Kind of Good

私の好きなもの

久しぶりの松竹座

2018-10-26 19:21:22 | Weblog
十月大歌舞伎を久しぶりに、それも初めて一人で出かけた。
千秋楽の前日で何やらほっとするような楽しいひと時であった。
右近さんもかわいい2代目がお目見えで、3代目右團次となられ、歌舞伎界の代々続く名前の重みを感じる。
襲名披露口上の場にずらりと並ばれた皆さま。
藤十郎さんも歳をとられた。
扇雀さんの名前のころお父さんの鴈治郎との心中物は子供ながら感動したものだ。

今、海老蔵さんの立ち姿にぞくっとするような色気を感じ、隈取の力強さに元気をもらう。

長唄も三味線も鼓、小太鼓も暗闇の中でひときわ響き渡る。
いいものは良い。
ああ至福の時。

正面の2階席から隣の席でごくごく普通の奥様が「成田屋!!」と良い声で良い間で掛け声をかけられた。
びっくりしたけれどその間の良さ、声の良さに洗練されたものを見て、
私には到底できないけれどこういう楽しみ方もあるのだなと感心した。

帰り道、心斎橋を歩くと日本語より外国語が多いような人通りで、昔からある塗りのお箸のお店で自分用のお箸を。
何やらぜいたくな気分で、ぜいたくな塗りのお箸を買った。

やはり一人でご飯は食べられないので、デパ地下でちょっと贅沢なローストビーフを買って帰った。

採りたての柿を「あまりおいしくないけど」と頂いた。
新鮮でちょうどサラダにしてそれはおいしく頂いた。

充実した楽しい一日、お月さまもとても美しかった。


枝豆の季節

2018-10-18 19:38:37 | Weblog
丹波の黒豆の枝付き豆が解禁になって、今年はまだ豆が小さいと1週間遅れでようやく手に入った。
少しでも早く調理したほうが良いかと引き取りに出かけると、机一杯に荷造りの枝豆、栗。
おいしいものは皆に分けて、食べてもらいたいからと東京方面から名古屋、関西まで宅急便の手配にはただただ脱帽のみ。

黒豆の枝付きを鋏で外しフライパンで少しの水で蒸し煮にする。
たっぷりの水でゆでると甘味が抜けるし、時間もかかる。
この方法を実践してからは枝豆はこれに限るとおいしく頂いている。

ご飯も食べずに枝豆を食べ満足満足。
連れ合いも大好物だったので仏さんにお供えしてそのあとまだ温かいうちに又食べることに。

友達から頂いたり、ご近所さんから丹波に行ってきたとお土産に頂いたり今年は栗も枝豆も大当たり。
栗の甘露煮をサツマイモとあんこで栗羊羹に、茶巾絞りに。
枝豆はシュウマイや豆ごはん。
美味しいものをおいしく食べるのは作った人、頂いた人への感謝の気持ち。
渋皮煮を届けて、自分では作れないと喜んでもらったり。
このところ台所に立つことが多くてつい味見をしたりたくさん作りすぎたり、
そしてまた体重が増えて食欲の秋、盛ん。

吉沢久子さんの「自分のままで暮らす」という本を読んで、
「おいしく食べて元気に死ぬ」という言葉がありました。
適度に力を抜いて日々を自分らしく、楽しく生きることが一番の病気予防。
いくら気をつけていてもなるときはなるのなら好きに生きよう。
朝寝をしたいときは雨戸をあけてから又寝たらいい。
いつまでも雨戸が閉まっていたら心配してくれる方がいては申し訳ないと。

お金をかけない贅沢を楽しむのも独り身の特権。
地震の後、お薄を飲むお茶碗で炊き立てのご飯を食べ、我が家にとっては上等の塗りのお椀でお味噌汁を飲む。
大事に取っておいても宝の持ち腐れ。

