阿部ブログ

日々思うこと

シリア情勢:トルコにパトリオットを配備

2012年12月18日 | 日記

以前のブログにも書いたが、報道にもある通りトルコにパトリオットが配備される。
シリア情勢とトルコ

シリア軍は、自由シリア軍に向けてスカッド・ミサイルで攻撃しているとの情報があり、アレッポ地域がターゲットになっている模様で、打ち込まれているスカッドは北朝鮮製(Hwasong-6)とも言われており、シリア情勢は化学兵器問題もあり緊迫している。

トルコに配備されるのは、シリアに一番近いディヤルバクル県にあるNATOの空軍基地。
発射サイトは当初2サイトで、1サイト当たり発射機は6基で、総配備数は12基。実戦運用は米軍が行い400名がトルコに装備と共に移動する。それと、マラトゥヤ県のキュレジッキ地区チャルシャク高地(標高2100m)にあるミサイル防衛(MD:Missile Defense)レーダー基地にもパトリオット1サイトが配備される予定。このレーダーシステムは、レイセオン社のAN/TPY-2(Xバンド・レーダー)で最新鋭。

米軍以外には、オランダとドイツがパトリオット配備を検討している。ドイツではパトリオット部隊とAWACSの派遣についての審議が行われ、賛成461、反対86、棄権8で可決。派遣期間は最長で2014年1月31日。

因みにトルコのミサイル防衛は3段階から構成されており、パトリオットは、短距離ミサイルとロケットからの防衛を担当し、THAAD(Terminal High Altitude Air Defence)が中距離の防衛する。大気圏外を通る長距離弾道ミサイルに対しては地中海に展開している米海軍イージス艦2隻が迎撃する。

さてトルコ空軍は、シリアとの国境線上空をF16による武装偵察飛行を継続しているが、このF16は第2戦術航空司令部の第181航空隊と182航空隊の所属で、部隊はパトリオットが配備されるディヤルバクル県の空軍基地に所在している。
現在もトルコ空軍は、シリア空軍機が国境地帯に進出した場合、躊躇なく攻撃する態勢を崩していない。

最後に自衛隊は「パトリオット」と呼ばず「ペトリオット」と呼んでいるが、個人的にはパトリオットよりもイスラエルのアイアンドームを配備した方が良いと思っている~