昨日銭函の海岸へ行ってみたら、空は晴れていたが波は高かった。海の色はまだ冬だ。
座間味島の海岸、とても同じ時期の同じ海とは思えない。
ヒマ人の思うところでは、南西諸島の中で最も海が綺麗なのはダントツで宮古島、
二番目がケラマ諸島である。三番目は色々有って人それぞれだ。
今回座間味島で一週間滞在していたのはこの建物、CONDOMINIA(U?)Mなんて
書いてあるが実体は唯の単身者用のアパートなのだ。
一室三名まで宿泊でき、一週間 25,000円、一ヶ月 60,000円である。
約7畳程の居間に備品は、テレビ・テーブル・寝具三組のみ。
台所には冷蔵庫と洗濯機、これに電子レンジが有れば文句なし。
食器類一式と小さな鍋とフライパンも有ったのだが・・・・。
ヒマ人は一日一食は麺類を食べなければ禁断症状が出てしまう程の麺類大好き人間、
そこでソバを茹でて食べようとしたら、水切り用のザルが無いではないですか。
なんとしても食べなければと考え、カップメンの空き容器の底にハシでポツポツと穴を開け
なんとか急場をしのいだ。
バス・トイレはビジネスホテルのユニット物、沖縄では珍しくバスタブが付いており、
熱い湯が24時間ジャブジャブ出る。
食料品や日用雑貨はこの105ストアーで大抵用が足りるが、生鮮食料品、特に新鮮な野菜の
入手が困難である。港の前にサシミ屋が一軒有る。
道路の斜め向かいが島の郵便局、長期滞在するなら必要な物はUパックで送っておいて、
帰りにここから送り返しておけばよい。
今回は中程度のアルミ製カメラケースを札幌~座間味島でUパック料金 1,600円であった。
この人達は朝一番で現金を引き出しにきた観光客。
残雪の裏山を散歩していたらキリが出てきた。キリが出るのは春近しの証拠だ。
オリオンビールと泡盛に浸っていてもしょうもないので、夜中に三脚担いで高月山へ登った。
東の空がボーッと明るい、沖縄本島の明かりだ。
ズームUPしてみると、40km先の水平線が街の明かりでギラギラしている。
何てこった、空の明かりを反射して海まで光っている。
右端の島影は渡嘉敷島、那覇市はこの裏側だから見えている明かりは宜野湾市から
嘉手納町にかけてだろう。
沖縄本島の人口は126万人、そのほとんどが那覇市周辺に住んでいる、沖縄本島南部は
人口過密地帯で那覇市は大都会なのだ。
同じ方向を昼間に見ればこんな風景だよ。
西の空にカメラを向け、座間味の集落とオリオン座・おおいぬ座を撮ってみた。
昼間に撮った座間味の集落と海。
この日は三日月ながら月明かりの夜だったのです。
月の左下に牡牛座のVの字が、右下にスバルが写っている。
着陸灯を付けっぱなしで米軍機が、おおいぬ座を横切り此方に向かって飛んできた。
座間味島にはヒメハブは居るがハブは居ない、夜中出歩いても暖かいし、夜遊びにはもってこいだ。
4月中旬札幌にも遅い春が、星置緑地のミズバショウがポツポツと咲き始めた。
ミズバショウと同じサトイモ科のクワズイモの花、確かに似ています。
クワズイモの葉は大きな物では2.0m以上になりますが、ミズバショウの葉も原野に自生するものは、
夏頃には1.0mぐらいに成ります。サトイモ科の仲間は皆葉が大きい。
4月上旬はテッポウユリが咲き始める頃、島内のあちこちに咲いていたのですが・・・・。
たとえば道端とか・・・・。
崖の上だとか、写真に撮りずらい所ばかりに咲いていました。
沖縄といえばハイビスカスの花、でもこれはスタジオ写真ではありませんよ。
バックの黒は木陰の部分、沖縄の直射日光がいかに強烈かが分かります。
ブーゲンビリアの赤、モクマオウの緑、紺碧の空に輝く白い道、これが沖縄じゃ!・・・・の一枚でした。
