阿部ブログ

日々思うこと

良寛遺墨碑「天上大風」〜東京大学戦没同窓生の碑

2018年12月23日 | 雑感
東京大學の医学部卒業生有志による戦没同窓生の碑が、東京大学・本郷キャンパスの外、第一書房の右隣にある。
「天上大風」は、書に関心のある人なら誰でも知っている良寛の代表作だ。同窓生の碑の文字も、味わいがある。良寛の書は生前から人気があった。

              

東京大学戦没同窓生の碑

昭和6年(1931)から昭和20年(1945)まで15年(満州事変 日中戦争 太平洋戦争)にわたる戦争で東京大学も多数の戦没者を出したが戦後50年のあいだその実数は不明のままであった
このたび大学による学徒出陣の調査が行われ1,700人近い戦没者が明らかになったが その実数は2,500人にも達すると推定されている
私たち医学部卒業生有志はこの事実に驚き 悲しみ 世紀がが変わる前に追悼の碑を建ててこの事実を後世に伝えるべく追悼基金を組織した
この「東京大学戦没同窓生之碑」は 大学正門前のこの地にお住みの方々から温かいお心をいただいて建立が可能になり 同窓生あい集って建立するものである
「避けがたい状況の下に 愛する人々のために一命を捧げた」若者たちのいたましくも悲しい事実を歴史に刻む碑であって 戦没同窓生への深い思いを「天上大風」という良寛の言葉に託した
今世紀最後の東京大学5月祭初日の今日 ここに同志あい集ってこの碑を建立し音楽と花を捧げ深い哀悼を世に伝えるものである

平成12年5月27日

医学部戦没同窓生追悼基金

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