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野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

奥武蔵名栗湖から白谷沢を登る

2010-03-18 | ハイキング

 奥武蔵周辺のハナネコノメは見たことがないので、それを探しに名栗湖へ出かけてきた。白谷沢口は棒の峰への登山口になっていて何回か登り下りしたことがある。車を止め、足馴らしに湖畔を少し歩いてみた。



 ダム湖を巡る道路には釣りをする人の車が数台停められている。



 この時期、キブシやマンサク、フサザクラ等は花をつけ始めている。










 これはサンシュユに似ている、アブラチャンにしては随分花つきが良い



 白谷沢の登山口。水飲み場の脇には木彫りの仏像が置いてあった。以前見た記憶がないのだが、見ていると表情に味があり心が和んでくる。







 すぐに急坂が始まる。冬の間鈍っていた体がたちまち悲鳴を上げる。






 暫く登っていくと、山道と沢が近づいてくる。昨日の大雨の影響で思ったより水量が多いのに驚かされる。






 時折沢に降りて苔むした大岩を丹念に探る。ハナネコノメもコチャルメルもまだ開花したてのようだ。と急にミソサザイのさえずりが響き渡った。スズメよりもあのメジロよりも小さい日本最小の鳥だ。岩壁にへばりついたかと思うと、倒木の下にもぐりこんでしまう。なかなかフレームに収めるのが難しい。



 5,6カットでやっとフレーム枠に収めることができた。



 この後も尾を立てて口を大きく開けて囀る姿を撮りたくて粘ったのだが、警戒をされ下流に飛んで行ってしまった。





 薄暗い針葉樹林帯の開けた辺りで再び沢に降りてみた。






 やっと咲きだしているハナネコノメに出会えた。







 すぐ傍にはコチャルメルソウも咲いている






 ここから先は沢の一部が山道となっている。増水した川を石伝いに登っていく。



 10mを越える高さのそそり立つ柱状節理の岸壁が見えてきた。苔むした岩肌が木漏れ日に照らされて神々しいほど艶光している。



 
 登り始めて2時間弱、やっと林道にでた。ここの休憩所から岩茸石まではあと一息なのだが今回は登山が目的ではないので暫く付近をうろついてから来た道を戻ることにした。標高700m位のこの辺りでは山にまだ緑は乏しく、斜面は枯れ葉で覆われていた。花はもちろん咲いてなく僅かに数種の野草の若芽が見られただけだった。

 ヨゴレネコノメの若葉



 これは猛毒のハシリドコロの若芽。



 帰りは登りの半分にも満たない時間で登山口まで降りることができた。
 途中出会った人は0名、先行した足跡だけが一名の静かな山行だった。

早春の小沢に咲く妖精たち

2010-03-15 | ハイキング
 この日は良い天気だった。道行く人々の顔や所作にも春の陽気がもたらした幸福感が表れていた。






 梅園の喧騒を抜け、薄暗い林道を歩いて行く。2,3日前の雪のせいか去年の時期に比べ、スミレなどの開花は遅れているようだ。



 沢筋に沿って雪はまだ消えずに残っている。



 やっとニリンソウの咲いている一角を見つけた。






 春の木漏れ日を一身に受けて咲く






 ユリワサビはあちらこちらに見かける。







 ヤマルリソウの咲きだした株にやっと出会えた。来たかいがあった、素直に嬉しい。



 スミレも何種類か咲いているのだが、情けないことに判別は出来ない。







 このスミレは随分色が濃い




 下ばかり見ていて気がつかなかったが、頭上にフサザクラが咲いていた。桜とはいうものの花弁がない変わった木の花だ。



 沢筋に沿って丹念に歩くのはネコノメソウ、とりわけハナネコノメが目当て、やっとその群生に出会えた。

















 野の花というのは不思議なもので普段は気配を隠しているようで、すぐ前にいても見えないことが多い。が、いったん姿を現すと今度は次々と惜しげもなく様々な表情を見せてくれる。まるで発見したことへのご褒美のように立ち現れる。