でも花の赤が色飽和してしまっている、Nikon D90 の調整しなきゃ。
ヒマシ油を採ったヒマの花と葉っぱ、昔栽培していたものがあちこちで野生化している。
シマアザミの咲き始めたばかりの花。
花の色が紫色なのはイリオモテアザミ、シマアザミの変種だそうです。
リュウキュウバライチゴの白い花、黒く熟し食べ頃の実も沢山有った。
ノアサガオの午前中の青い花、どこにでも咲いている。
ノアサガオの夕方の紅色の花、しぼみ始めると青から紅色に変化する。
札幌の春はまだこんなもんです。
座間味島の東の端に、地図には名前の無い唐馬(とーま)という海岸がある。
南北を岬に囲まれた入り江で、地形図を見ただけでその景色の良さが目に浮かぶようです。
車でなら座間味の集落から15分もあれば着いてしまうところを、暇な暇人は途中のユヒナ海岸や
チシ展望台などへ寄り道し、4時間かけて歩いて行きました。
林道久岳線の終点から海へ続く小径を辿って行けば、モクマオウの木の間から海が見えてくる。
正面に見えるのは渡嘉敷島の北端から伸びる岩礁群です。
ここもダイビングポイントらしく、小舟が何艘か泊まっていた。
ハマボッスの白い花と誰も居ない海、ここでオニギリ食べて帰って来た。
何処までが砂浜で、何処からが海なのか区別がつかない程に透明な海の水。
シュノーケリングでも腹が支えてしまいそうな浅い礁池(ラグーン)が、数百m沖の外礁まで続いている。
暇な人は一度は行ってみる事をお勧めしますが、夏の最中に歩こうなんて考えないこと。
熱中症と脱水症状で死んでしまいますよ。
座間味島へ渡った翌日、4月5日(旧暦三月三日)は干満の差が一年で最も大きい大潮である。
浜ウリ(浜下り)は沖縄の伝統行事で、ご馳走を持って潮干狩りに出かけたりする風習が有る。
この様な張り紙が町中はおろか、人のいない山中にまでベタベタと張ってあった。
それにしても沖縄には今日に至るまで「神人」が存在するのである。
小雨のパラつく中、座間味港内を行く船団パレード。
船上でカチャーシーのライブ。
大潮の干潮時には、古座間味ビーチの先端と安室島が海の中道によって繋がってしまうのです。
満潮時にはこんなだったのが・・・・。
潮が引けばこんなになってしまいます。
高月山の展望台から見た満潮時。
同じく最大干潮時、もちろんヒマ人も歩いて渡ってきましたよ。
今回は猫の額ほどの小さな島(6.66k㎡)座間味島に一週間滞在してきた。
年寄りがウロウロと動き回るのはしんどく成ってきたためと、冬期間長期滞在の予行演習である。
なぜ座間味島か、午前の便で島を出れば那覇市内に五時間滞在し、夕方には島へ帰れる。
那覇泊港まで船で約一時間、15分も歩けばモノレール美栄橋駅、那覇空港までは10分である。
座間味島から東京まで日帰りも不可能ではない、交通の便が非常に良い、ただ其れだけの理由です。
座間味島とは、夏はダイビング、冬はホエールウオッチング、それ以外何も無い島なのです。
写真は座間味島のシンボル、座間味港に設置してあるザトウクジラのハリボテです。
座間味島へ来て、海は陸から眺めるだけ、潜るのは森の中だけ、なんて人間は奇人変人、
場合によっては、ちょっとアブナイ危険人物扱いされてしまいます。
交通の利便性は良いのだが、カナズチに重りを付けた様な人間にはちょっと住みずらいかも。
その点八重山諸島の西表島は、森の中へゴソゴソと潜り込んでも不審人物扱いされない。
物品の調達は石垣市へ出れば何とかなるので、西表島も冬期間長期滞在の候補地その一である。
ただし、マンスリーマンションやコンドミニアム(実体は唯の安アパートだが)が有るのかは不明であり、
また予行演習を兼ねて調査に行かなきゃね。
