レオ・シルバが、今夜再び新潟のピッチに立つ。
2013年からの4シーズン、彼は新潟に在籍した。
2012年に最終で奇跡の残留を果たした新潟は、そのオフに新外国人選手レオ・シルバを獲得した。
彼が新潟と言うチームの心臓となって活躍し、新潟は、前年とは見違えるチームになった。
2013年シーズンは、後半に怒涛の7連勝をするなど、7位にまで躍進したのだった。
その後、新潟のチームとしての戦い方のモデルチェンジがあり、チームはなかなか勝てなくなった。
それでも、今年こそは期待していた2015年、彼は大病を患う。
肝機能の異常からブラジルに帰国し、胆のうの摘出手術を受けるなどした。
手術のための帰国日、新潟のサポーターたちは、新潟駅はおろか、新幹線の通過する駅などでも見送りを行い、彼の手術の成功・無事・早期回復を願ったのだった。
新潟サポーターたちの姿に感激したレオ・シルバは、ブラジルで手術し、日本に再訪帰国してからは、予想より早く試合に復帰し、文字通り献身的にプレーしたのだった。
あちこちから移籍の声が上がり評価の高かったレオ・シルバだが、昨年は新潟にとどまってくれた。
翌年2016年は、全試合懸命にプレーしてくれ、新潟は得失点差で辛くもJ2降格を免れた。
彼がいなくなったら、新潟はJ2に落ちる、と言われていたが、今季の新潟は、まさにその通りの不安に包まれている。
レオ・シルバが日本のサッカーを初めて行った新潟の地。
自身が苦しい時、サポーターが支えてくれた新潟の地。
彼にとっては、新潟は第2の故郷とも言える地なのではないだろうか。
その新潟の地に、久しぶりにレオ・シルバが帰って来る。
ただし、アウエーチーム鹿島の一員として。
新潟で年齢を重ねた彼にとって、昨季クラブW杯で準優勝した鹿島は、移籍するには最もよいチームだったであろう。
ブラジル人にとっては、晩年のジーコもプレーした、日本では特別なチームだから。
現在、鹿島は、レオ・シルバの活躍もあって、J1の首位を走っている。
対するに新潟は、彼がいなくなって、J1の最下位となっている。
新潟を応援する私としては、彼が活躍するのはいいとしても、鹿島が勝利するのは見たくない。
彼に対して、4年間の感謝の気持ちはもっている。
これからも、新潟のことを忘れずにがんばれ、レオ・シルバ。
今日、ピッチに立つ姿も楽しみにしている。
だけど、今夜は、最下位が首位を倒す姿を見たい。
新潟の選手たちよ、レオ・シルバに、
「やっぱり新潟はすごい!」
「今年もあのチームでプレーしたかった」
と思わせるような試合を期待したい。