうことではないんです。議論する本質は、「そもそも、税とは何か」「どうあるべきか」でしょう。税法学者は何をやっているんだろうね。税は社会、政治、経済、あらゆるものに絡んでくる。税とは国家のバックボーン(背骨)なんですよ。社会の公正さの鏡といってもいい。税は公正でフェアでなければならない。そうでなければ、社会が、国家が歪められてしまう。


――消費税はそうではない?

 だから、問題なんですよ。あってはならない税制許されない税制なんですよ。


――それは逆進性があるからですか?

 それもありますが、その前に、消費税は人間が生きていることにかかる税金なんですよ。人は生存するためにパンを買う。ものを買わなければ生きていけない。消費税はそこにかかってくる。100円のパンを買わなければ、生きていけないのに、108円かかる。この8円ってなんですか?


――払えない人間は生きていけない死ねっていうような税金ですね?

 そうです。逃れられない税金なんですよ。それも貧しい人ほど、負担率が割高になる。税というものには、応分負担の原則があるんです。強い人、体力がある人が大きい荷物を持つ。そうでない人は軽い荷物にしてもらう。もっと体力がない人は持たなくてもいい。困っている人の荷物は持ってあげる。それが社会の仕組みであり、税の基本なんです。それを消費税は踏みにじってしまう。だから、25年前に消費税が導入される時も、私は体を張って反対したんです。


消費税が上がってもらえる年金が増えましたか?

――衆院予算委員会の公聴会で、〈消費税は低所得者に過酷な税制であり、高所得者への減税である〉〈こんな税制を導入すれば、内需の停滞、物価の上昇を招く〉と述べられている。〈税の公正と正義を取り戻せ〉と主張されていましたね。

 危惧は当たってしまいました。消費税が導入された1989年の大納会で株価は3万8915円という最高値を付けました。その後、下がる一方じゃないですか。失われた20年、経済暗黒の時代が続いている。非正規雇用が拡大し、若者は目の輝きを失っている。社会が公正さと活力を失ったからですよ。

 消費税という税制の歪みだけが原因ではありませんが、消費税導入、引き上げの歴史を見てください。政治家による国民だましの連続ですよ。中曽根さんは売上税はやらないといって、同日選をやって、大勝した。その後、売上税を言い出したため、退陣した。後を継いだ竹下内閣は、中曽根さんがだまし討ち選挙で得た数で消費税法案を通したのです。

 今年8%に上げましたね。社会保障と一体改革ということでしたよね。消費税を上げなければ、社会保障が崩壊するような言い方をした。まさしく脅迫ですよ。それで消費税が上がって、もらえる年金が増えたんですか。医療費の自己負担が減ったんですか。全部逆じゃないですか。消費税というのは、こうして国民をだましてきたんです。私に言わせれば不義の子です。10%への引き上げを延期すればいいってもんじゃなくて、中止、廃止にしなければいけません


安部首相が言う「トリクルダウンは起こらない

――増税分が社会保障にも回らず、財政再建にも寄与していない。なぜ、こういうことが起こるんでしょうか?

 法人税減税に回っているからですよ


――安倍政権は法人税の減税を明言していますね。そうしないとグローバル競争に勝ち残れないという財界の要望を受けて。

 今回が初めてではないんです。消費税は1989年に3%で導入されて、97年に5%、2014年に8%になりました。法人税は84年に43.3%でしたが、消費税導入時の89年に40.0%になり、90年には37.5%、98年に34.5%、99年には30.0%になり、2012年には25.5%まで引き下げられました。さらに来年以降、現在38.01%の法定正味税率(法人税、法人住民税、法人事業税の合計)を20%台にするというのですから、さらにどんどん下がっていく。その結果、法人3税の税収は最高であった1989年の29.8兆円から現在は17.6兆円まで下がっている。89年からの累計では255兆円が減収です。この間の消費税の税収は合計282兆円なのです。


――消費税分がごっそり、法人減税の穴埋めに回っていることになりますね

 しかも、生きている限り逃げられない消費税と違って、法人税はさまざまな税逃れの手法や租税特別措置による政策減税の恩恵がある。グローバル企業であればあるほど、税金が安い国やタックスヘイブンの国に本社を移してしまうから、日本で法人税を払わない。ここにこそ、日本の税制の歪みと欠陥がある。

 消費税を上げるくらいならば、まず、法人税を改めるべきです。20%でいい。大儲けしている大企業がちゃんと税金を払ってくれれば、消費税なんか要らないのです。


■消費増税を法人税減税に回す日本には希望がない

――先生の近著、「税金を払わない巨大企業」には衝撃の事実が書かれていますね。企業利益に対する法人税納税額=実効税負担率をはじいていますが、1位の三井住友フィナンシャルグループは1479億8500万円の利益に対して納税額は300万円でたった0.002%、2位のソフトバンクは788億8500万円に対し、500万円でこちらは0.006%。怒りが込み上げてきますね。

 トーマス・ピケッティという学者が「Capital in the 21st century(21世紀の資本)」という本を書いています。世界で大きな評判になっていますから、もうすぐ邦訳が出るでしょう。2世紀にわたる世界20カ国のデータを分析し、資本主義が発展しても富を分かち合えない、と結論づけています。資本主義は放っておくと、どんどん格差が拡大するのです。富める者はどんどん投資を拡大して、巨大化する。つまり、安倍首相が言うようなトリクルダウンは起こらないんですよ。彼は格差を是正するためには所得や資本にかける累進課税がベストだと言っています。


――ということは消費税を拡大させて、法人減税に回している日本はどうなっちゃうんですか?

 だから、希望がない国になってしまったんです。すべては消費税のせいですよ。諸悪の根源は消費税です。文明国家であってはならないことをやっているわけですよ。


――財務省はEUでも付加価値税が主流だといいますよね。

 なんで悪いところをマネするの?


――増税しないと、財政危機懸念が高まり、国債の金利が跳ね上がるとも?

 嘘ですよ。米国だって、日本の消費税には反対しているんですよ。輸出企業には消費税還付金があるからです。米国には消費税がないのはなぜだかわかりますか? 不公平だからですよ。嘘ばっかり書いている新聞にだまされてはいけません。


▽とみおか・ゆきお 1925年3月20日、山梨県生まれ。中央大学名誉教授。国税庁を経て中大商学部助教授から教授へ。政府税制調査会特別委員など歴任。「税金を払わない巨大企業」(文春新書)が大きな話題に。
==============================================================================

==============================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014112502000164.html

社会保障 再分配機能を強化せよ
2014年11月25日

 富裕層が富めば、その滴がしたたり落ちるというトリクルダウン効果はなく、庶民の暮らしはより厳しくなるばかりだ。所得の再分配機能を強化すべきだ。

 実質賃金は十五カ月連続で、前年同月を下回っている。相対的な貧困率は上がり続け、一人親世帯になると先進国でも最悪の水準だ。生活保護を受給しているのは八月時点で百六十一万世帯と過去最多を更新した。一方で、高額商品の売れ行きは好調で、国民生活の格差は広がっている。

 安倍政権が誕生した二年前の総選挙で、自民党は社会保障について「『自助』・『自立』を第一に」と公約に掲げた。自分のことは自分や家族で面倒をみろ、ということだろう。

 その公約通り、社会保障の削減は進んだ。公的年金は昨年十月から三段階に分けて2・5%引き下げられつつある。国民年金の満額受給者で、すでに年間、約一万三千七百円減った。医療保険では、今年四月から七十~七十四歳の自己負担が順次、一割から二割に引き上げられている。介護保険については、一定以上の所得がある人の利用者負担を二割に上げるほか、特別養護老人ホームの新規入居を「要介護3」以上に限るなどの給付カットが、二〇一五年度から実施される。

 生活保護では、食費などの生活費に充てる生活扶助費が昨年八月から計6・5%引き下げられている。保護が必要な人が利用できなくなると懸念される改正生活保護法も今年七月に施行された。

 来年十月に予定されていた消費税の再増税が延期されたことにより、社会保障の充実策は先細りする見通しだ。政府は来年度一兆八千億円を充てる方針だったが、四千五百億円不足する。

 四月からスタートする待機児童解消に向けた「子ども・子育て支援新制度」は、保育施設の職員増加などが縮小される可能性がある。無年金者を減らすため、受給資格期間を二十五年から十年に短縮し、低所得の年金受給者に最大月五千円の給付金を支給する対策は、先送りの公算だ。人手不足が深刻な介護職員の待遇改善や、低所得高齢者の介護保険料軽減も難しくなっている。

 再増税延期で財源が不足するなら、各省の予算枠を組み替えてでも、年金、医療、介護などの社会保障は充実させるべきだ。所得再分配機能の強化は、最優先に取り組むべき課題だ。
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●消費税と朝日新聞: 大企業の代弁者のようなことをマスコミがすべきではない

2014年12月07日 00時00分28秒 | Weblog


asahi.comの社説『消費増税の先送り―一体改革を漂流させるな』(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)と、
記事【大手企業6割「消費増税、予定通りに」 100社調査】(http://www.asahi.com/articles/ASGCG0432GCFULFA03X.html?iref=comtop_list_pol_n04)。

 「■議論なき政策変更・・・・・・負担増は国民に嫌われる。でも避けられない。だから、与野党の枠を超え、政治の意思として国民に求める――」。
 相変わらず朝日新聞は消費税増税が大好き。消費税のことになると、朝日新聞はいつも酷い。法律で決まっているから? 自分たちマスコミが煽って民主・自民・公明党の3党合意をさせておいて、それはないでしょ! アベ様の次の政権には、そんなクダラン法律を廃止するための法案を出してくれ。

   『●消費税増税についての朝日新聞社説に対する答え

 朝日新聞は、アベ様らの「財政規律の欠如」をなぜ書きたてないのでしょう?

   『●アベ様は「株価さえ上がれば
      何をやっても許されると思っているのだろうか」?
   『
●斎藤貴男さん「庶民から取れるだけ取ろうとしているのが安倍政権」
   『●「財政危機を叫び、国民に大増税を強行しながら、
                この財政規律の欠如は何なのか」!?

   『●「年功序列賃金見直し」: 正義面でアベ様は庶民から
           搾り取れるだけ搾り取り、「ドアホノミクス」を推進

 それに、消費税などと言う選択は全く必要ないし、「人殺しのオモチャ」を止めれば済む話。「「アメリカのために戦争できる国」へということで、超高額な「人殺しのオモチャ」を買う金などは最たる無駄である、とブログ主は思います」。
 ましてや、大企業の代弁者のようなことをマスコミがすべきではない。大企業「60社が「法律に書かれている通り、来年10月に上げるべきだ」と答えた」・・・・・・って、そりゃそうだ、大企業は「不労所得」が得られるんだもの。それに、消費税増税と法人税減税をセットにするわでね。

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●オメデタイ発想=「輸出企業は下請けなどから部品を
         仕入れる際に消費税を支払っている」・・・訳がない?』 
   『●「政治献金は社会貢献だ」: アベ様が辺野古や
        原発の「地元」でやっていることを支持=「社会貢献」?

