フライデーナイトゲーム。
新潟にとっては、今季4試合目の金曜夜の試合。
アウェイでの対戦相手は、首位神戸との勝ち点差2で優勝争いを繰り広げる、現在2位の横浜Fマリノス。
自分たちのホームで勝利して、明日の試合の神戸にプレッシャーをかけたいマリノス。
対戦前のJリーグの公式サイトの今日の試合の見どころには、
対する新潟は現在10位。すでにJ1復帰初年度での残留を決めており、ACL出場圏浮上の可能性もない。まずは古巣戦となる松橋 力蔵監督がどれだけ選手たちをモチベートして試合に臨めるかがポイントになる。
対峙するのは優勝争いに身を置く昨季王者。モチベーションは“MAX”で絶好調と言っていい相手の攻撃をどう消すか。指揮官が真っ向勝負を選択する線も消せないが、前回対戦と同様、相手の強みを消すクレバーな戦いでシーズンダブルを達成し、来季につなげたい。
こんな記事が載っていた(一部のみ)。
「J1復帰初年度での残留を決めており、ACL出場圏浮上の可能性もない」チームだから、暗に勝てやしないだろうとでも言いたげな文章。
横浜側の記者から見ると、モチベーションは優勝争いや残留争いでないと保てないような表現だ。
お前らは優勝の望みなんかないのだから、マリノスには勝てないだろう、ってか!?
何を言うか。
選手たちは、真っ向勝負して勝つ気でこの試合を待ち望んでいたのだ。
「明日の試合、相手は優勝争いをしていて、相手のホームで、ということでいろいろな背景があるとは思うけど、そこは本当に関係ない。そこにある勝点3はマリノスにとっても、新潟にとっても同じ価値なわけで、それを死に物狂いで取りに行く。自分たちの価値を上げる大きなチャンスが明日のピッチの上にはあると思う。自分たちのスタイルに自信を持ってスタートからぶつけたい。『俺たちは新潟だ』ということを示す90分にしたい」
これが、試合前日の高宇洋選手の声だった。
アルビ選手たちの勝利への意気込みは、マリノスに比べて何ら劣っていなかったのである。
試合でそれを見せてくれ。
そう思いながら、DAZN観戦。
センターバックは、トーマス・デンと泰基、左ウイングには久々に小見の先発であった。
対するにマリノスは、先発メンバーに5人の外国人選手を並べていた。
いくら7試合負けなし、2試合連続無失点の新潟といっても、厳しいよなと思いながらも、いや今の新潟の選手たちなら、負けないはず、と思って見守った。
案の定、少々のチャンスはあったが、前半はかなり押されていた。
ボール支配率は、横浜62%:新潟38%。
横浜のシュート数11、新潟はわずか1。
それでも無失点で抑えているのは、GK小島の好守抜きには語れない。
後半は、チャンスが来るはずと信じていた。
小島の好守に加え、全員が攻守にわたって体を張っていた。
選手たちのプレーに心が突き動かされた。
優勝争いをしている上位チームに、得点を許さないばかりか、後半は時間がたつほどに新潟のチャンスが増えていった。
横浜も新潟も選手交代で打開を図りながら、後半の終盤は、新潟の方が圧倒的にシュートチャンスを作った。
後半だけでシュートを14本も放った新潟。
後半は9本の横浜を上回った。
しかし、最後のシュートが枠をとらえられない。
その口惜しさは、前節引き分けたFC東京戦を上回るものがあった。
結局、2戦連続のスコアレスドロー。
横浜にとっては、優勝に向けて痛いドローだろうが、新潟にとっても痛かった。
9位になるためには勝たなくてはならなかったが、9位の川崎が勝ち、勝ち点差が5に開いてしまった。
残るは最終戦1試合のみだから、ひとケタ順位の9位には手が届かなくなってしまった。
あ~、残念。
冒頭で紹介したような記事を書いた記者のような見方をする人たちの鼻を明かしてやりたかったのだが、惜しかった。
そうは言いながらも、開幕のころはJ1のチームの力におびえながら試合を見ていたのだが、今や上位チームと互角に戦えるまでに成長したと言ってよい。
上位に進出するためには、前節や今節のような試合でゴールを決めて、勝ち点3を取れるような力をつけることだ。
それが来季への大きな課題になるだろう。
残るは、ホームで、開幕戦で対戦したセレッソ大阪戦のみ。
「目の前の敵が最強の敵」という言葉を胸に戦ってきたアルビの選手たちが、開幕戦とはひと味違った試合を見せてくれるくれるはず。
VISCA ALBIREX!!!