はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

一日一首

2012年05月17日 19時22分40秒 | 日詠短歌

2012/4/23(月)
   なんのゆめをみたんだろ?おもいだせない わからない
   もみがらみたいな かけらばっかり
   なのに へんだね こころがとってもくすぐったくて
   わらいださずにいられない
       (「マザー・グース3」谷川俊太郎訳 講談社文庫)

 かきむしる胸苦しさは黎明の夢の重みを量る器か


4/24(火)
   ビジュアルノベル『魔法使いの夜』(TYPE-MOON)読了。

 星と陽とふたつ瞬く西空のそれは確かに湖の青


4/25(水)
   葉牡丹に、ごつい菜の花が咲いていた。やはりキャベツの仲間だったか。

 草木に目鼻はあって然るべきこれ見よがしの春ならばこそ


4/26(木)
  ナイロン弦は、チューニングが狂いやすい。

 指先が堅さを増してゆく夜を弦のこすれる音心地よく


4/27(金)
   困難だらけのこの世界で ah
   キミがいる
   それだけの事で今日も生きてゆける
     (「星が瞬くこんな夜に」 supercell )

 ひとりでも生きてゆけようだからこそあなたは北の動かずの星


4/28(土)
   大掃除。手紙や思い出の品を、少しずつ整理する。

 ぽっぺんはまだぽっぺんと鳴ったから二度と鳴けない(ぽっぺん)場所へ


4/29(日)
   シプリアン・カツァリス ピアノリサイタル、本人腱鞘炎のため延期。
   全く悔しくないのは、何故だろう?

 歳月とともに薄れてゆく傷の陰もひとつの炎症として