   『●しつこく消費税増税反対
   『●消費税増税、やってはイケナイ:
        斎藤貴男さん名著『消費税のカラクリ』から学ぶ
   『●内部留保と消費税増税:
       雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化
   『
●弱き者から税を獲れ!?
     「法人税を納めている企業が3割未満という現状」と消費税増税
   『●消費税増税: かたや大企業は「不労所得」を得ているわけ!


==============================================================================
http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

消費増税の先送り―一体改革を漂流させるな
2014年11月16日(日)付

 来年10月に予定している消費税率の10%への再引き上げを先送りする。安倍政権がこうした方針を固め、民主党も認めた。

 再増税は、7~9月期の国内総生産(GDP)速報などの経済統計を見て、有識者の意見も聞きつつ、安倍首相が判断する。菅官房長官らはそう説明してきたはずだ。

 ところが、GDPの発表を待たず、有識者からの聞き取りが続いているさなかに、政府・与党内で増税先送りと年内の衆院解散が既定路線となった。民主党もこの流れに乗るという。


■議論なき政策変更

 首相が公式にはひと言も発しないまま、重要な政策変更が固まる。もちろん、議論がないままに、である。

 2年半前に民主、自民、公明がかわした「社会保障と税の一体改革」に関する3党合意は、次のような趣旨だった。

 ――高齢化などで膨らみ続ける社会保障を安定させる必要がある。その費用をまかなう国債の発行、つまり将来世代へのつけ回しは減らしていくべきだ。負担を皆で分かち合うために消費税の税収をすべて社会保障に充て、税率を引き上げていく。

 負担増は国民に嫌われる。でも避けられない。だから、与野党の枠を超え、政治の意思として国民に求める――。

 そうした精神も議論の空白の中で吹き飛ぼうとしている。

 まず責められるべきは安倍政権だ。税率の再引き上げについては、増税を定めた法律に経済状況を勘案するとの「景気条項」がある。だからこそ、経済統計を待ち、有識者の意見を聞くのではなかったのか。

 確かに、足もとの景気は力強さにかける。とはいえ、08年のリーマン・ショック時のような経済有事とは違う。一体改革は将来にわたる長期的な課題だ。景気が振るわないなら、必要な対策を施しつつ増税に踏み切るべきではなかったか。

 一方、民主党の野田前首相は「景気回復の遅れを政府が認めようとしている中で、増税しろとは言えない」と語る。選挙戦を念頭に、現政権の経済政策の失敗がこの状況を招いたと強調する狙いがあるのだろうか。

 今後、数十年にわたって直面する高齢化と人口減少を見すえ、私たちは「給付と負担」という重い課題に向き合っていかざるをえない。それなのに政治は、「決断の重さ」からいち早く逃げだそうとしている。

 首相は来月の総選挙を念頭に衆院を解散する意向だ。だがその前に、一体改革をどう考えているのか、安倍氏と野田氏は国民の前で一対一で議論する機会を設けてはどうか。


■福祉も財政も直撃

 消費増税の延期は、社会保障のあり方と、それと不可分の財政再建計画を直撃する。

 一体改革では、税率引き上げによる税収の増加分の使い道もおおむね決められている。

 計画していた給付を削るのか。削らないなら財源をどう手当てするのか。

 国債発行に頼れば財政再建は遠のく。政府は基礎的な財政収支の赤字について、GDPに対する比率を10年度の6・6%から15年度に半減させ、20年度には黒字化する計画だ。消費税率を予定通り10%にすれば15年度の目標はぎりぎり守れそうだが、20年度に向けてさらに増税や歳出削減が不可欠という厳しい状況にある。

 日本銀行は、大胆な金融緩和のために国債を大量に買っている。日銀が政府の予算を穴埋めしていると見なされれば、国債や円への信頼がゆらぎ、相場急落に伴う「悪い金利上昇」や「悪い円安」を招きかねない。

 日銀は、10月末に金融緩和策第2弾を決め、国債購入の上積みを打ち出した。その直後に政府が増税を先送りする。市場の不信を招きかねない。


■先送り論に歯止めを

 この間の経緯を見れば、今後も先送りを繰り返すことにならないか、疑念が募る。歯止めが不可欠だ。

 まずは再増税の時期を明確に示すことだ。1年半先送りして17年4月とする案が有力のようだが、なぜ1年半か、社会保障や財政再建をどうするのか、説明する責任が首相にはある。

 そして、給付をまかなうために負担増が避けられないことを語らねばならない。

 そのためにも、法律の景気条項を削除するべきだ。この条項は経済の混乱時に増税を見送る趣旨だとされるが、増税反対派への配慮もあって「経済の好転」を条件とし、目標とする経済成長率が盛り込まれている。

 経済の混乱時に増税を見送るのは当然であり、規定の有無にかかわらず政治の責任で判断すればよい。不人気政策を避ける方便に使われるあいまいな規定は百害あって一利なしだ。

 いま、考えるべきは、全ての世代にわたる助け合いのあり方だ。政治も、私たち国民も、相互扶助の礎である「給付と負担」を熟考する時である。
==============================================================================

==============================================================================
http://www.asahi.com/articles/ASGCG0432GCFULFA03X.html?iref=comtop_list_pol_n04

大手企業6割「消費増税、予定通りに」 100社調査
田中美保 2014年11月16日00時55分

 消費税率を10%に引き上げるのに望ましい時期を、主要企業100社への景気アンケートで尋ねたところ、60社が「法律に書かれている通り、来年10月に上げるべきだ」と答えた。安倍政権は増税時期を1年半先送りする方向だが、好業績の大企業に景気の後退懸念は薄く、昨秋以降の3回の調査で最多だった。

 「法律通り」と考える理由について、43社が「財政再建」、9社が「社会保障費などの確保」を選んだ。三菱ケミカルホールディングス(HD)の小林喜光社長は「10年、20年の計でやるべきだ。今しなければ消費増税はさらに難しくなる」、明治HDの松尾正彦社長は「景気動向に左右される問題ではない」と述べ、中長期的な視点での判断が必要と指摘する。東芝の田中久雄社長は「日本経済には10%への増税を乗り越える力がある。延期は『当面、景気は悪い』というメッセージになる」と話した。

・・・・・・。
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●オメデタイ発想=「輸出企業は下請けなどから部品を仕入れる際に消費税を支払っている」・・・訳がない?

2014年04月11日 00時00分13秒 | Weblog


タイトルとは裏腹に、非常にに重要なgendai.netの記事【輸出産業に追い風 消費税アップで逆に儲かる「主要27社」】(http://gendai.net/articles/view/news/149107)。
琉球新報の記事【消費税増税 暮らしの後退許されぬ 「公平な課税」本格論議を】(http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-222618-storytopic-11.html)。

   『●『消費税のカラクリ』読了
     「こう云った悲劇とは裏腹に、輸出戻し税という仕掛けも。「零細事業者が
      直面させられている悲惨とは裏腹に、消費税は大企業、とりわけ輸出比率の
      高い大企業にとっては実に有利に働く。かれらは消費税という税制によって、
      莫大な不労所得さえ得ていると断定して差し支えない」(p.100)。
      かたや「貰っていない税金をお前が払え」といわれ、かたや大企業は
      「不労所得」を得ているわけ! 馬鹿らしい」。

   『●しつこく消費税増税反対
   『●消費税増税、やってはイケナイ:
        斎藤貴男さん名著『消費税のカラクリ』から学ぶ
   『●内部留保と消費税増税: 雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化
   『●弱き者から税を獲れ!?
     「法人税を納めている企業が3割未満という現状」と消費税増税

   『●消費税増税: かたや大企業は「不労所得」を得ているわけ!

 「輸出企業は下請けなどから部品を仕入れる際に消費税を支払っている」という全くオメデタイ発想。そんな訳がなく、大企業は下請けに「泣かせて」、さらには不労所得=「輸出戻し税」を得ている。本当に下請けを潤しているのか?、そんな訳はなく、最悪の消費税増税・・・・・・「輸出品には消費税がかからないが、輸出企業は下請けなどから部品を仕入れる際に消費税を支払っている。たとえば「100円」の部品を仕入れると、消費税分を上乗せした「105円」を支払う。輸出戻し税とは、この5円分を国から還付してもらう仕組み」。
 「輸出企業は下請けなどから部品を仕入れる際に消費税を支払っている」ことを明らかにすべきである。あるいは、国はきちんとそれを検証しているかどうか、が重要。そうでない限り、「不労所得」と呼ばずにおれない。

 消費税なんて最悪の税制、それを更に増税するのだから信じられない。税収アップの一つの方向性は明確なはず・・・・・・「所得税・住民税は89年に最高税率が76%から65%に引き下げられ、99年にさらに50%に下がった。こうした富裕層向けの減税が所得税収減の要因」。それに、「死の商人」を止めればよいだけ。

 「「ベアを実施した会社が目立ちます。安倍政権の要請で賃上げに踏み切ったのでしょうが、一方で輸出戻し税の恩恵を受ける。まるでバーター取引」・・・・・・日本人はまったくオメデタイ、喜んで消費税増税を受け入れるのだから、喜んで自公議員に投票するのだから。

==============================================================================
http://gendai.net/articles/view/news/149107

輸出産業に追い風 消費税アップで逆に儲かる「主要27社」
2014年3月31日 掲載

     (「輸出戻し税」がキーワード/(C)日刊ゲンダイ)

 4月1日からついに消費増税が実施される。庶民生活は苦しくなるばかりだが、さすがに兜町はたくましい。増税が追い風となりそうな銘柄を探し始めている。キーワードは「輸出戻し税」。税率が5%から8%に上がることで“儲かる企業”が続出するというのだ。

   「トヨタ自動車やホンダ、日産、ソニーあたりが物色されています。
    税率アップにより、企業が受け取る輸出戻し税は増えることになるので、
    黙っていても利益がカサ上げされます」(株式評論家の倉多慎之助氏)

 輸出品には消費税がかからないが、輸出企業は下請けなどから部品を仕入れる際に消費税を支払っている。

 たとえば「100円」の部品を仕入れると、消費税分を上乗せした「105円」を支払う。輸出戻し税とは、この5円分を国から還付してもらう仕組みだ。


■政権のベア実施要請とバーター取引

 この通りだったら、何も問題はないが、実態は大違いだという。

   「仕入れの際、下請けに消費税分を支払っている大企業など
    まずありません。だから戻し税は国の補助金と変わりなく、
    リベートみたいなものです」(元静岡大学教授の湖東京至氏)

 要するに輸出企業は増税分だけ得をする。湖東氏の試算によると、税率アップでトヨタの戻し税は1801億円から2882億円に増える。日産は906億円が1450億円、ソニーは635億円から1061億円になる

