日本男道記

ある日本男子の生き様

むこう岸

2024年05月25日 | 読書日記
 
【内容】
【対象:小学上級以上】第59回日本児童文学者協会賞受賞作品。貧困ジャーナリズム大賞2019特別賞受賞作品。2019年、国際推薦児童図書目録「ホワイト・レイブンズ」に選定。
和真は有名進学校で落ちこぼれ、中三で公立中学に転校した。父を亡くした樹希は、母と妹と三人、生活保護を受けて暮らしている。『カフェ・居場所』で顔を合わせながら、お互いの環境を理解できないものとして疎ましく思う二人だったが、「貧しさゆえに機会を奪われる」ことの不条理に、できることを模索していく。立ちはだかる「貧困」に対し、中学生にも、為す術はある。児童文学作家のひこ・田中氏推薦。
児童文学作家、ひこ・田中氏がイッキ読み! 「『貧乏なのはそいつの責任』なんて蹴っ飛ばし、権利を守るため、地道に情報を集める二人。うん。痛快だ。」

【著者】
安田 夏菜
兵庫県西宮市生まれ。大阪教育大学卒業。第54回講談社児童文学新人賞に佳作入選した『あしたも、さんかく 毎日が落語日和』でデビュー。第5回上方落語台本募集で入賞した創作落語が、天満天神繁昌亭にて口演される。
ほかの著書に、『ケロニャンヌ』『レイさんといた夏』『おしごとのおはなし お笑い芸人 なんでやねーん!』(以上、講談社)、『あの日とおなじ空』(文研出版)がある。日本児童文学者協会会員。「季節風」「こてまり」同人。

【読んだ理由】
NHKのドラマを見て。
https://www.nhk.jp/p/ts/DK2XRNMRXM/

【最も印象に残った一行】
哀れんでいるものは、自分の放つ匂いに気づかない。
哀れまれているものだけが、その匂いに気づくのだ。
「けれど、嘆いても責めても、人って決してかわらないんだよね。返す言葉もなくて、ただうずくまってしまう。変われるとした、誰かと上手に関わりをもてたときだけ」
君は施しを受けているんじゃない。社会からトーシされているんだよ。

【コメント】
生活保護の実態をよく調べ上げて探求している。

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