ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

33年前の夜を思い出す…

2017-11-16 22:40:57 | 生き方
親父の祥月命日だなあ。
今日は、33年前に親父が突然亡くなった日。

今日の当地は、冷たい雨の降る日だった。
午前中の一時は、場所によってはバラバラとあられが打ちつけた。
荒れた天気だったが、その合間をぬって、妻は娘と一緒に、15kmほど離れた所へ墓参りに行って来てくれた。

帰宅時、自宅近くの道路の気温標示は、4℃。
気温が3℃になると、雨が雪に変わる。
週末の天気予報には雪マークも入っている。
いよいよ季節がまた変わろうとしていると感じる日だった。

つい先ほどまで、妻と娘と私の3人でいたが、2人は寝床についた。
そういえば、33年前の今頃も、3人でいたのだったなあと思った。
夜の10時過ぎなのに、その時の場所は、高架となっている国道の路上。
そこに、私たち3人の乗った車は、止まっていた。
1歳にならんとする娘は、寝入っていた。

あの時―。
信じられない気持ちで父の突然の訃報を聞いた私たちは、80kmほど離れたところに居を構えていたアパートから、実家に急ぎ帰ろうと車を走らせていたのだった。
あと20km余りのところまで来て、車は突然止まってしまった。
ガソリンは足りるはずだったのに…、見込みが甘かったのだ。
高架の路上だったが、幸いにもインターチェンジの近くだった。
道路の左端に車を止め、車を降り、車内に妻と娘を置いて私は、公衆電話を探しにインターチェンジ近くの道を走って行った。
当時は、携帯電話などなく、公衆電話を探さないといけなかった。
幸いにも、大きい通りだったので、まだ開いている店があり、その中に公衆電話があった。
電話でJAFを依頼した。
実家にも電話し、連絡すると、母は、「お父さんが死んで、お前たちにまで何かあったら私は生きていけない。頼むからゆっくり帰って来て。」と、言うのだった。

車に戻り、JAFの助けが来るのをひたすら待った。
あの日は、星が降りそうなくらいきれいな夜空だった。

やがて、JAFの車が到着し、ガソリンを入れてもらい、私たちは再び車を走らせて家に向かうことができた。
そして、眠るように目をつむったままの父に会ったのだった。

夜10時半を過ぎた。
今夜は、冷たい雨が降っている。
今日は、あれから33年たった寒い夜だ。
コメント
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