   「輸出額の大きい会社ほど、戻し税も多いといえます」(湖東京至氏)

 そこで12年度(13年3月期中心)の売上高や海外売上比率を参考にして、主な企業の輸出額を算出した。上位には自動車、電機、製鉄、精密など日本を代表する大企業がズラリと並んだ(別表参照)。「増税で儲ける企業一覧」といったところだ。

   「ベアを実施した会社が目立ちます。安倍政権の要請で賃上げに
    踏み切ったのでしょうが、一方で輸出戻し税の恩恵を受ける。
    まるでバーター取引ですが、利益増は株価の上昇要因。
    狙い目ではあります」(倉多慎之助氏)

 消費増税分を株投資で取り戻す。そう割り切れば、ウマミのある銘柄群となり得るが…。


【社名/海外比率/海外売上額】
◇トヨタ自動車/75/16兆5480億円
◇ホンダ/83/8兆1986億円
◇日産自動車/80/7兆7036億円
◇ソニー/68/4兆6245億円
◇日立製作所/41/3兆7068億円
◇パナソニック/48/3兆5054億円
◇東芝/55/3兆1901億円
◇キヤノン/81/3兆223億円
◇ブリヂストン/81/2兆8900億円
◇デンソー/51/1兆8262億円
◇マツダ/73/1兆6097億円
◇新日鉄住金/36/1兆5803億円
◇スズキ/60/1兆5469億円
◇コマツ/80/1兆5079億円
◇富士通/34/1兆4897億円
◇三菱自動車/82/1兆4883億円
◇シャープ/59/1兆4623億円
◇三菱重工/45/1兆2680億円
◇三菱電機/35/1兆2484億円
◇富士重工業/65/1兆2433億円
◇富士フイルム/55/1兆2180億円
◇JFE HD/38/1兆2118億円
◇住友電気工業/49/1兆2053億円
◇三菱ケミカル/36/1兆1118億円
◇アイシン精機/42/1兆625億円
◇いすゞ自動車/64/1兆595億円
◇リコー/55/1兆584億円

※東洋経済「会社四季報」などを参考に12年度の海外売上比率(%)、海外売上高を算出
==============================================================================

==============================================================================
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-222618-storytopic-11.html

社説
消費税増税 暮らしの後退許されぬ 「公平な課税」本格論議を
2014年4月1日

 新しい年度が始まった。暮らしをどう守っていくか。3月までと違って、節約と我慢を強いられる家庭から悲鳴が聞こえてきそうだ。

 1日から消費税率が5%から8%に引き上げられた。消費税増税は1997年4月に3%を5%に引き上げて以来、17年ぶりだ。

 第一生命経済研究所の試算によると、増税などによる物価上昇に伴い、年収300~400万円の世帯は2014年度の家計負担が7万8千~8万8千円増える。賃上げで年収が13年度から約2%(7万1千円)増えたとしても、7千~1万7千円の負担増となる。


約束違反

 今春闘は大手でベースアップの回答が増えたが、消費増税による値上げ分を吸収するには至らないとの見方がもっぱらだ。沖縄など地方ではまだベアは厳しい企業も多い。大企業が下請けに増税分を価格転嫁しないよう迫る行為も報告されている。増税は規模の小さな企業ほど重くのしかかる。労働者の実質所得が減ることで消費マインドの冷え込みも心配される。

 消費税増税法は民主、自民、公明の3党合意で12年8月に成立した。合意は医療・介護や年金などの社会保障制度の改革を増税と一体で行うはずだった。だが安倍政権は企業減税を重視した経済対策を優先させ、社会保障改革を先送りした。そもそも今回の増税は国民に対する約束違反ではないか。

 1日から消費税増税のほか、70~74歳の医療費窓口負担は2割に引き上げられ、現役世代でも国民年金や介護保険料が上がる。一方で児童扶養手当などは減る。国民に負担を強いる制度変更が先行する現状には納得がいかない

 国の税収は所得税、法人税、消費税で約8割を占めるが、消費税は増税により14年度税収は前年度比4・7兆円増の15・3兆円に伸び、法人税(10兆円)ほか所得税(14・8兆円)も上回る見込みだ

 消費税が導入された89年度は所得税21・4兆円、法人税19兆円に対し消費税は3・3兆円。この二十数年で企業の税負担は大きく軽減された半面、消費税は5倍弱に増えた。「世界で最も企業が活動しやすい国」(安倍晋三首相)を目指す一方で、庶民の税負担を増やしてきたことが分かる。

 この間、企業資産が減少し、家計資産が増加しているのならまだ議論の余地があるが、実態は逆だ。消費税増税法は来年10月に税率を10%にすると明記しており、安倍首相は経済状況を見て今年末までに再増税を判断するが、この方向は明らかにおかしい。


大盤振る舞い

 所得税・住民税は89年に最高税率が76%から65%に引き下げられ、99年にさらに50%に下がった。こうした富裕層向けの減税が所得税収減の要因だ。所得税や相続税の最高税率は15年分から引き上げられるが、負担能力に見合った税の負担という基本原則に照らして、税制の在り方を今後も議論する必要があるのではないか。収益を拡大させている大企業向けの税制や、海外の「租税回避地」を利用する多国籍企業・資産家らへの課税も本格的に検討すべきだ。

 一方で歳出構造を見直し、予算の無駄を徹底的に排除していかねばならない。安倍政権の経済政策「アベノミクス」は、国土強靱(きょうじん)化の名の下に公共事業の大盤振る舞いを進めている気がしてならない。しかし公共事業の経済効果が限定的であることは過去に何度も指摘されてきたことだ。

 経済を活性化させ、税収を増やすための施策も求められる。内需の拡大が何より重要であり、企業の内部留保を家計へと向かわせ、賃上げを促すことが必要だ。「実感なき景気回復」を終わらせ、非正規労働者の正規化などを含めた所得拡充策を行うことも肝要だ。

 低所得者ほど負担が大きい消費税の増税は、所得水準が全国最低の沖縄に、より影響が大きい。安倍政権は税制の抜本見直しと社会保障改革を急ぎ、国民の不安を取り除く国家ビジョンを提示すべきだ。
==============================================================================

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●安倍首相の脳ミソは「壊憲」「戦争を出来る国へ」でいっぱい(脳ミソがあればの話ですけれどもね)

2014年01月12日 00時00分46秒 | Weblog


東京新聞の記事【暮らしより安保 安倍内閣 膨張95兆円予算案】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013122502000123.html)と、
社説【政府予算案 国民の痛みに応えたか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013122502000153.html)。

 市民の「暮らし」なんてコレッポチも、脳ミソの端っこにも無し(脳ミソがあればの話ですけれどもね)。あるのは、脳ミソの大半が「壊憲」「戦争を出来る国」へ(脳ミソがあればの話ですけれどもね)。消費税増税なんてやる必要ないでしょうに。軍拡を止めればよいだけの話。

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●しつこく消費税増税反対
   『●消費税増税、やってはイケナイ: 斎藤貴男さん名著『消費税のカラクリ』から学ぶ
   『●消費税増税: フリーハンドを渡してはならない
   『●内部留保と消費税増税: 雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化
   『●弱き者から税を獲れ!?
               「法人税を納めている企業が3割未満という現状」と消費税増税

   『●「『平成の治安維持法』をつくった総理」の非常に危険な思い入れ、
                                          それに手を貸す責任

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013122502000123.html

暮らしより安保 安倍内閣 膨張95兆円予算案
2013年12月25日 朝刊

 二十四日に政府が決定した二〇一四年度予算案は、過去最大の歳出額という見かけ以上に、政権の意図がにじむ予算といえる。防衛費を二年連続で増やし、安全保障体制を増強した。官邸広報費を六十五億円に増額、既に成立させた特定秘密保護法などのアピールが見込まれる。教育費では心の領域である道徳教育費を倍増した。人々の暮らし改善より、安保や政権の意思伝達を優先する姿勢が浮かぶ。 (石川智規)

 防衛費は、離島部や領海の警戒態勢強化のため、新型輸送機オスプレイの導入調査費を一億円計上した。米軍のグローバルホークを念頭にした無人偵察機の導入調査に二億円、新型戦闘機F35の四機購入に六百三十八億円を充てるなどし、軍備を増強する。

 政府の重要政策の「理解の浸透を図る」として、官邸主導の広報を強化する。前年度から二十一億円増の六十五億円を充て、国内・国外の広報に費やす。政府が想定する広報テーマには経済政策や安全保障、消費税増税などが挙がる。安倍首相は特定秘密保護法について「国民の懸念を払拭(ふっしょく)すべく説明していきたい」と話しており、同法の説明にも費やされることが見込まれる。

 文教関係予算では、「道徳教育の抜本的改善と充実」として、関連費を前年度から六億円増やし、約十四億円とした。小中学生に新「心のノート」を配布するほか、教員の指導強化費などに充てる。

 防災・減災に向けた「国土強靱(きょうじん)化」事業にも大きく予算をつける。道路の老朽化対策金など、国土交通省分の主な関連事業は一兆五千三百二十五億円に上る。公共事業全体でも12・9%と大幅増の約六兆円だ。

 今回の予算は、消費税が8%に増税される年の予算でもある。だがその中身は、「強い日本を取り戻す」と訴える安倍首相が、目指す方向へかじを切った予算に映る。家計の痛みをやわらげる取り組みは、見えづらい。

 一四年度予算案の歳出総額は九十五兆八千八百二十三億円で過去最大。一三年度補正予算案と合わせれば、歳出規模は百兆円超に膨らむ。一四年度予算案と補正予算案は、来年一月の通常国会に提出する。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013122502000153.html

【社説】
政府予算案 国民の痛みに応えたか
2013年12月25日

 政府の来年度予算案は古色蒼然(こしょくそうぜん)とした自民党色勇ましい安倍カラーも加わり過去最大に膨張した。財政危機を叫んで決めた消費税増税が国民に痛みを強いるのに、この財政規律の緩みは何なのか。

 十七年ぶりの消費税率引き上げと景気回復に伴う法人税などの増収で、全体の税収は前年度より七兆円多い五十兆円を見込む。いよいよ消費税増税がのしかかってくる国民の思いを酌めば、本来の消費税増税の趣旨である社会保障の維持・充実に努めるのはもちろんのこと、増え続ける国の借金を減らし財政健全化につなげるのは当然のことである。

 ところがどうだろう。本年度補正予算で二兆円規模の公共事業費を決めたばかりなのに、さらに六兆円も積み増す。診療報酬は自民党のスポンサーである日本医師会に配慮して土壇場で増額改定を決める。農業も減反を見直しながら転作などの補助金を増額する。業界団体や既得権益層と結び付いた、これら主要項目は軒並み増額し、旧来のバラマキや利益誘導が顕著である。

