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加計氏の会見、説明不十分なまま打ち切り 「校務が…」

2018-06-20 15:30:37 | 加計問題
加計氏の会見、説明不十分なまま打ち切り 「校務が…」
6/20(水) 5:01配信
 愛媛県今治市への獣医学部新設をめぐり、加計(かけ)学園の加計孝太郎理事長が19日、初めて会見に臨んだ。「総理のご意向」の文書の存在が明らかになって1年あまり。今も国会で審議され続け、多くの国民が疑念を抱いている問題への説明は、25分で打ち切られた。
岡山市郊外の丘陵地帯にある加計学園。19日午前11時、会議室に50人以上の報道陣が集まった。
 会見を知らせるファクスが地元の報道各社に届いたのはその2時間ほど前。参加できるのは地元の記者に限られ、会見時間も30分ほどと設定された。
 会場は、机やいすが端に寄せられたまま。加計氏も報道陣も立ったままで会見は始まった。1年以上に及ぶ国会審議を経て、初めての会見。加計氏が前日にあった大阪北部の地震へのお見舞いを述べた後で処分を発表すると、記者からはほどなく質問が飛んだ。

 「国民の関心が非常に高い問題。なぜこのタイミングで緊急会見なのか」
 加計氏は「理事会の報告をするということで、開かせていただいた」と説明。会見が決まったのは「今朝です」と話し、「きちんとした形で会見を」と求められると、「それはまた、じゃあ検討させていただきます」と答えた。
 淡々と首相との面会を否定し続けた加計氏。これまで会見しなかった理由は「申請をして、それを受ける方なので、謙虚な態度でやりたいと思っていた」とし、国会に招致されたら応じるかは「私が決めることではない。お待ちしております」と述べた。獣医学部の新設が問題になった理由を問われると、「不徳のいたすところではあったと思うが、たまたま総理と仲が良かったということ。申し訳ないと思う」と語った。
 20分ほどたったころ、学園側は「校務があるため、質問はあと三つ」とアナウンスし、結局、会見は25分間で打ち切られた。「後悔していることはありますか」と質問が飛ぶなか、加計氏は会見場を後にした。(村上友里)

■首相答弁と食い違いも
 会見では、説明が不十分な部分も目立った。
 会見のきっかけは、2015年3月の学園との打ち合わせを記した県文書が明るみに出たことだ。加計氏と安倍首相が面会し、首相が新しい獣医学部を「いいね」と言った――。政権の説明と食い違う内容に、学園は「誤った情報を与えた」とし、渡辺良人事務局長が「自分が言ったのだろう」と県に謝罪した。中村時広・県知事が加計氏の公の場での説明を求めた。
 加計氏は事務局長が面会を持ち出した理由について、「事を前に進めようとして言ったとの報告を受けている」と説明。ただ、報告を受けた時期については「記憶にない。だいぶん前のこと」と言葉を濁した。
 県文書には、県が打ち合わせを開いたのは「理事長と首相の面談結果等について報告したい」と学園から申し出があったためと記されている。面会がなければ、申し出の理由が虚偽になる。加計氏は会見で、こうした矛盾には触れなかった。
 加計氏は首相との面会について「記憶にも記録にもなかった」と否定した。首相は学園が事業者に認められた昨年1月に、学園の獣医学部新設を知ったと答弁している。加計氏は、首相に初めて獣医学部の話をした時期は「それこそ決まってからだったんではないか」とする一方、「ちょっと覚えていません」とも付け加えた。
 首相答弁とのずれもあった。加計氏は「我々は何十年来の友達。仕事のことは話すのはやめようというスタンスでやっている」と語った。一方、首相は昨年7月、「時代のニーズに合わせて新しい学部や学科の新設に挑戦していきたいという趣旨のお話は聞いたことがある」と言及している。

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