今季の日本プロ野球の「ゴールデン・グラブ賞」が発表された。
【投 手】東克樹(DeNA) 126票※初受賞
【捕 手】坂本誠志郎(阪神)117票※初受賞
【一塁手】大山悠輔(阪神)212票※初受賞
【二塁手】中野拓夢(阪神)110票※初受賞
【三塁手】宮崎敏郎(DeNA)145票※5年ぶり2回目
【遊撃手】木浪聖也(阪神)157票※初受賞
【外野手】近本光司(阪神)287票※3年連続3回目
岡林勇希(中日)196票※2年連続2回目
桑原将志(DeNA)87票※6年ぶり2回目
そこでびっくりしたのが、阪神の受賞者の数。
ポジションは、野球だから当然9つ。
受賞者9人のうち、半数超の5人が阪神の選手だったから、驚いた。
昨シーズンは、エラーが最多のチームだったのに、今年はゴールデン・グラブ賞5人とは。
たしかに、今年の阪神は、去年に比べてエラーの数は減ったように感じてはいた。
だが、調べてみると、阪神のエラーの数は大して減っていないのである。
去年と比べると、たった2個しか減っていないのだ。
大幅に減ったのは、巨人である。
28個も減っている。
これならば、巨人にゴールデン・グラブ賞受賞者がたくさんいてもいいはずなのだが、なんと巨人の受賞者はゼロであった。
去年に比べて+5と微増のDeNAからは、初受賞や久々の受賞者2人を含め、3人が受賞である。
さて、近本は昨年も受賞しているが、失策が3あったのが、今季は0であるから3年連続3回目、両リーグ通じての最多得票を獲得したのもうなずける。
昨季三塁手で9個の失策をした大山は、今季一塁を守って失策数は6と減らした。
試合中継を見ていて、時々うまいなあ、と感じたことは一度や二度じゃない。
初受賞にふさわしいと思う。
さて、二塁手では、11年連続かつ11回目の最多記録がかかった広島の菊池を抑えて、中野が獲得した。
たしかに、中野は今季二塁手にコンバートされて、失策は去年の18(ただし遊撃手として)から、9に半減した。
だが、菊地の失策数は、昨季も今季もたったの3であった。
だが、中野とはわずか3票差で落選となった。
これは、どう見ればいいのだろう?
まあ、いろいろあるが、いいところで好守を見せていたことが大きいのではないだろうか。
ダブルプレーを成立させて相手のチャンスの芽を摘んだり、ピンチの場面でファインプレーをしたりして、打たせて取る阪神投手陣を助けたことが、何度もあった。
それが、中野選出の大きい要因だろう。
このほかに、シーズンを通して活躍した木浪も選ばれ、初受賞しているが、失策数は中野より1個多い10であった。
そして、シーズン後半梅野に代わって本塁を守った坂本が捕手として初受賞している。
こうしてみると、阪神は、捕手の坂本、内野手で大山、中野、木浪の3人が初受賞となって選ばれているのがわかる。
阪神投手陣の防御率は、セントラル・リーグで唯一2点台の2.66である。
それを支えたのは、好リードの坂本。
そして懸命に投げる投手陣を、大事なところで内野の守備陣がよく助けていたということだ。
失策数は、全体では大して変わらないかもしれないが、要所で好守が見られていた。
そんなわけで優勝への貢献度が高い守備力を買って、ゴールデン・グラブ賞に阪神の選手たちが多く選ばれたのだろうなあ、と推測する。
やっぱり優勝すると違うものだねぇ。