 安倍晋三首相の指示で防衛予算も二年連続で増やし、装備増強などに余念がない。普天間飛行場の移設問題を抱える沖縄に対して、要求を上回る振興予算を付けるなど辺野古移転決着もにらむような安倍カラーが随所に表れている。

 せっかく税収が上がっても、歳出に対する切り込みが不足しては財政状況は改善しない。政府は、政策経費を税収でどの程度まかなえるかを示す基礎的財政収支の赤字削減幅が、目標の四兆円を一兆円以上も上回ったと胸を張る。

 しかし、二〇一五年度までに一〇年度と比べた赤字幅を半減するという国際公約の達成や、二〇年度に黒字化するハードルは依然として高い。聖域をなくし、初めて三十兆円に達した社会保障費についても高所得者の給付削減に踏み込むなど一段の改革をしなければ実現できないのは明らかである。

 グローバル化や高齢化により財政赤字に苦しむ先進国の多くは、予算制度改革に乗り出している。法的拘束力のある中期計画づくりや、中央銀行のように独立した機関による検証などだ。

 ひとり日本だけが旧態依然のままである。補正予算や決算に対するチェックも甘く著しく透明性を欠いている。経済協力開発機構(OECD)から勧告されたことである。どうしていつまでも財政再建の道筋が見えないのか。それは政治の意思の問題である。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●弱き者から税を獲れ!? 「法人税を納めている企業が3割未満という現状」と消費税増税

2013年12月30日 00時00分44秒 | Weblog


東京新聞の記事【消費増税 個人負担増なのに 法人税納税 わずか3割】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013122202000112.html)。

 輸出戻し税などなどなど・・・・・・最悪の消費税とその増税。欠点だらけで、不公平な税制。
 消費税増税の陰で、「法人税を納めている企業が3割未満という現状」「大企業でも納めていない会社は半数近くにのぼる」をどう理解すればいいのだろう? 大企業は肥え、市民は消費税増税でいじめられる。自公議員や翼賛野党議員は「弱き者から税を獲れ!」と思っている、に違いない。

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●しつこく消費税増税反対
   『●消費税増税、やってはイケナイ: 斎藤貴男さん名著『消費税のカラクリ』から学ぶ
   『●消費税増税: フリーハンドを渡してはならない
   『●内部留保と消費税増税: 雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013122202000112.html

消費増税 個人負担増なのに 法人税納税 わずか3割
2013年12月22日 朝刊

 企業業績が回復しているにもかかわらず、本年度に法人税を納める企業が全企業の三割程度にとどまることが、財務省が行った二〇一四年度予算案の税収見通し調査などで分かった。大企業でも納めていない会社は半数近くにのぼる。安倍政権は企業優遇策を相次いで打ち出しており、納税企業の割合は横ばいのまま。税収の不足分は国民が負担することになる。 (須藤恵里)

 国税庁の会社標本調査によると、一一年度は国内の全企業(二百五十七万社)のうち、27・7%の企業しか法人税を納めていない。資本金一億円超の「大企業」でも納めているのは53・7%にとどまる。財務省関係者は「本年度も三割という傾向は変わらない」と話す。
 以前からある優遇策の一つが「欠損金の繰越控除制度」だ。ある年に巨額の赤字を計上すると、翌年以降その赤字額を黒字額から差し引き、九年間にわたって納税を少なくできる。リーマン・ショック後に大きな赤字を出した自動車や電機、製薬、化学業界などでは、業績が改善した後もいまだに法人税を納めていない大企業が少なくない
 このほか企業が製品開発のために使った研究開発費や設備投資の一部を法人税額から差し引ける特別措置もある。企業を景気浮揚の要とみる安倍政権は、発足後二度の税制改正を通じてこうした優遇策を拡充してきた。
 どの企業が法人税を納めていないかは、詳しい内容を各企業が開示していないために分からないが、財務省の調査では一四年三月期からはようやく自動車や製薬、鉄鋼、化学、金融などの大手が払い始める見通しだという。
 しかし、「三割」の傾向はここ十年以上続いており、識者などからは法人税制の構造的な欠陥を指摘する声も出ている。

「利益への課税 時代遅れ」 野口悠紀雄氏に聞く 
 法人税を納めている企業が3割未満という現状について、早稲田大学ファイナンス総合研究所の野口悠紀雄(ゆきお)顧問に聞いた。

 -納めている企業が三割未満という法人税の現状をどう見るか。

 「税制として公平性に欠ける。法人税という制度が機能しなくなっている。これは、法人税が利益にかける税金であるためだ。高度成長期の利益率が高かったころは、重要な税だった。ところが、一九八〇年代以降、中国など新興国の台頭で世界的市場での価格競争が激しくなり、日本企業の利益が減った。利益に課税する法人税の仕組みが、日本の経済の構造に合わなくなった」

 -利益の出ている大企業でも法人税を納めていないところが多くある

 「欠損金の繰越控除制度の影響が大きい。企業は多年度にわたる事業で利益を生み出すから、この制度自体が悪いわけではない。ただし、輸出企業は円安のためにいま非常に大きな利益を上げている。それにもかかわらず、しばらく税金を納めなくてよいというのは、一般人の感覚としては受け入れがたい」

 -どんな法人税改革が必要か。

 「薄く広く課税する『公平な税』にするべきだ。そのためには利益でなく、企業の規模や売上高などに応じて課税するのがいい。そうすれば課税対象の企業が増え、一定の税収を確保できる」

 -法人税引き下げの議論はどう見る。

 「国が法人税を減税すれば、所得税や消費税での負担増が必要になる。日本で税に関して最大の問題は、国民の多くが納税者意識を持っていないこと。国が何かをする場合には、私たちがコストを払っているという意識を持つべきだ」
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●消費税増税ありきのヒアリングに何の意味があろうか?

2013年09月04日 00時00分50秒 | Weblog


gendai.netの記事【出席の有識者が暴露 「消費税ヒヤリング」のフザけた実態】(http://gendai.net/articles/view/syakai/144310)。そして、asahi.comの二つの記事【来春に消費税8%、賛成7割超 60人ヒアリング終了】(http://www.asahi.com/politics/update/0831/TKY201308310264.html)、【来春に消費税8%、賛成7割超 60人ヒアリング終了】(http://www.asahi.com/politics/update/0831/TKY201308310233.html)。

 そりゃ~「有識者」サマの人選でいくらでもヒアリング内容を誤誘導できるでしょうよ。7割がた消費税増税に無批判賛成派を集めたんですから、ヒアリング内容もお望みどおりの消費税増税賛成になって当たり前。「大企業の代弁者=労働者の敵」米倉弘昌 経団連会長が「消費増税反対」なんて、金輪際、言うはずもない。だって、平然と「企業も消費者も増税を前提に経済活動している。ここで覆ると株安、通貨安、債券安のトリプル安の恐れ」なんて言うことがいえる有識者サマなんですから。こんなヤラセヒアリングに一体何の意味があるのだろうか? 市民の意識を反映しているとはとうてい思えない。「×」の人も、将来の「消費税増税」には賛成で、この最悪の税制そのものへの批判ではないようだ。

 自公議員など、消費税増税派に好き勝手やらせてて、何の怒りも、疑問も感じないなんて・・・・・・。一度でいいので、斎藤貴男さんの『消費税のカラクリ』を読んでくれないかな、きっと気づくはずだから。

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●消費税増税: フリーハンドを渡してはならない
   『●内部留保と消費税増税: 雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化

================================================================================
http://gendai.net/articles/view/syakai/144310

出席の有識者が暴露 「消費税ヒヤリング」のフザけた実態
2013年8月31日 掲載

やはり壮大なガス抜きに終わった

<1人の持ち時間は8分、政府からの質問なし

 消費増税の是非を有識者に聞く、安倍政権の「集中点検会合」が31日に終了。6日間ぶっ通しで総勢60人から意見を聞いたが、大半は「増税やむなし」反対派の声は数えるほどだ。人選を任された甘利経財相は「職業・年齢・増税の考え方について、バランスよく配置した」と言っていたが、フタを開ければ、やはり「結論ありきの壮大なガス抜きだった。出席した有識者のひとりも、ヒアリングのあきれた実態を打ち明ける。

 6日間の会合とも報道陣に公開されたのは、各大臣の冒頭のあいさつまで。麻生財務相が会合の意義をテキトーに語り、甘利大臣が出席者の肩書を紹介すると、報道陣は会場から閉め出された。増税を巡って、どのような議論が交わされたのか。真相は出席メンバーにしか分からない

   「ヒアリング後、数分ほど質疑応答の時間が用意されましたが、
    政府側からの質問はほとんどなかった。誰も何も言わないから、
    私の方から『財務省は誤ったマクロ経済指標をいつまで使う気なのか』
    と逆に質問させてもらったほどです」

 そう会合のシャンシャンぶりを振り返るのは、出席者のひとりで、筑波大名誉教授の宍戸駿太郎氏(経済学)だ。学者やエコノミストを招いた2日目の会合に参加し、「当面は増税を凍結して経済成長を優先すべきだ」という持論を展開した。宍戸氏が続ける。

   「私どもの対面には、麻生・甘利両大臣がテーブルの中央にデンと
    席を構え、経済財政諮問会議の民間議員が横を固めていました。
    私の参加日は、有識者9人が横一列に座らせられ、順に意見を
    述べましたが、1人の持ち時間はたった8分だけ。参考資料を
    あらかじめ配布していたとはいえ、これだけの短時間で意見を
    伝えきるのは至難のワザ。政府側に十分に伝わったのかも疑問です」

 残る8人のうち、宍戸氏のほかに「増税反対」をハッキリと唱えたのは、エコノミストの片岡剛士氏のみ。エール大名誉教授の浜田宏一氏と、クレディ・スイス証券の白川浩道氏が「毎年1%ずつ上げていくべき」と主張したが、増税自体には賛成だった。

   「いま増税すれば、経済成長の腰折れを招くのは自明の理。私は
    経済学者として当然の意見を言っただけで、今回の有識者たちの
    意見が『増税賛成』に傾いているのは信じられません。結局、政府が
    都合の良いメンバーを選んだに過ぎず、専門家の総意は反映されて
    いないのです。政府は私を『反増税の代表格』のように扱っていますが、
    私以上に激しく増税に反対している専門家は大勢います。なぜ、
    経済評論家の三橋貴明氏やエコノミストの菊池英博氏、
    産経新聞編集委員の田村秀男氏などは選ばれなかったのか。
    政府は『バランスを重視した』と言うなら、彼らの意見も聞くべきです」
    (宍戸氏)

 今回の会合はしょせん増税に向け、議論を尽くしましたよという安倍のポーズだ。見え透いたアリバイ工作に利用された有識者たちは、怒った方がいい。
================================================================================

================================================================================
http://www.asahi.com/politics/update/0831/TKY201308310264.html

