
「そうじゃないって!ここはこうだろ~」
「じゃなくて~ここはこうして持っていないとダメなの!」
「ちげ~よ!ここはもっと押さえこんでさ~この間に油を垂らさなきゃ!」
「だからさ~いいものもあるし!~わるいものもあるの!」
「ぼ、ぼくなんかさ~トウンジュク村でさ~三年間もさ~・・・(しだいに目が潤む)」
今回は新品のダマル(本火を燃やす道具)の初日である。着火の前に芯をセットして油を注ぐ。芯の形を整えたり、油を良くしみ込ませたり、と着火の前にはいろいろと準備がいる。この準備の段階でメンバー一同大いに盛り上がる。
とにかくバリのワヤン現場経験者やトウンジュク村で着火技術指導を受けた者など「本火のワヤン通」が集まっている一座のメンバーである。「ワヤンのことはさておき本火の事だけは譲れない!」と沢山の「炎奉行候補」がこの日の主導権を巡り争った。
この人たちは鍋の時は「鍋奉行」。焼肉屋では「焼肉奉行」へと変身する。(か)

大騒ぎの果て、ついに本日の「炎奉行」が一人決まった。
そんな甲斐もあり、いい感じに火がついた。
ここからはこの「炎奉行」しか火に触る事は出来ない。・・ウソである。

この夜の本番は最後まで完璧の炎であった。素晴らしい!
メデタシメデタシ。
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錦織くん。明日はいよいよジャパン・オープン決勝である!
がんばれ!ケイ!