枝豆も栗も一番おいしい季節に一番おいしい方法で手間暇を惜しまず楽しみたい。

栗仕事、針仕事

2018-10-12 18:00:43 | Weblog
秋と言えば栗。
丹波の上等の栗が手に入り丁寧に皮を剥き渋皮煮を作ることに。
どうしても渋皮に傷がついたものは甘露煮に。
6時間以上、栗の皮むきと格闘。手がだるくなり肩がこるがやめるわけにはいかない。
その後渋皮の渋抜きに、茹でこぼしては漬けておく事の繰り返し。
3日目にようやく砂糖を入れて弱火でコトコト。一晩そのまま冷まして又コトコト。
皮の破れたもので味見をしてこのぐらいで良いかときれいに出来上がったものを食べてみると
やっぱりもう一日、水と砂糖を加えて、コトコト煮ることに。
やる気、根気との戦い。
比べてみると甘露煮は結構簡単に思える。
どうにか目鼻がついたとき、郷から送ってきたとまた栗を頂いた。
栗は日がたつと虫が入って味が悪くなるのですぐに熱湯に入れて漬けておくと鬼皮も剥きやすい。
冷凍室に入れておいても良いそうだが冷凍室もいっぱいなので又一晩夜なべで栗剥き。
「あんたもすきやねえ」と声が聞こえそう。
甘露煮はあんこと栗羊羹やパウンドケーキに。
食べるより作るのが好き。やっぱり秋は栗仕事。

秋と言えばさんま。
焼きたてをダイコン卸とスダチをじゅっとかけて・・・。
でも一人で食べるのは何と味気ないさみしいことよ。

針仕事チクチク。
古いウールの着物をほどき、作務衣の上着を2枚作ろうと、ヘラ台も出さずアイロンと待ち針でずぼらな和裁。
ミシンの調子が悪くて厚手の雑巾のためかとミシンやさんに見てもらうと、
ボビンケースの下糸がきちんと入っていないという簡単な事で。来てもらって申し訳ないくらい。
厚手のものを縫うと無理をしてボビンが上がってしまうようだ。
チクチクと手縫いも結構楽しい。
昔着物を縫っているとき、解くときに「この着物は丁寧に縫ってある」と思ってもらえるようにしなさいと教えられた。
もう今どき着物を解いて縫い直す人も少なくなったが自分が仕立てた着物を数十年ぶりに解いてそういうことだなと良く判った。
少しづつ出来上がっていくのが手縫いの醍醐味。ミシンでは味わえないうれしさである。
何も急ぐことはない。のんびりぼつぼつ手縫いを楽しんでいる。

することがいっぱいあるのはなんと幸せなこと。

「ピコピコピン♪、ピコピコピン♪、ピコピコピン♪」

2018-10-01 22:45:53 | Weblog
立て続けに大型台風が来て、「ピコピコピン♪、ピコピコピン♪」とテレビが鳴るたびに、携帯電話が鳴るたびにドキドキとして。
雨戸にしっかりカギをかけさおだけを早々と直し、飛びそうなものは無い が あのびゅうという風の音が恐い。
停電になっては困るとカンテラも、首からかけるLEDの電灯も準備した。
食パンを2斤焼き、ご飯を炊いておにぎりにして食べることも万全。
でも結局一人でいるのは怖いとご近所の方に「お茶しに来て」と誘うことに。
あんまり雨も風も吹いてこない。21号の時のほうがきつかった。
コーヒーを沸かしチョコチップを入れたり、チーズを入れて焼いたパンを食べおしゃべりをして時間を過ごした。
夕方ご主人が仕事から帰って来られ、お好み焼きを作ろうと準備してとにかく台風が過ぎるまで居てもらった。
若いご夫婦でちょうどその母親位の年齢差はあっても楽しい話が出来て本当にありがたいことであった。

また25号がやってくる。
台風のニュースばかりの中にノーベル賞のうれしい知らせ。
医学の道に進むか決める時、より多くの人のためになると医学の方に進まれたとか。
「ピコピコピン♪、ピコピコピン♪」とまたまたテレビが鳴る。
大臣の内定のニュース。
ああ何人の大臣がより多くの人のために働こうと思ってくれるのだろうか。