2013年8月31日22時8分
来春に消費税8%、賛成7割超 60人ヒアリング終了

 安倍政権が、各界代表や経済専門家ら60人から消費増税について意見を聴く「集中点検会合」が31日、6日間のヒアリングを終えた。朝日新聞の取材では、7割を超える43人が来年4月から消費税率を8%に引き上げることに賛成した。一方、反対や慎重な意見は14人いて、「先延ばし」「毎年1%ずつ」「2015年10月に一気に10%に」という提案が出た。3人は「首相に任せる」など賛否を明らかにしなかった。

消費増税賛否 60人の意見

 麻生太郎財務相や甘利明経済財政相らが60人の意見を聴いた。意見は報告書にまとめ、3日にも安倍晋三首相に提出する。

 消費増税法では、消費税率を来年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる予定だが、景気状況などをみて約半年前に最終判断する。予定通りの増税には、米倉弘昌・経団連会長らが賛成し、医療や介護、子育てに関わる人たちも「社会保障の財源のために増税が必要だ」と訴えた。

 これに対し、増税に反対したのは、主婦団体の代表、若者の就職を支援している人など5人。くらしの負担増で貧困や格差が広がりかねないと訴えた。

・・・・・・・・・。
================================================================================

================================================================================
http://www.asahi.com/politics/update/0831/TKY201308310233.html

2013年8月31日22時8分
消費税ヒアリング 60人の増税への賛否と主な発言

(「来年4月に消費税率を5%から8%に引き上げること」に、○は賛成、×は反対、―は無回答や態度保留など。会議後の取材などから)

来春消費税8%、賛成7割超


■第1日 総論

岩田一政・日本経済研究センター理事長・×
 経済へのショックを和らげるには、来年4月から毎年1%ずつ増税していくのが望ましい

加藤淳子・東大院教授(政治学)・○
 軽減税率には反対。何を(軽減の)対象にするかで政治的議論になる(甘利経済財政相の発言紹介から)

古賀伸明・連合会長・○
 所得税や資産課税の累進制(所得・資産が多いほど税率が高い制度)で所得再分配機能を強化するべきだ

古市憲寿・東大院博士課程(国際社会科学)・○
 若者や現役世代に目が向いていない。教育や社会保障など、人々が再生産できるようお金を使うべきだ

増田寛也・東大公共政策大学院客員教授、前岩手県知事、元総務相・○
 景気へのマイナスの影響を避けるために補正予算が必要。安易な公共事業ではなく、将来につながる予算を

山根香織・主婦連合会長・×
 消費増税は断固反対。給料も上がらない今の状態で増税を強行すれば、貧困や格差が拡大すると思う

米倉弘昌経団連会長、住友化学会長・○
 企業も消費者も増税を前提に経済活動している。ここで覆ると株安、通貨安、債券安のトリプル安の恐れ



■第2日 経済・金融(1)

伊藤隆敏・東大院教授(国際金融)・○
 増税してもデフレ脱却に失敗することはない。(先送りなど)代案には政治的、時間的コストが大きい

稲野和利・日本証券業協会長・○
 増税の延期は、株安や金利上昇などの混乱を招くおそれがある。補正予算などで景気の腰折れを防ぐべきだ

片岡剛士・三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員・×
 黒田日銀総裁は2年で年2%の物価上昇を達成しようとしている。達成するまで消費増税は先送りすべきだ

熊谷亮丸・大和総研チーフエコノミスト・○
 景気の下支え策を講じたうえで増税すべきだ。法人減税や住宅(販売)の激変緩和策、給付金、公共事業を

宍戸駿太郎・筑波大名誉教授(経済政策)・×
 7年後まで増税を凍結すべきだ。2020年に(失業者がほとんどいない)完全雇用を達成してからでも遅くない

白川浩道・クレディ・スイス証券チーフエコノミスト・×
 1%ずつ5年にわたって上げる方が望ましい。デフレ脱却の確率が高まり、より税収も増える可能性がある

武田洋子・三菱総合研究所チーフエコノミスト・○
 デフレ脱却と財政再建の両立が必要。財政への信認がないと「悪い金利上昇」につながる可能性がある

中空麻奈・BNPパリバ証券投資調査本部長・○
 財政再建は急務。若い世代と60歳以上の世代間格差が大きい。消費税を増税して格差を埋めるべきだ

浜田宏一・エール大名誉教授(国際金融)、内閣官房参与・×
 (増税は)デフレ脱却を阻害する。1年延ばすか、(税率を)毎年1%ずつ高めていくことも考慮すべきだ



■第3日 国民生活・社会保障(1)

井伊雅子・一橋大教授(医療経済学)・○
 将来の医療や介護が心配で消費を控えようと思う人が多い。(社会保障の)安心感が増税の理解につながる

石黒生子・UAゼンセン副書記長・○
 (税率)引き上げ分は社会保障の充実に使うべきだ。非正規労働者に社会保険の適用を拡大してほしい

工藤啓・NPO「育て上げ」ネット理事長・×
 生活への打撃で非正規雇用の若者らが前に進む力が失われる。マクロ(経済)的に正しくても賛成できない

小室淑恵・ワーク・ライフバランス社長・○
 待機児童対策をスピーディーに進めるべきだ。団塊ジュニア世代が出産適齢期を終えてからでは遅い

永井良三・自治医科大学長・○
 予定通り(税率を)引き上げなければ社会保障の整備ができない。団塊世代は12年後に75歳以上。待てない

宮本太郎・中央大教授(福祉政策論)・○
 雇用と経済を支える税の使い方、社会保障改革をきちっとやるという条件で早急に消費増税に着手すべきだ

横倉義武・日本医師会長・○
 社会保障財源として使うべきだ。(税率を)1%幅ずつ上げると診療報酬(の事務)などで手間がかかる

吉川万里子・全国消費生活相談員協会理事長・○
 安心して暮らせる社会のためにやむを得ない。使い方を明確にし、公共事業にできるだけ流れないように


■産業

石沢義文・全国商工会連合会長・×
 (増税分を)中小は価格転嫁できない。免税や簡易課税を広げる対策がないと中小商工業への打撃が大きい

岩沙弘道・不動産協会長、三井不動産会長・○
 財政規律と社会保障は避けて通れない。増税後の住宅市場の落ち込みはローン減税の拡充もあり、限定的だ

岡村正・日本商工会議所会頭、東芝相談役・○
 社会保障が今の財政では回らず、10%上限の増税はやむを得ない。ただ、複数税率の導入には断固反対

岡本圀衛・経済同友会副代表幹事、日本生命保険会長・○
 (財政再建の)国際公約を破ると国債や株が暴落する。若者の将来のために現役の我々が痛みを負うべきだ

小松万希子・小松ばね工業社長・○
 財政状況を考えると仕方ないが、大企業のように円安・株高の恩恵はなく、賃金もすぐには上げられない

清水信次・日本チェーンストア協会長、ライフコーポレーション会長・―
 増税するかどうかは総理が決め、国民はそれに協力すべきだ。増税するなら低所得者の負担軽減策が必要だ

鶴田欣也・全国中小企業団体中央会長・○
 景気回復はまだ中小企業には浸透していない。中小企業に届く景気対策や税制面での配慮をしてほしい

豊田章男・日本自動車工業会長、トヨタ自動車社長・○
 消費増税には賛成だが、自動車の国内生産を維持できるよう、自動車取得税や自動車重量税は廃止を

樋口武男・住宅生産団体連合会長、大和ハウス工業会長・○
 財政を改善しなければ、不信感で国債が値下がりして金利が上がる。駆け込みでの住宅取得者の混乱も招く



■第4日 地方・地域経済

青柳剛・群馬県建設業協会長、沼田土建社長・○
 建設業は景気に左右され、疲弊している。増税時には(公共事業での人件費の)単価も引き上げてほしい

阿部真一・長野県佐久市の岩村田本町商店街振興組合理事長・×
 (来春は見送って)15年10月に一気に税率10%に。2段階で税率を上げると、消費が2回冷え込んでしまう

岸宏・全国漁業協同組合連合会長・○
 魚の消費減退が心配なので、(食品などの税率を低くする)軽減税率の適用を検討してほしい

坂井信也・日本民営鉄道協会長、阪神電気鉄道会長・○
 1%ずつの(税率)改定はその都度システム改修が必要で極めて困難。(増税後は)地方鉄道への支援も

立谷秀清・福島県相馬市長・○
 被災した弱者や高齢者のためにも社会保障の財源は必要だ。被災地といえども反対の立場はとれない

谷正明・全国地方銀行協会長、福岡銀行頭取・○
 財政再建と社会保障改革のためには増税が必要。予定通りに増税できなければ、国際的な信用を失う

西田陽一・おんせん県観光誘致協議会長・○
 商品(価格)と税金を別々に示し、(価格転嫁しやすい)外税方式が時限立法で認められた。恒久化を

万歳章・全国農業協同組合中央会長・○
 食料品への軽減税率をぜひ導入してほしい。1%ずつ(税率を)上げるのはコストがかかるので反対

古川康・佐賀県知事・○
 景気減速を防ぐため、高速道路無料化など、人の移動や旅行のきっかけをつくる需要喚起策をしてはどうか



■第5日 国民生活・社会保障(2)

青山理恵子・日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会副会長・○
 生活困窮者や障害者に対しては、手厚い対策をとるべきだ。税収増はすべて社会保障費に充ててほしい

大久保朝江・NPO法人・杜の伝言板ゆるる代表理事・×
 増税は仕方ないが、1年先送りすべきだ。被災地は復興が遅れており、増税がものすごく影響する

岡崎誠也・国民健康保険中央会長、高知市長・○
 消費税は(低所得者ほど負担が重い)逆進性がある。増税と同時に低所得者対策をきめ細かくやってほしい

奥山千鶴子・NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長、NPO法人びーのびーの理事長・○
 消費増税は子育て世代にとって本当に厳しいが、ここで上げなければ子育て支援を充実させられない

白石興二郎・読売新聞グループ本社社長(日本新聞協会長)・×
 読売の主張は「来春の増税を見送り、15年10月に10%に」。新聞協会としての統一見解はない

清家篤・慶応義塾長、社会保障国民会議会長・○
 予定通りの税率引き上げが将来世代の負担を軽減する。社会保障の安心は景気にもプラスの影響を与える

馬袋秀男・「民間事業者の質を高める」全国介護事業者協議会理事長・○
 社会保障と税の一体改革の道筋をつけないと、12年後に100万人必要とされる介護の担い手が集まらない

林文子・横浜市長・×
 増税はやむを得ないが、(時期が)来年4月と言い切ることはできない。国が慎重に判断することだ

広田和子・精神医療サバイバー・×
 低所得者が一番打撃を受けるのが消費税だ。暮らしを守るため、増税前に社会全体を見直すことが大事だ



■第6日 経済・金融(2)

植田和男・東大院教授(マクロ経済学)・―
 賛否は言わなかった。(増税を)ゆっくりやるのも一案だが、その時は税率10%の先の姿も同時に示すべきだ

菅野雅明・JPモルガン証券チーフエコノミスト・○
 将来的には税率を20%に上げる必要がある。8%への増税の景気対策は3兆~5兆円の補正予算が必要だ

国部毅・全国銀行協会長、三井住友銀行頭取・○
 海外は増税を織り込んでおり、先送りすれば信認が揺らぐ。景気対策として公共投資や低所得者への給付も

高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト・○
 財政規律を守る姿勢を示すことが重要だ。8%にも上げられないならば、10%はますます難しい

土居丈朗・慶大教授(財政学)・○
 社会保障の世代間格差が広がっている。消費税で、高齢世代を含むすべての世代が負担を分かち合うべきだ

永浜利広・第一生命経済研究所主席エコノミスト・―
 1997年の増税幅2%に対し、今回は3%で国民負担はより大きい。増税と合わせ、大胆な景気対策も必要

西岡純子・アール・ビー・エス証券東京支店チーフエコノミスト・○
 増税しないと(国債の)格下げで金融市場が混乱する可能性がある。増税直後の大きな影響は長く続かない

本田悦朗・内閣官房参与、静岡県立大教授(国際金融)・×
 1%刻みで増税してはどうかと提案した。デフレ脱却を確実に実行し、税収を上げることを重視すべきだ

吉川洋・東大院教授(マクロ経済)・○
 社会保障を安定させ、財政再建を進める第一歩。よほどの出来事がない限り、やめるべきではない
================================================================================

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●消費税増税・原発再稼働・TPP推進、早く民意を問うてくれ!