猫の額に一週間も居たのだから、座間味島の重箱の隅を突いた様な話しでもボチボチと。
有村産業のクルーズフェリー飛龍が運休となったため、宮古島へは飛行機で行かざるを得なくなった。
そのため座間味島にもう一泊する事とした。飛行機代と宿代が予定外の出費となったが、この様なハプニング もまた行き当たりバッタビの楽しみである。主要な交通機関と宿泊先だけは事前に予約しておくが、途中で予定が 狂った場合、シーズンオフならどうにでも成るのが沖縄旅行の良いところ。でも離島の民宿に予約の電話を入れる と「航空券は取って有りますか」と聞かれる事が有る。南西諸島の離島への交通機関は、シーズンによっては大変 混雑する事も有るし、全ては天候しだい、それなりに不便でもあります。此も又離島への旅の楽しみです。
5月28日(水)
今日も朝から気温30°C 湿度70%、気温湿度とも普通であるが、ギラギラの直射日光がすさまじい、昨日半日 で両腕が真っ赤に日焼けしてしまった。今日は座間味島の北西に有る稲崎展望台へ行き、戻って安護の浦の安佐 集落へ下り古座間味(ふるざまみ)ビーチへ行く予定。
まずは花を枕に昼寝の猫チャンに挨拶。
稲崎展望台から見た屋嘉比島です。1月から3月のクジラが回遊する季節は、此処から双眼鏡で探索し、発見 したら無線でホエールウオッチングの船に連絡し、現場へ急行させるそうです。
戻って安佐集落へ下る道は、観光案内の地図では立派な道として記載されているのですが、実際は廃道寸前 の野道「この島にハブは居たかなぁ~」なんて思いながら下る。間違ってもビーサンなどで行こうとは考え無い事。
古座間味ビーチへの入り口、ハイッ! 観光写真です。
グンバイヒルガオの咲く古座間味ビーチ、これも観光写真です。
午後からは阿真ビーチ方面へブラブラと、道端にマリリンの銅像が。
シロとマリリンの恋物語、知らない?私も知らなかった。阿嘉島に住むシロ(♂)が恋犬のマリリン(♀)に会いた くて3.0Kmの海峡を泳いで渡って座間味島までやって来た、と言う話、映画にも成ったそうです。
ケラマ諸島の美しい景観を作り出している多島海はどうして生まれたのでしょうか?
その秘密はこの写真に有ります。見る人が見れば一見して「ケスタ地形」であることが解ります。
「ケスタ地形」とは、一般に片側の崖が急で反対側の崖が緩い非対称な丘陵地形を言います。
再度見る人が見れば、堆積岩の地層の傾きも見てとれます。
さらによく見れば、この島には琉球石灰岩が分布していません。
ではケラマ諸島を構成している地質はなんでしょう。主として黒色千枚岩(粘板岩・スレート)です。
他に砂岩や緑色片岩も分布しています。火成岩はありません。
化石を産しないので正確な年代は解りませんが、沖縄本島北部に分布する中生代から古第三期の名護層や 嘉陽層に相当すると言われています。そうです付加体の堆積物なんですね。
多少の褶曲構造は有りますが、全体としては南落ちとなっています。これが「ケスタ地形」の成因です。
この通り、付加体の堆積物によく見られる「ブーディン構造」も有ります。
海上の小島にケスタ地形が見られ、琉球石灰岩が分布しない、そうなんです沈降地形だったんです。この付近 は約100万年前までは、沖縄本島と一つながりの大きな島だったんですが、本島の西側が大きく沈降してしまったた め、かっての山の頂上付近だけが海上に顔を出しているのです。ケラマ諸島周辺では、水深60m~80mに琉球石 灰岩が分布しているそうです。
我々北方系民族にとって、モウセンゴケと言えば湿地帯に生えているのをイメージしますが、このコモウセンゴ ケはカラカラに乾燥した岩の表面に生えていました。植物の適応能力ってスゴイですね。高月山にて撮影。