日本男道記

ある日本男子の生き様

無私の日本人

2016年12月31日 | 読書日記
無私の日本人 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

◆内容紹介◆
所収の短編「穀田屋十三郎」を原作に映画化!
「殿、利息でござる! 」2016年5月14日(土)ロードショー公開! (宮城県は5/7(土)先行公開)
大ベストセラー『武士の家計簿』の磯田道史が送る、庶民の忠臣蔵!
寂れる町をなんとか立て直そうと奮起する町人たちが藩主に奇策で立ち向かうが……。
阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、寺脇康文、きたろう、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西村雅彦、亀岡大毅、松田龍平、草笛光子、山崎努ほか超豪華キャストが集結!
藩主のお殿様役でフィギュアスケートの羽生結弦さんが映画初出演します!

◆内容(「BOOK」データベースより)◆
貧しい宿場町の行く末を心底から憂う商人・穀田屋十三郎が同志と出会い、心願成就のためには自らの破産も一家離散も辞さない決意を固めた時、奇跡への道は開かれた―無名の、ふつうの江戸人に宿っていた深い哲学と、中根東里、大田垣蓮月ら三人の生きざまを通して「日本人の幸福」を発見した感動の傑作評伝。

◆著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)◆
磯田/道史
1970年、岡山県生まれ。2002年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。現在、静岡文化芸術大学教授。
史料を読みこみ、社会経済史的な知見を活かして、歴史上の人物の精神を再現する仕事をつづけている。

【読んだ理由】
同郷の磯田氏の著作を読んで見たかったので。

【印象に残った一行】
ところが、そのうち、そもそも自分というものに、こだわるから、そんな小さなことに悩み苦しむのではないか、と考えはじめた。自分などは、取るに足らない小さなものだ。自分の名誉を守るなどいう心を一切ふり捨てて生きれば、つまらないことで苦しまなくて済むのではないか。そもそも心身は人にいわれて腹を立てるほど、きれいなものではない。むしろ穢れている。もし、世の中が清らかであったなら、とても暮らしていけないであろう。つまるところ、自分にとって必要なのは
---自他平等の修業
なのではないか。心に自分と他人の差別をなくする修行を生涯つづけることではないか、と思い定めた。(太田垣蓮月)

【コメント】
日本人に生まれたことを誇りに思う、と同時に日本人としていかに自分が生きるかを問われます。
『殿、利息でござる!』 予告編 (Web版)

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