2012年08月21日 00時00分08秒 | Weblog


消費税増税についての東京新聞の記事三つ(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012081102000123.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012081190070716.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012081102000115.html)。
 特に最初の社説は素晴らしい。消費税増税で大喜びの朝日新聞の社説とは、大違いである。

 腹の立つ毎日である。私だけ?
 お盆前、消費税増税法案が成立した。斎藤貴男さんの『消費税のカラクリ』を読んで以降、強きを助け、弱きを挫く消費税を、あえて増税するという愚策をよく理解できるようになった。『消費税のカラクリ』でも指摘されていたと思うが、アメリカ追従の我国の政治家や経済学者が、こと消費税に関しては、ヨーロッパ諸国とばかり消費税率だのを比較し、アメリカの「消費税率」には全く触れないことの不思議!?

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●消費税のカラクリ: 斎藤貴男さんロングインタビュー

 ムダなことばかりやるムダ首相には、さっさと民意を問うてくれ!、と言いたいが、聞く耳持たずだろうな、きっと・・・。首相官邸周辺の「音」が聞こえず、官邸でお食事会をゆうゆうと楽しんでいるような人だから。原発再稼働について民意を問う気があれば、官邸の外に出てくれば良いだけであるにもかかわらず。

 一方で、東京新聞のこの記事『「第三極」6氏政策の相性は? 焦点はTPP』(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012082002000124.html)を見ると、「第三極」などと持て囃されていて大丈夫なのか?、というグループが多くて憂鬱になる。
 「原発推進」・「消費税増税」・「TPP推進」の三つの軸の内どれか一つでも賛成派のグループ(4つ)は問題外である、と私は思う。ただ、そうでない河村たかし氏グループには「?」が付くし、元大阪〝ト〟知事のグループが「原発推進」慎重派というのは「奇妙」でしょう。大飯原発が再稼働した大きな要因は元大阪〝ト〟知事にある、と私は思います。そこに、そのまんま氏について『「中京維新」顧問に東国原氏 橋下氏との連携に向け』(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012082001001289.html)といった大笑いな記事まで出てきて、オイオイ本気か?、お願いだから「第三極」になんて絶っ~対に成らないでおくれ、と祈るような気持ちになってくる。有権者の皆さんお願いしますよっ!!

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012081102000123.html

【社説】
消費税増税法が成立 「代議」機能せぬ危機
2012年8月11日

 消費税増税のための「一体」改革法が成立した。民主党マニフェストを逸脱し、半数を超える国民が依然、反対だ。代議制は果たして機能したのか。

    「民主党政権は、マニフェスト違反の消費税率引き上げを行う権限を
     主権者からは与えられていないんです。議会制民主主義の
     歴史への冒涜(ぼうとく)であり、国権の最高機関の成り立ちを
     否定するものです」

 今年一月、野田佳彦首相の施政方針演説に対する各党代表質問で、こう指摘した議員がいた。自民党総裁、谷垣禎一氏である。

マニフェスト違反
 政権選択選挙とされる衆院選で多数の議席を得た政権与党が内閣を組織し、選挙公約に基づいて法律をつくり、政策を実行する。
 それは谷垣氏が指摘するまでもなく、議会制民主主義(代議制)の「大義」であり、衆院議員が国民の代表として議論する「代議士」と呼ばれる所以(ゆえん)だ。
 もちろん、激しく変化する現代社会では、政治的、経済的、社会的な情勢変化に応じ、柔軟に政策変更をすることは必要である。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故後に、それまでの原発推進路線から脱原発路線に転換するのは当然であり、代議制の大義を損なうものではない。
 しかし、消費税増税はどうだろう。民主党は二〇〇九年衆院選マニフェストに消費税増税ではなく行政の無駄削減による財源捻出を盛り込み、当時の鳩山由紀夫代表ら各候補が「消費税は増税しない」と公約して政権に就いた
 野田氏は選挙戦で「書いてあることは命懸けで実行する。書いていないことはやらない。それがマニフェストのルール」とまで言い切っていたではないか。
 それが一転、消費税増税に政治生命を懸ける姿勢に変節した。これを、民主党の「マニフェスト違反」と呼ばずして何と呼ぼう

政治を国民の手に
 本格的な少子高齢化を迎え、社会保障を持続可能な制度に抜本改革する必要はある。国の借金が一千兆円に上る財政事情への危機感は国民も共有しているだろう。いずれ増税が避けられないとの覚悟も多くの国民にあるに違いない。
 とはいえ、誰がどうやって税金を負担するのかというルールづくりは、議会制度の成り立ちをひもとくまでもなく、民主主義の存立にかかわる重大な問題だ。公約違反の一方的な課税は国民の納税者意識を蝕(むしば)みかねない。
 国民は選択していない消費税増税を、民主党政権が政府や国会の無駄を削ることなく、社会保障改革の全体像を示すことなく強行したことに怒りを感じているのだ。
 当初は公約違反を批判しながら公共事業費増額との引き換えなのか、消費税増税に加担した自民、公明両党も同じ穴の狢(むじな)である。
 自分たちの思いが政府や国会に届いていない、代議制が機能していない危うさを感じているからこそ、消費税増税に国民の多くが反対し、脱原発、原発再稼働反対を訴える人たちが週末ごとに国会周辺を埋めているのだろう。
 政府も国会も、マニフェスト違反の消費税増税や首相の再稼働容認を機に代議制が危機的状況に陥りつつあると気付くべきである。
 この状況を、国民が政治の「劣化」と切り捨てるのは簡単だが、それだけで政治は変わらない。街角で声を上げることは重要でも、その声が為政者や議員に届かなければ政治を動かせない。
 代議制を鍛え直し、政治を国民の手に取り戻すには、選挙で意思を示し、議員や政権を厳選するしかない。
 消費税は一四年四月に8%、一五年十月には10%に引き上げられる。それ以前、現衆院議員の任期満了の一三年八月までに必ず衆院選は行われる。消費税増税の是非を国民が選択する最後の機会だ。
 消費税増税に納得できれば、賛成の政党、候補を、できなければ反対の政党、候補を選べばいい。
 もちろん、選択すべき政策は消費税だけではない。政府や行政の無駄にどこまで切り込むのか、どんな社会をつくるのか、社会保障制度改革の具体的な設計図や、安全保障・外交政策も判断基準だ。
 マニフェストに嘘(うそ)はないか、官僚の言いなりになりそうか否か、政党や候補の力量も見極めたい。
 投票先を決めるのは有権者だが判断材料を提供するのはわれわれ新聞の仕事だと肝に銘じたい。

速やかに解散せよ
 首相は衆院解散の時期を「近いうち」と述べたが、消費税増税の是非を国民に問うためには速やかに解散する必要がある。
 そのためにも、違憲状態にありながら各党間の意見の違いから進んでいない衆院「一票の格差」の早期是正に、首相は指導力を発揮すべきだ。民主党に有利な時期を探ろうと是正を怠り、解散を先送りすることがあってはならない。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012081190070716.html

消費増税法が成立 民意が握る最終判断
2012年8月11日 07時07分

 消費税率引き上げを柱とする社会保障と税の一体改革関連法が十日午後の参院本会議で、民主、自民、公明などの賛成多数で可決、成立した。関連法では現行5%の消費税率を二〇一四年四月に8%、一五年十月に10%へと二段階で引き上げる。一方で社会保障制度の抜本改革はほとんど先送りされた。募る生活不安にこたえる議論は展開されず「成立ありき」の民自公三党の思惑が先行。国権の最高機関としての役割を果たせなかった。
 増税実施は景気回復を前提としており、一三年秋ごろの閣議決定で正式決定される。
 参院本会議での増税法採決では、民主党からは六人が反対した。六氏は本会議後、離党しない意向を示した。
 野田佳彦首相はこの後の記者会見で、消費税増税について「〇九年衆院選の民主党マニフェストに記載がなかった。深く国民におわびしたい」と陳謝。「増収分は全額社会保障で還元されることを約束する」と述べた。
 自民、公明両党党首との会談で一体改革関連法成立後の「近いうちに」行うことで合意した衆院解散の時期については「重要法案をきちんと仕上げるのが責任だ」と指摘。衆院の「一票の格差」是正に関する選挙制度関連法案や、本年度予算の財源の裏付けとなる公債発行特例法案の成立が前提との考えを示した。
 十日成立した一体改革関連法は増税法など八本。税率引き上げの条件として「経済成長率で名目3%、実質2%を目指す」ことを努力目標とした「景気条項」が設けられた。民主党マニフェストの主要政策である最低保障年金の創設や後期高齢者医療制度の廃止などは結論を棚上げし、新設される「社会保障制度改革国民会議」が議論する。
 参院本会議では増税に反対する「国民の生活が第一」など野党七党派が平田健二議長の不信任決議案を提出したが、民自公三党などの反対で否決された。

