歯無しのはなし

先月人生で初めての義歯が出来上がった。
ちょうど25日の土用の丑の日。
割とピタッとあって技術的にも信頼していたのでさすがと帰りに消毒用の錠剤を買って帰った。
鰻は何とか食べられたが，鰻ざくのキュウリが硬く、胡麻がはさまる。
違和感に耐えられず外して、歳を感じてげっそり。
歯医者さんにいつ付けるのか聞いたら噛むために付けるのですと笑われた。
1週間後又微調整をしてもらって、慣れないとねえ。
同い年の義妹がもう数年前から義歯を使っていたと聞いてびっくり。
そういえば連れ合いも作ったと聞いたけど私には一度も見せなかった。
あの歯はどうしたのだろう?と気になってあちこち探してようやく見つけた。
私には全く見せなかったのでどんなものかも知らなかった。
今の私のようにいやだないやだなとあまり使わなかったのではないだろうか。
私の歯が出来て初めて彼の歯の事に思い至った。わるかったねえ。本当に悪かったね。

昨日は孫が東京から夏休みで帰って来て家族全員が揃った。
９人ではない、８人。いつものようにコップやお皿を９人分用意してああ８つでいいのだと。
まあきっとこのにぎやかな中にニコニコとどこかに座っているような気がして。
段取りが悪くなってもたもたと２日前から準備しても大したことはできない。
それでもすべて手作りの品を机を足して並べて美味しいと食べてくれた。
今回初めて娘が後は揚げるだけにカツやコロッケを作って持って来てくれてずいぶん助かった。
美味しかったよコロッケやさんが出来るよ。
デザートは息子のお嫁さんが買ってきてくれて、仏壇の果物を切って、みんなお腹いっぱいに。
みんなで食べるとなんでも一段とおいしくなるのだ。
いつまで手づくりが出来るか自信はないが私の元気のバロメーター、頑張らなくっちゃ。

台風が来るので予定を繰り上げて孫が東京に帰って行った。
２０歳年の違う従弟のためににおそろいのＴシャツをお土産に買ってきてうれしそうに写真を撮って。

風の音を聞きながら何やらほっとして幸せな気分でパソコンに向かっている。