5月29日(日)22時16分配信
<車ダム転落>ドーンと音響き…「車から出ろ」同僚らが救出
ガードレールを突き破って滝畑ダムに転落した車(右下)を調べる消防隊員ら=大阪府河内長野市で2016年5月29日午後5時23分、本社ヘリから加古信志撮影
静かなダム湖のほとりに「ドーン」という大きな音が響き渡り、府道をはずれたワゴン車が約10メートル下の水面に転落した。滝畑ダムに車が転落し、バーベキュー帰りの5人が死亡した事故。同僚らがダム湖に飛び込み、「頑張れ」「早く車から出ろ」などと必死に声をかけて乗っていた人たちを救出、水面の上に一部が出ていた車体の上で心肺蘇生を続けた。
ダム湖をはさんで現場の対岸に住む男性(66)は29日午後2時半過ぎ、「ドーン」という大きな音を聞いた。外に出ると、車が水面に転落するのが見えた。府道沿いのフェンスがなぎ倒され、同僚らがたれ下がったフェンスを伝って湖に下りていたという。
府警によると、死亡した5人は大阪市内の建築会社の同僚らと計23人でバーベキューをした帰りだった。後続車両に乗っていた同僚ら数人が湖に飛び込んで救助に向かった。同僚らは5人をワゴン車の上に乗せ、「頑張れ」などと大声で呼びかけながら心肺蘇生を続けた。
一方、死亡した5人が勤める大阪市天王寺区の建築会社社長(49)は「社員の親睦を深めるためにバーベキューをした。社員らが湖に飛び込み5人を救助したが、助からなかった。信じられない。落ちた車を運転していたとみられる社員は仕事があり、酒は飲んでいなかった」と肩を落とした。
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