◆実施の前に衆院選
 消費税増税法が十日、成立した。だが増税実施が正式に決まったわけではない。止める道筋は、まだいくつも残っている
 長引くデフレ経済下の増税は個人消費を冷え込ませ、景気をさらに悪化させるおそれがある。増税を実施するには景気回復が不可欠だ。成立した増税法にも「景気条項」と呼ばれる付則がある。そこでは、税率引き上げの条件として「経済成長率で名目3%、実質2%を目指す」と明記した。経済情勢が増税に耐えられるかどうかを見極め、場合によっては引き上げに待ったをかける規定だ。
 長引く景気低迷で「名目3%、実質2%」を達成するのは容易ではない。過去十年間では一度も達成していない。最も高い名目成長率となった二〇一〇年度ですら1・1%だ。付則の数字は「努力目標」ではあるが、法律に書かれた数字を達成しないまま、増税に踏み切ることは許されない。
 さらに大切なのは、増税前に必ず衆院選が行われることだ。
 野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表は「近いうち」に衆院解散・総選挙を行うことで合意。その解釈は割れるが、今秋ごろ解散するとの見方が強い。仮にずれ込んでも、衆院の任期満了は来年八月末。増税前には必ず、民意を表明する機会がある。
 増税の是非は衆院選後の政権が最終判断する。正式には来年秋ごろ経済情勢を踏まえて閣議決定で決まる予定だ。衆院選で増税反対を訴える勢力が多数を握り、政権を獲得すれば、増税しない判断をすることになる。
 閣議決定を待たずに、新政権が増税停止法案を提出し、多数で成立させれば、その段階で増税は止まる
 その政権を構成する国会議員を決めるのは、衆院選で投じられる私たちの一票。増税するかどうか。その最終判断は民意が握っている。

 (関口克己・東京新聞)
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012081102000115.html

消費増税 成立 デモの若者「政府信用できない」
2012年8月11日 朝刊

 消費税増税法が成立した十日、首相官邸前では、金曜日恒例の脱原発を求める抗議行動があった。原発も増税も私たちの将来の生活に直結する。増税分は社会保障に必ず使うと首相は言っているが、原発再稼働のようにまた裏切るのではないか。抗議行動に集まった若者たちからは疑問の声が相次いだ。 (中山高志)

 「次世代につけを回さないため増税するというなら、政府はまず最大のつけである原発をやめるべきだ」。高校生桐山凜太郎さん(17)=東京都豊島区=は話す。手には、暴力的ではない意思の表明であることを示す白い風船。周辺では人びとが歩道を埋め尽くし、熱気と湿気が入り交じる。
 桐山さんは映画監督を目指しており、デモをテーマにした作品をつくっているという。原発について友だちと話すことも増えた。「目的も示さないまま原発を再稼働させるような政府の言うことを、増税でも信じることはできない」と懐疑的だ。
 清瀬市の農業根本拓也さん(20)は次の衆院選が初めての選挙になる。「増税で僕らの将来の不安を解消すると言っても、信用できないですね。民主党は、マニフェストで約束しながら、やらないことばかりだったし」。大政党は信用できないため「まずは小さな政党の言うことから勉強して投票したい」という。
 一緒にいた父親で会社員の清孝さん(61)も「政府は新しく新幹線の建設を認めようとするなど公共事業にお金をかけようとしているが、本当に若い世代のために使ってくれるのか」と心配する。
 葛飾区の女性派遣会社社員(35)は「最初に消費税増税の話が出た時も、福祉目的とか言っていたが、いつの間にかどこかにいってしまった。今回もそうなるのでは」と不信感を募らせた。
 東京電力福島第一原発事故をきっかけに、政治について関心を強めた。デモにも参加し、国会議員に自分の意見をメールやファクスなどで送るようになった。「言いたいことは、きちんと言葉にしないといけないと感じるようになりました」
 杉並区の中学校女性教員(27)も「増税で本当に私たちの将来を守ってくれるのか」と首をひねる。「次の選挙では、誰が原発にノーと言ってくれるか、誰が増税分のお金をきちんと使ってくれるか、しっかり調べて投票したい」と語気を強めた。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●原子力ムラ村長を原子力規制委員会委員長に推す環境相のセンス

2012年07月26日 00時00分26秒 | Weblog


センスの無い規制委員会人事についての東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012072502000124.html)。こちらは、連合の情けない姿についての東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072401002338.html)。消費税増税のセンスの悪さについてのこれまた東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012072502000125.html)。最後も、週末デモに関して、これまた東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012072502000137.html)。

 原子力ムラ村長を原子力規制委員会委員長に推す環境相のセンスって? センスが悪すぎるでしょう。どういうこと、一体?

 連合の存在意義っていったいなんでしょうか? この人も、毎週末首相官邸周辺、その他で一体何が起きているのかを理解できていなようです。首相が何度も変わることで世界の笑いものになろうと、FUKUSIMA原発人災後に原発再稼働・原発輸出・原発建設・核燃サイクル継続で蔑まれるよりははるかにマシである。消費税増税で、市民の生活が破壊され、自殺者が増えるよりもまし。老朽化した、あの美浜原発でさへ動かしたくてしょうがないような恐ろしい国だ(東京新聞、「美浜原発2号機が運転から40年 再稼働は見通せず」)。「ストレステスト」なるものが、いかにいい加減で、恣意的で、茶番な計算ゴッコであるのかがよくわかる。
 そもそも連合は、経団連同様、大企業の代弁者なのか。市民や労働者のために存在するのではないのか?

 首相のセンスの悪さも救い難い。「いま消費税増税すべきではないが」「命を懸けて消費税増税します」、というセンス。ここ数か月や数十か月で、景気が回復し、「消費税増税」できる状態にでもなると思っているのでしょうか? 第一、増税するのならば、消費税増税は最もセンスが悪い。鳩山元首相の消費税増税反対や原発再稼働反対デモ参加を批判するが、確かに政治的行動であろうし、人気取りの行動かもしれないが、どちらのセンスが市民の支持を得られるものなのか? その意味では、東京新聞や日刊ゲンダイなど一部を除き、マスコミのセンスが最悪。

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012072502000124.html

規制委員長 田中氏起用撤回を 脱原発派議員
2012年7月25日 朝刊

 脱原発を訴える与野党の衆参国会議員七人らは二十四日、国会内で緊急記者会見を開き、原子力規制委員会の委員長に原子力委員会の前委員長代理・田中俊一氏を起用する政府の人事案の撤回を求めた。
 会見に出席したのは民主党の川内博史、橋本勉、社民党の福島瑞穂、阿部知子、服部良一、吉田忠智、参院会派・みどりの風の谷岡郁子の各氏と、金子勝慶大教授ら有識者や市民団体など。
 橋本氏は「原子力委員長代理だった田中氏は原発推進の中心メンバー。規制と推進の組織を分けるために規制委員会をつくるのに、推進派を規制委員長にするのは矛盾だ」と批判。福島氏は「原発推進をするという政府の宣戦布告だ」と述べた。
 金子氏は「田中氏は原子力ムラの村長で、今もムラに居続けている人。人事案を作った細野豪志環境相は官僚のとりこになりつつある」と懸念を示した。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072401002338.html

連合会長、首相再選を支持 BS番組で
2012年7月24日 22時18分

 連合の古賀伸明会長は24日夜のBSフジ番組で、9月の民主党代表選で野田佳彦首相の再選を支持する考えを明言した。「野田首相就任時から『党にとってラストチャンス』と言ってきた。5年で6人の首相が誕生した日本政治はよくない。続けるべきだ」と述べた。
 民主党最大の支持組織である連合トップの支持表明は、再選を目指す首相の後押しとなりそうだ。
 古賀氏は代表選について「党運営や政策論議を大激論すべきだ」と述べ、無投票は避けるべきだとの認識も示した。

(共同)
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012072502000125.html

今の景況消費増税厳しい」 首相、思わず本音?
2012年7月25日 朝刊

 二十四日の参院予算委員会で、野田佳彦首相が今のような経済状況で消費税率引き上げが可能かとの質問に「現時点のこの瞬間は厳しいのではないか」と答弁し、直後に訂正する一幕があった。
 たちあがれ日本の片山虎之助氏が「今の状況で消費税を上げる、上げないを判断するならどうするか」と尋ねたのに対し、首相は「まだデフレから脱却できていない」と指摘した。ただ消費税増税法案が成立すれば、政府が景気状況を踏まえて増税前に是非を判断する手順になっているため、すぐに「言葉足らずだった。現時点では(増税を)判断するのは難しいという意味だ」と言い直した。
 増税法案は、税率を二〇一四年四月に8%、一五年十月に10%に引き上げる内容。付則に名目経済成長率3%程度、実質で2%程度を目指すとした景気条項を設けたが、努力目標で強制力はない。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012072502000137.html

【社説】
反原発抗議行動に考える 人々の声が政治を変える
2012年7月25日

 毎週金曜日の夕方、首相官邸と国会議事堂前は数万人の群衆で埋め尽くされる。原発再稼働に反対する抗議行動。「人々の声」をどう考えたらいいのか。
 小雨が降って、夏とは思えぬほど冷え込んだ七月二十日。霞が関周辺の路上は夕方から人々が集まり始めた。高齢者や母子連れ、働き盛りの若者たち。身に着けたTシャツや小物、手製のプラカードには反原発運動のシンボルである鮮やかな黄色が目立つ。
 午後六時。スピーカーから「再稼働反対」のシュプレヒコールが鳴り響く。開始の合図だった。

淡々と冷静な女性たち
 抗議行動は四月に数百人で始まった。いま街頭に繰り出す人の波は名古屋、京都、大阪、広島など全国に広がっている。七月十六日、東京・代々木公園で開かれた集会・デモには猛暑の中、十七万人(主催者発表)が集まった。
 膨れ上がる参加者の人数とは対照的に、多くの人々は拍子抜けするほど冷静だ。歩道の石垣に腰を下ろしていた中年の女性が言った。「こういう運動で原発が止まるとは思わない。でも、いま声を上げなきゃと思って」。暗がりの中、黙って掲げた手製の電光式プラカードには「NO NUKES(核はごめんだ)」という文字が光る。
 代々木公園で「原発、いますぐやめろ」というコールが響いた。すると、年配の女性は「“やめろ”って言ったって、そう簡単にやめられるもんじゃないわよ」と独り言のようにつぶやいた。
 スピーカーの声はずっと叫んでいた。だが、彼女たちは激せず、あくまで淡々としている。
 日本で大規模な街頭デモが繰り広げられるのは、一九七〇年の安保反対闘争以来である。首相官邸前に限れば、六〇年の安保闘争以来、ほぼ五十年ぶりになる。どこが違うのか。