 同時期に咲きだすのがアズマイチゲの花



 咲きだす前のほんのりとしたピンク色はニリンソウとおんなじだ。











 仲良く二輪で咲いている。




 これはただのネコノメソウ



 コチャルメルソウは、先の開いたラッパのような花や実の形から名付けられた。




 沢沿いに歩いて野鳥を観察する目的もあったのだが、時間帯のせいか天候のせいかわからないがそちらの方はさっぱりだった。まぁハナネコノメとアズマイチゲに出会えたことで成果は十分、来たかいがあったというものだ。

 
 <この辺で>

空堀川をポタリング

2010-03-13 | 散歩
 


 久しぶりに晴れ渡った日、空堀川をポタリングした。ポタリングというのは自転車に乗ってぶらつくことを意味する和製英語だ。サイクリングやツーリングとは違ってはっきりした目的や目的地をもたない、まぁ自転車に乗った散歩といったようなもの。

 天気は絶好、空は澄み渡り風もない。



 カルガモたちも早朝の採餌が終わったのか、淀みで寛いでいる。






 清瀬の中里緑地に入ってみた。



 カタクリはまだ花茎を伸ばしてはいない。



 清瀬4小のある辺りには川の蛇行を利用して用水が作られている。脇の日当たりのよい所ではキショウブが早くも花をつけていた。







 蛍を育てているのだろうか、川底にはカワニナが見える。



 柳瀬川との合流地点を過ぎると水量が一気に増し、川幅も広くなる。



 中里団地にある銭湯の煙突が見えてきた。



 陽光に誘われてモクレンの蕾も膨らんできた。今日中には開花しそうだ。




 左は所沢市、右は清瀬市。空堀川は県境を緩やかにS字カーブを切って流れ、やがて荒川へと合流していく。



 金山調節池までやってきた。ここは通勤途中寄り道して年に何度も訪れる、お気に入りの場所の一つだ。









 こちらは隣接する金山緑地公園。



 これは珍しい、チュウサギだ。



 土手の上の野菜直売所がのどかな郷愁を誘っている。




 本日二羽目のカワセミは中々こっちを向いてくれなかった。




 清瀬台田団地を対岸に見ながら川を下る。









 橋のさらに向こうには武蔵野線の鉄橋がかかっている。




 その下にあるのが滝の城址公園。大半が運動公園となっているが、無料釣り場や梅林、ちょっとした散策コースなども設けられている。



 本日3羽目のカワセミが危険看板の上に止まっていた。







 まだ仕事まで時間があったので、竹林を抜けた散策コースを歩いた。カタクリはやはりまだ未開花だったが、ニリンソウヤアマナが咲きはじめていた。








 あと1,2週間もしたらこの桜も咲きだすことだろう。春本番ももうすぐだ。


雪の梅園

2010-03-11 | 植物園
 3月の積雪は何年ぶりになるのだろう。思いがけない雪で周囲の景色は一変してしてしまった。そんな足元の悪い中雪景色の梅園が見たくなって、府中郷土の森公園にまで出かけてきた。


 3月7日までだった梅祭りが一週間延期されていた。



 入口近くの広場、雪はもう消えかかっていた。雪が消えない前にと気が急いてしまう。







 開園間もなくで人の姿は見当たらない。








 残念ながら梅の花は見ごろを過ぎてしまったようだ。枝先の花の数が少ない。遠目にはまだ見られるのだが、往年の女優のようにとてもアップには耐えられない。それでもまだ花もちの良い花を探しては選んで撮ってみる。

 このピンクの強い大輪の花は豊後という品種。











 それにしても寒そうな花たち。まるで早く咲き始めたことを悔んでいるようだ。














 時折差し始めた日差しに誘われてか、梅の枝先にお客さんが大挙やって来た。









 メジロだけではない。シジュウカラも遅れてやって来た。









 伊達藩ゆかりの臥竜梅






 まだ蕾の残った木も見られる。




 雪の上に描かれた花弁模様



 これは紅白を咲き分ける「思いのまま」という品種



 2時間近くいて、だいぶ雪も溶けてきたようだ。芝生の上では待ちかねたようにシメやアオジなどの小鳥たちが採餌にせわしない。






 日差しに温められて、梅園の根元のクロッカスも花を開き始めた。



 頭上ではコゲラが枝先を頻りにほじくり返している。






 つかの間の雪で、幻のような一瞬の冬だった。そろそろ私も昼飯を食べに家に帰ることにしよう。


高尾梅郷を歩く

2010-03-05 | 散歩
 


 去年にひきつづき、早春の裏高尾周辺を歩いてきた。高尾駅からバスに乗ろうと思ったのだが、小仏行きのバス停はいつものように老老男女で長蛇の列。諦めて歩くことにした。20分ほど歩いて旧甲州街道の碑がある駒木野の付近まで来た。







 この辺には梅林が何箇所かあり、まとめて高尾梅郷と称されている。が手入れが行き届いてないせいか一部荒れてしまっている所も多い。外環道のジャンクションのあるこの辺りにはまだ往時の面影が見られる。







 梅の古木にナイロン紐が絡みついて痛々しい



 この旧街道を歩く楽しみは梅の花だけでない。道の片側がせり上がっているので、咲き出した野の花がちょうど腰の位置ぐらいにあって観察しやすい。勿論腹ばいになることなく写真も撮れる。


 ホトケノザとヒメオドリコソウは同じような所に咲くのだが、それなりにすみ分けもしているようだ。






 オオイヌフグリとショカツサイ






 これは最近多く見られるヒメツルソバ



 スミレも咲いていた



 廃屋も随所に見かける



 シナマンサク、ミツマタといった木の花も春を迎えている。






 これはモクレンか、もう蕾が綻びかけている。



 ゆっくり歩いて一時間、日影沢のマス釣り場付近まで来た。



 
 その先カーブを曲がって、緩い坂を上り左に折れて山道に入る。車一台通れるほどの狭い道を歩いて行くと森の図書館が見えてきた。本日は休館のようだ。




 この辺を流れる小沢は日影沢。早春のこの時期、沢にはいち早く野の花が咲きだす。



 大岩にへばりつくように群生している小さな花はハナネコノメだ。ユキノシタ科ネコノメソウ属の花の中では唯一花らしい花だ。






 白い花弁に赤紫色の葯が数本際立って見える。見れば見るほど可愛らしさに惹きつけられてしまう。



 すぐ傍にはユリワサビの花やチャルメルソウも見える。









 更に沢に沿って登っていくとコバイモ(訂正どうやらアズマイチゲの見間違い)も咲いていた。ものの本によると高尾周辺に咲くのはカイコバイモというらしい。ユリ科の多年草の花だ。バイモの仲間で小さいからコバイモというのだろうが、下を向いて咲いている姿が何とも風情がある。土の中からやっと顔を出したばかりなのか、特徴のある葉がまだ緑色になってない。






 ひき返す道の途中、時折沢に下りて花の観察をした。今年は寒い冬だったという印象が強いのだが、野の花にとってはそうでもなかったようで、3月初旬のこの時期にニリンソウやカタクリが蕾を付けていた。





 
 この様子では早咲きの桜も幾種類か咲きだしているかもしれない。そう思い、帰りがてら高尾駅傍にある桜で有名な多摩森林科学園に寄ってみた。ここで遅めの昼食をとり園内を歩いたのだが、咲いていた桜は寒桜と河津桜、豆桜や四季桜などの早咲きの数品種だけだった。未だ桜の季節には半月ほどかかるのだろう。
 これは小春日という桜で、まさに早春の桜といった薄紅色の花弁がとても印象的だった。



 <この辺で>