政治の主役は政治家か
 かつてのデモは暴力的な行動を伴った。警察・機動隊の阻止線を突破する。それが目標であり「戦い」だった。
 だが今回は、まったく異なる。官邸周辺を歩き、声を出す。黙ってプラカードを掲げる。白い風船をかざす。風船は新党日本の田中康夫衆院議員が現場で配り始め、シンボルになった。そして午後八時になると整然と帰って行く。
 代々木公園で女の子を連れた母親はこう言った。「私は最近までワーキングプアで、忙しくて声を出す暇もなかった。上のほうで政治やってる人たちは何してるの。市民を中心に考えてほしい。子どもの将来が心配です」
 年配女性は「私たちはもう、どうなってもいいけど、若い人がかわいそう。長いものに巻かれろじゃなくて、個人一人一人が声を出さなければいけない。今日はそう思って来たんです」と応じた。
 官邸や国会議事堂前に集まるのは、こういう人たちである。
 かつて六〇年安保闘争の最中、岸信介首相は「私には“声なき声”が聞こえる」と言って騒然とした国会周辺のデモを無視した。
 いま「声なき声」の人々は声を出し始めた。収束しない福島原発事故の怖さ、今後も長く続く被災者の苦しみ、福島だけでなく首都圏や東北にも広がる放射能汚染。そうした現実を肌で感じて抗議の輪に加わっている。
 人々の街頭行動は原発再稼働だけでなく、政治のあり方をも問うている。政治とは何か。あれこれと考えるより、次の憲法前文を読んだほうが早い。

   「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、
    その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者が
    これを行使し、その福利は国民がこれを享受する」

 憲法は国政を「国民の信託による」と記している。だがいつの間にか、人々の間に「政治は政治家や政党がするもの」であるかのような思い込みが広がってしまった。私たち新聞もそうだ。政治面に登場するのは、ほとんどが政治家や政党の話である。
 政治の主役は国民であるはずなのに、代理人にすぎない政治家が主役であるかのような錯覚が広がった。街頭に立つ人々は本末転倒に目を覚まし「再稼働反対」のスローガンに託して、異議申し立てをしているように見える。

国民の声が届かぬ官邸
 象徴的な場面があった。七月二十日夕、鳩山由紀夫元首相が官邸前に現れ、こうスピーチした。

   「私はかつて官邸の中にいたが、いつか国民の声が届かなくなっていた。
    これから官房長官に会って、みなさんの声を伝えます」

 人気取りと批判するのはやさしい。だが、人々が元首相を街頭に引っ張り出したといえないか。主役が代理人を使う。それは本来、政治のあるべき姿でもある。声が届けば、政治は変わる
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●看板を渡してはいけない: 非増税公約で当選した議員が増税法案に賛成票を投じたことにこそ驚く

2012年06月27日 00時00分23秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/politics/update/0626/TKY201206260147.html)、東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012062690163909.html)、もう一件asahi.comの記事(http://www.asahi.com/politics/update/0626/TKY201206260501.html)。最後に、gendai.netに出ていた、大飯原発再稼働反対の凄まじいデモの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/137244)。野田首相は何も感じないようだし、マスコミもほとんど報じないダラシナサ。

 酷い「決断と実行」である。ムダ内閣の本領発揮。なぜ、今、消費税増税や大飯原発再稼働を「決断と実行」しなければならないのか、理解不能である。東京電力FUKUSIMA第一原発人災の対策が最優先されるべきなのに、やるべきことはやらず、無駄なことばかりに「決断と実行」。それにしても、18時から行われた野田首相の記者会見の酷いこと。社会保障がなぜ消費税増税でできるのか? 意味不明じゃないか。あの記者会見を聞いて、国民の皆様のどのくらいの方が納得がいき、(テレビの道端インタビューでは意図的に賛成者を選別している様であるが)消費税増税に賛成の気持ちを持っただろうか。私はとても納得いかない。
 斎藤貴男さんの『消費税のカラクリ』を読んでから、モノを言ってくれ、という感じ。

   『●『消費税のカラクリ』読了
   『●消費税のカラクリ: 斎藤貴男さんロングインタビュー

 マスコミは、造反組のレッテルを貼り、小沢一郎氏らが分裂して党を出ていくように煽っているように見えるのだけれども、逆じゃないのか。公約に「造反」し、増税しないといった主張を撤回した現民主党執行部こそ、出ていき、看板を第2自民党に変えるべきではないのか。本家自民党を吸収し、第3自民党(公明党)を吸収して、すっきり見えやすい形に変えるべきである。反対票が57票に驚きは何も感じない。当たり前の行動である。増税しないといって当選した議員が、289票も消費税増税法案に賛成票を投じたことこそが驚きである。別に支持者ではないが、公約違反者に民主党の看板を明け渡すなど、お笑いもいいところだ。

(※文春などが小沢一郎氏の足を引っ張っているが、まずは、ココを見てから考えてみても遅くはないですよ、皆さん。 ⇒ いつもすいません、『来栖宥子★午後のアダージォ/さながら水面に浮かぶうたかた、手すさびのようなもの』からの孫引き記事 「小沢家の悲劇「妻・和子の手紙」の真相 週刊ポスト2012/7/6号(2012年6月25日発売)」(http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/05c3796395b59f25cd12c012fb2ada6e))

================================================================================
http://www.asahi.com/politics/update/0626/TKY201206260147.html

2012年6月26日11時46分
消費増税法案、特別委で可決 午後に衆院通過へ

 消費増税関連8法案は26日昼、衆院特別委員会で民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決された。午後の衆院本会議でも可決され、参院に送られる。消費税率を引き上げる法案の衆院通過は18年ぶり。

 26日午前の特別委の締めくくり総括質疑では、野田佳彦首相が民主党内の造反の動きをふまえ、「結論を出す時には出さなければならない。決断と実行の政治の象徴的なテーマだ。力を合わせてこの山を乗り切りたい」と強調した。

 消費増税関連法案は民自公3党で修正合意した。8法案のうち社会保障制度改革推進法案と認定こども園法改正案は3党で共同提出。当初、政府が提出した総合こども園創設法案は採決しない。

・・・・・・。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012062690163909.html

民主、50人超反対 消費増税法案が衆院通過
2012年6月26日 16時39分

 消費税率引き上げを含む社会保障と税の一体改革関連法案は26日午後の衆院本会議で民主、自民、公明3党の合意に基づく修正案とともに採決され、3党などの賛成多数で可決された。審議は参院に移る。

 採決は消費税増税や社会保障関連に分けて行われ、増税法案は賛成363票、反対96票。民主党では小沢一郎元代表や支持議員、鳩山由紀夫元首相ら50人以上が反対し、棄権も含め造反が相次いだ党執行部は処分を検討する。

 元代表のグループには離党して新党結成を目指す動きがあり、民主党は分裂含みの局面を迎えた。

(東京新聞)
================================================================================

================================================================================
http://www.asahi.com/politics/update/0626/TKY201206260501.html

2012年6月26日19時43分
造反の小沢氏「何とか消費増税阻止を」 記者会見の要旨

 民主党の小沢一郎元代表の記者会見要旨は次の通り。

     ◇

 先ほど衆議院で消費増税法案が自公民などの多数決で可決された。私どもは増税先行は国民に対する背信行為、ウソつきと言われても仕方ない行為だと思う。

 我々は行政の無駄を省き、戦後のひずみを是正する大改革をやる(と約束した)。社会保障、年金、医療について改革案を掲げて政権交代を実現した。それを一切棚上げし、消費増税だけを先行することは私ども国民が決して納得しない、許さない行為だ。

 そういう信念のもと本会議で反対の意思表示をした。同じ思いで行動してきた多くの仲間とともに、私たちの意思表示を明確にできたのは大変よかった。参院での審議を通じ、何とか消費増税を阻止できる努力をしたい。

 野田内閣が言葉の上では政治生命をかけると言っていた法案に反対したので、今後、それなりの対応をしなければならないが、私は今まで最善の策は民主党が2009年総選挙の時、国民に訴えた原点に返る、初心を思い起こすことだと申し上げてきた。消費増税が強行されたことで、最善の策をとる可能性は非常に小さくなったが、最後の努力として民主党のあり方に帰ることを政府、党執行部に主張していきたい

 ただ、総選挙もかなり近いと予想されるので、いたずらに時間を経過するわけにはいかない。近いうちに決断しなければならないと思うが、最後の努力をして最終結論を出したい。野田首相が話し合おうということならば、喜んで話す。
================================================================================

================================================================================
http://gendai.net/articles/view/syakai/137244

官邸前4万5000人の衝撃 野田首相にトドメ刺す市民デモ地獄
2012年6月25日 掲載

 スゴいことになってきた。先週末の22日夜、首相官邸前で行われた反原発デモのことだ。夕方から始まった抗議活動に、仕事を終えた一般市民が次から次に参加。4万5000人の巨大なうねりが官邸を包囲し、「原発再稼働反対!」「野田やめろ!」の大合唱が永田町を揺るがしたのだ

 実は、この官邸前デモは3月にスタートして以来、毎週実施されてきた。ツイッターやフェイスブックで情報が拡散。回を重ねるごとに参加者が増え、今回、ついに4万5000人――。政治に無関心だった若者たちも熱くなっている。

 国民が怒るのも当然だ。大マスコミの世論調査でも「再稼働を急ぐなの声は7割に達している。それなのに、野田首相は「国民生活を守るため」とヘリクツをこねて、勝手に再稼働に突っ走った。おまけに、稼働準備が始まっている大飯原発では、不気味なトラブルが頻発している。19日には発電機の冷却水の水位が下がって警報音が鳴り響いたばかりだが、24日も、送電異常を知らせる警報が26回も鳴った。官邸前デモに参加したジャーナリストの田中龍作氏が言う。

   「このデモは組織の動員ではなく、一般の市民がツイッターなどを通じ、
    草の根で集まっています。その人数は毎回、記録を更新し続けている。
    次回はさらに増えるでしょう。エジプトやリビアで市民がネットを通じて
    デモを呼びかけ、政権を転覆させた『アラブの春』にそっくりです。
    あのときも、新聞やTVがウソばかり報じていることに国民が怒り、
    ネットで革命の火が広がっていった。今回のデモを、国内メディアの
    多くは無視していますが、神経を疑ってしまいますよ

 実際、海外メディアもデモを報じたのに、日本でまともに報じたTVはテレビ朝日くらい。4万5000人が官邸を包囲したのに、NHKも報じないのだからア然だ

 しかし、いつまでも見て見ぬふりができるものか。国民の怒りのノロシはあちこちで上がっている。23日には新宿でも再稼働反対のデモ行進が起きたし、東京・明治公園では2万4000人が集まり、デモを行った。


地元・千葉でも「NOだ!ヤメロの大合唱

 極め付きは24日、野田の地元の千葉・船橋で開かれた抗議デモだ。2200人が「野田はNOだ!」のプラカードを掲げ、原発再稼働や消費増税反対を訴えた。かつての支持者が「09年の衆院選では野田に投票したが、裏切られた。あのときの票を返せ!」と叫んだほか、「地元の恥だ!」の声も飛び交った。デモ参加者らとハイタッチしていく通行人の姿も目立った。

 野田は26日に消費増税法案の衆院採決を強行するつもりだが、今週末にも、再び官邸前で大規模デモが行われる。再稼働と増税に激怒する市民であふれかえるのは必至だ。国民をナメたら、とんでもないことになる。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする